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Shuta Hiraki アンビエントヤクザ https://twitter.com/…

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Shuta Hiraki アンビエントヤクザ https://twitter.com/yorosz

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    年間ベスト系の記事をまとめておきます。

  • BEST OF 2021

    2021年の年間ベストアルバム1~30位です。

最近の記事

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今まで書いたもの

ライターとして依頼を受けて書かせていただいた記事なりライナーノーツなどの数がそれなりなものになってきたので、自分で忘れないためにもここにまとめておきます。全て載せているわけではないですが、これで8割方網羅できてるのではないかと思います。執筆媒体ごとになんとなく時系列順に並べています。書籍やWeb記事は比較的新しいものから順に掲載しているので、上からチェックしていただけるといいかと思います。 原稿依頼は常に受け付けておりますのでメールgloowwwing@gmail.comもし

    • 「九州のアンダーグラウンド音楽シーン」のごく一部について、私が補足できること

      先日Bandcamp Dailyに九州のアンダーグラウンド音楽シーンを取り上げた「Tracing the Pulse of Kyushu’s Underground Music Scene」という記事がアップされ大きな話題となりました。ありがたいことに、長崎の項では私も(親交のあるAkito Tabira、Tetsu Nagasawa、Yutaka Sakamotoと共に)取り上げていただいています。 記事は九州の音楽シーンから、まず中心となるいくつかのヴェニューを見出し、

      • リリース情報:Shuta Hiraki『Lyrisme M​é​t​é​orologique』(2024, Tokinogake)

        https://obalto.bandcamp.com/album/lyrisme-m-t-orologique 近年精力的に国内外の様々な作家を独自の視点や繋がりで取り上げ、電子音楽や実験音楽をメインにリリースを重ねる日本のレーベル「時の崖」より、私の新作『Lyrisme M​é​t​é​orologique』がリリースされました。 近年取り組んでいるシュルティボックスの演奏とそれに反応するようプログラムされたシンセサイザーの連携による作品集です。タイトルはジョルジュ・ペ

        • 〈hirvi Acousmonium live 2024〉を終えて ~アクースモニウムについての走り書き~

          5月12日に京都のFRAME in Voxにて開催された『hirvi Acousmonium live 2024』において、招待作品というかたちで私の楽曲をアクースモニウムで上映していただきました。おかげさまで盛況の中終えることができ、またいろいろと嬉しいお声がけもあり、本当に感謝しております。ありがとうございました。 私は当日は出品者としてコンサートを全編鑑賞させていただいたほか、その前日に行われたアクースモニウム体験会にも参加させていただき、非常に学びの多い2日間となり

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        今まで書いたもの

        • 「九州のアンダーグラウンド音楽シーン」のごく一部について、私が補足できること

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        • 〈hirvi Acousmonium live 2024〉を終えて ~アクースモニウムについての走り書き~

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          22本
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          23本
        • BEST OF 2021
          3本

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          ケリー・ライカートの主要作を観た

          アメリカの映画監督ケリー・ライカートは名前に聞き覚えがある程度でよく知らなかったんですが、先月京都に旅行した際に出町座でちょうど特集上映をやっていて、主要作の一つ『ウェンディ&ルーシー』を観ることができました。そしてそれが非常に印象深い作品だったこともあり調べてみると、主要作はアマゾンプライム会員特典で観ることができることに気付き、全て観たのでその感想をまとめておきます。感想は私が観た順に載せますが、これから観るという人は最初の長編『リバー・オブ・グラス』から順に『オールド・

          ケリー・ライカートの主要作を観た

          ペドロ・コスタの初期三作を観た。

          ポルトガルの映画監督ペドロ・コスタの作品は、随分と前から気になるものであったにも関わらず観る機会や手段がなかなかありませんでした。 ところが少し前に知人からDVDを貸していただくことができ(しかも貴重な初期作のボックス!)、やっと観ることができたので、X(旧ツイッター)に書いた感想をこちらにまとめておきます。 ・ペドロ・コスタ『血』 上のツイートから続く一連のツイートを以下に書き出します。 ペドロ・コスタ『血』を観た。いろいろと印象的なところはあるけどまず光の撮り方凄い

          ペドロ・コスタの初期三作を観た。

          ブリュノ・デュモン『アウトサイド・サタン』を観た。

          前々から映画めっちゃ詳しそうだと思ってた方におすすめいただき、観るの難しそうだったのでDVDも貸していただいたのでブルーノ・デュモン『アウトサイド・サタン』(Bruno Dumont「HORS SATAN」)を観ました。監督名も作品名も初耳で、調べても出てくる情報は多くないみたいなのでほぼ何も知らない状態で観ることになったんですが、めちゃくちゃ抽象度の高い映画で痺れた……。以下感想書いていきます。 *もともとX(旧ツイッター)で書くはずが長くなったためこちらに載せた感じなので

          ブリュノ・デュモン『アウトサイド・サタン』を観た。

          BEST OF 2023

          今更な感あるかもしれませんが2023年の年間ベストをアップします。 遅くなったのには理由がありまして、2023年は自分の音楽の聴き方に反省するところが多く(具体的には、自分の許容量以上に多くの作品をつまみ食いするように聴いていることが多く、結果個々の作品への理解や印象の彫り込みが全く足りないというケースがあまりにも多かった)、それへの戒めとして、ここで取り上げるいくつかの作品について、満足のいく文章を書けてからでないと(それを書けるほどにしっかりと聴き込んでからでないと)アッ

          ライブレポート:Thomas Strønen Time Is A Blind Guide, 2024/02/06 おりなす八女

          2月6日に福岡県八女市の「おりなす八女」にて行われた、ノルウェーのドラム奏者Thomas Strønen率いるグループTime Is A Blind Guideのライブに行ってきました。 Thomas Strønenはかなり前から好きな音楽家で、ECMからリリースしているノルウェーのジャズ・ミュージシャンの中では例えばJan GarbarekやBobo Stenson、Arve Henriksenなどに比べると知名度的には劣るかもしれませんが、深く多様な音響的哲学(そこにはE

          ライブレポート:Thomas Strønen Time Is A Blind Guide, 2024/02/06 おりなす八女

          (もう一つの)アルバムレビュー:Felicia Sjögren『HULDA』

          スウェーデン・ストックホルム生まれ、現在はゴットランド島に在住し活動しているアーティストFelicia Sjögrenが発表した初の録音作品『HULDA』のレビューをTURNに寄稿いたしました。 そちらの記事では作品の(オルガンドローンやアンビエントとしての)位置付けや、主題と内容の関わりについて論じているのですが、書くにあたって行った作中で使用されたオルガンについての下調べや楽曲についての分析が、それだけでも結構な文量になったので、TURNに寄稿したものとは別の「もう一つ

          (もう一つの)アルバムレビュー:Felicia Sjögren『HULDA』

          アルバムレビュー:Mette Henriette『Drifting』

          2015年にECMより2枚組のセルフタイトル作『Mette Henriette』でデビューしたノルウェーのサックス奏者/作曲家による、実に8年ぶりとなるセカンド・アルバム。前作はいきなり2枚組で、ECMというレーベルには珍しくセルフタイトルかつ音楽家自身のポートレート写真がジャケットになっているという仕様であったため印象に残っている方も多いのではないかと思います。 本作『Drifting』はMette自身によるサックス、Johan Lindvallによるピアノ、そしてJud

          アルバムレビュー:Mette Henriette『Drifting』

          ヴァージニア・ウルフ『灯台へ』を読んだ

          一年以上前に友人から勧められるかたちで借りていたヴァージニア・ウルフ『灯台へ』を読みました。なかなか手強そうでずっと放置していたのですがいざ読み始めると十日ほどで読了し、私にしてはスムーズに読めたほうかなと思います。 ヴァージニア・ウルフについては名前だけは一応聞き覚えがあるものの作家の時代や位置づけなどは全く知らず、今作についても読む前にほんの少しだけ調べていわゆる「意識の流れ」の系譜に属する作品らしいということだけ掴んだ程度でした。 私は「意識の流れ」の系譜にある他の有名

          ヴァージニア・ウルフ『灯台へ』を読んだ

          リリース情報:V.A『Medium Ambient Collection 2023』

          Masanori Nozawaさん主宰のレーベルMediumより12/20にリリースされました『Medium Ambient Collection 2023』に「Jikan no kishibe」という楽曲で参加させていただきました。 昨年末にリリースされ好評を呼んだ『Medium Ambient Collection 2022』にはライターとしてブックレット内の文章で関わらせていただきましたが、今回はアーティストとしてご依頼いただき大変光栄です。 今回もCD2枚組に渡っ

          リリース情報:V.A『Medium Ambient Collection 2023』

          【お知らせ】Fabio Perletta Japan Tour 2023 at 圓立寺

          2023年11月17日~12月10日にかけて、イタリアを拠点に活動するアーティストFabio Perlettaの日本ツアーが開催されます。関西~九州~関東を周る予定で、この度私は11月25日、長崎の諫早市にあります圓立寺にてイベントを主催いたします。 出演はFabioに加え打楽器奏者の長沢哲、電子音楽の分野を中心に活動するYutaka Sakamoto、Akito Tabira、そして私Shuta Hirakiとなります。また、会場の装飾をキャンドルアーティストのmunina

          【お知らせ】Fabio Perletta Japan Tour 2023 at 圓立寺

          「freq」MARK FELL, KAKUHAN, RIAN TREANORの雑感

          九州大学大橋キャンパス音響特殊棟録音スタジオで度々行われているイベント「freq」に久しぶりに行ってきました。過去にはこのイベントですずえりさんやHARDCORE AMBIENCE(ナカコー+ダエン)や日山豪さん、そして同大学で音にまつわる研究をされている方々の様々なパフォーマンスを観ましたが、今回はなんと来日ツアー中のMark FellとRian Treanorの親子、そして日野浩志郎と中川裕貴によるデュオユニットKAKUHANが出演というヤバい組み合わせ。演奏もかなり面白

          「freq」MARK FELL, KAKUHAN, RIAN TREANORの雑感

          『idiorrythmie』セルフライナーノーツ by Shuma Ando

          今日においてリズムという言葉は、他者を抑圧する権力性と切り離せないものであるとバルトは考えた。ある年のコレージュ・ド・フランスでの講義を「いかにしてともに生きるか」と題したバルトにとって、かようなものとしてのリズムがなんとしてでも避けられるべきものであったことは言うまでもない。そこで彼は講義を始めるにあたって、語源をたどりつつ、他者を抑圧しないもう一つの、あるいはむしろ本来の「リズム」を示す概念をもち出す。「イディオリトミー(idiorrythmie)」—それは端的に言え

          『idiorrythmie』セルフライナーノーツ by Shuma Ando