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ヴァージニア・ウルフ『灯台へ』を読んだ

一年以上前に友人から勧められるかたちで借りていたヴァージニア・ウルフ『灯台へ』を読みました。なかなか手強そうでずっと放置していたのですがいざ読み始めると十日ほどで読了し、私にしてはスムーズに読めたほうかなと思います。
ヴァージニア・ウルフについては名前だけは一応聞き覚えがあるものの作家の時代や位置づけなどは全く知らず、今作についても読む前にほんの少しだけ調べていわゆる「意識の流れ」の系譜に属する作品らしいということだけ掴んだ程度でした。
私は「意識の流れ」の系譜にある他の有名な作品も未読であったため、結果的に本作はその技法的な面白さやもたらされる効果を新鮮に体感できる一作となりました。
特に第3部「灯台」におけるリリー視点の言葉の迸りは凄まじく、何気ない一瞬から計り知れない時間を生み出すこの技法の神髄が、一種のトリップ感として表れているようにすら感じました。
と同時に、迸る思考と言葉の間の速度的な壁を思い知るようでもあり、つまりは思考というのは言葉で行われているようでありながらそれを超えている瞬間が結構あるのか?などと考えてもみたり。

以下は読みながらの印象を記したツイート群です。備忘録として。






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