マガジンのカバー画像

告知

22
自作のリリース情報など
運営しているクリエイター

記事一覧

『idiorrythmie』セルフライナーノーツ by Shuma Ando

今日においてリズムという言葉は、他者を抑圧する権力性と切り離せないものであるとバルトは考えた。ある年のコレージュ・ド・フランスでの講義を「いかにしてともに生きるか」と題したバルトにとって、かようなものとしてのリズムがなんとしてでも避けられるべきものであったことは言うまでもない。そこで彼は講義を始めるにあたって、語源をたどりつつ、他者を抑圧しないもう一つの、あるいはむしろ本来の「リズム」を示す概念をもち出す。「イディオリトミー(idiorrythmie)」—それは端的に言え

【お知らせ】Fabio Perletta Japan Tour 2023 at 圓立寺

2023年11月17日~12月10日にかけて、イタリアを拠点に活動するアーティストFabio Perlettaの日本ツアーが開催されます。関西~九州~関東を周る予定で、この度私は11月25日、長崎の諫早市にあります圓立寺にてイベントを主催いたします。 出演はFabioに加え打楽器奏者の長沢哲、電子音楽の分野を中心に活動するYutaka Sakamoto、Akito Tabira、そして私Shuta Hirakiとなります。また、会場の装飾をキャンドルアーティストのmunina

リリース情報:V.A『Medium Ambient Collection 2023』

Masanori Nozawaさん主宰のレーベルMediumより12/20にリリースされました『Medium Ambient Collection 2023』に「Jikan no kishibe」という楽曲で参加させていただきました。 昨年末にリリースされ好評を呼んだ『Medium Ambient Collection 2022』にはライターとしてブックレット内の文章で関わらせていただきましたが、今回はアーティストとしてご依頼いただき大変光栄です。 今回もCD2枚組に渡っ

リリース情報:『Tokinogake Night 20230916』

9/16に落合Soupで開催されるイベント「Tokinogake Night」への前哨戦的なコンピがリリースされました。出演予定の面々による刺激的なトラック揃いです。NYPですが収益はイベントの運営に使われるそうなので是非サポートお願いします! 私の曲「lyrisme météorologique」はシュルティボックスの演奏とそれに反応して音を出すBitwigプロジェクトの合奏の試作的な感じです。リアルタイムで演奏録った後、時間的な改変はせず歪みやEQで音色の加工をしました

リリース情報:Shuta Hiraki & Shuma Ando『idiorrythmie』

9月1日にLeo Okagawaさんが運営するレーベルzappakより新作『idiorrythmie』がリリースされました。 本作はアンビエント・フォークバンドGrace Cathedral Parkのメンバーであり、フランス文学の研究者でもあるShuma Andoさんとの共作で、長崎県佐世保市の針尾無線塔に楽器(シュルティボックスや打楽器類)、物などを持ち込み、長時間即興で演奏した記録です。 高さ136メートルに及ぶ塔の内部は残響がとても豊かで、その中で楽器を鳴らしたり声を

リリース情報:Shuta Hiraki『A Wanderer』

yolabmi、Yosuke Tokunagaの作品をリリースするなど日本とも縁深いベルリンのアンビエント・レーベルVAAGNERより、新作Shuta Hiraki『A Wanderer』がリリースされました。 bandcampではデジタル/カセットで購入できます。カセットについては生産過程でエラーが起こってしまい発送が少々遅れるとのことです。 Apple Music、Spotifyなどの各種サブスクでも既に配信されています。 是非ともお聴きいただけると幸いです。

リリース情報:Ellen Arkbro & Johan Graden『I get along without you very well』国内盤(HEADZ)

Ellen Arkbro & Johan Graden(エレン・アークブロ & ヨハン・グレイデン)『I get along without you very well』の日本盤が12/23にHEADZよりリリースされました。本作にて私はQuiet Cornerの山本勇樹さん、そしてHEADZ主宰の佐々木敦さんと並んでライナーノーツを執筆しております。 ボーナストラック1曲収録、Pot-pourriのSawawoさんが担当した歌詞対訳も付いた充実の内容です。 本作はThril

リリース情報:V.A『Medium Ambient Collection 2022』

2022年12月21日に『Medium Ambient Collection 2022』がリリースされました。 テクノ~ハウスをはじめエレクトロニック・ミュージックを広く捉える日本のレーベルMediumによる初のアンビエント・コンピレーションで、Chihei Hatakeyama、Hakobune、H. Takahashiなど日本のアンビエントを牽引する作家、更にアンビエント以外をメインのフィールドとしている音楽家なども参加しています。 本作にて私はブックレット内のテキストを

リリース情報:Akito Tabira『Radio Tower』

12/18に日本のアンビエント・レーベル梅レコードより、長崎市を拠点にアンビエント制作やテクノ~ハウスのDJなどマイペースに音楽活動をされているAkito Tabiraさんの新作『Radio Tower』がリリースされました。 本作において私(Shuta Hiraki)はトロンボーン、声、打楽器類などの演奏にて参加しております。是非ともお聴きください。 作品の詳細についてはTabiraさん本人からのメッセージがありますので、転載しておきます。

リリース情報:『AGI3/MERZBOW』

12/15にきょうレコーズより書籍『AGI3/MERZBOW』がリリースされました。今号はメルツバウ特集ということで川崎弘二さんによる長文のインタビュー記事をはじめ佐々木敦さんによるメルツバウ論、他にも豪華執筆陣による(メルツバウ以外についても)多様な記事が掲載されています。 今号にて私は「メルツバウとギター」と「音楽家Stephan Mathieuの活動終了に寄せて ―A Young Person ‘s Guide To Stephan Mathieu―」という2つの記事

リリース情報:Shuta Hiraki『Circadian Rhythms Vol.2』

アクリルの盾や石板など作品によって様々な形態でリリースを行うモントリオールのレーベルArchive Officielleより、私の新作『Circadian Rhythms Vol. 2』がリリースされました。15部限定のアクリルパネル製プラーク(オブジェ)とデジタルアルバムで入手できます。 本作は私の持病でもある非24時間睡眠覚醒症候群から着想を得て制作している作品「Circadian Rhythms」の第二弾となるアルバムです。第一弾は2020年にLINEからリリースされて

リリース情報:Shuta Hiraki『univocal』

2022年6月10日に新作アルバム『univocal』をリリースいたしました。自身のbandcampからのセルフリリース作品です。フル試聴とデジタル版の購入ができます。梅雨時の雨の音とともに聴いていただきたいアンビエント作品です。是非ともよろしくお願いいたします。 過去のセルフリリース作も合わせて是非。

リリース情報:Shuta Hiraki『絹雲 Cirrus』

2021年7月10日に、イタリア・ミラノのレーベルVertical Musicより新作『絹雲 Cirrus』がリリースされました。カセットとデジタルアルバムでのリリースです。 2014~2018年の間に録り溜めていた生活圏内の様々な音を用いたサウンドスケープ的な内容です。編集/作曲は2018年10月~2019年3月にかけて行いました。 Vertical Musicはアーティストとしても活躍するLudwig Bergerが運営を、そしてパリを拠点に活動するイラストレーターの

リリース情報:Shuta Hiraki『Fossils And Vein』

4月27日にフランスのカセットレーベルFaltより新作『Fossils And Vein』がリリースされました。このレーベルからは2019年の『Across The Empty Lot』以来2作目。 10曲入り、22分ほどのサウンドミニチュアな作品です。 カセットはリリース後即売り切れたのですが、現在セカンド・エディションが発行されたばかりのタイミングのため在庫ありです。買い逃した方はこのタイミングで是非とも。 デジタルアルバムはNYPですので、気軽にお聴きください。