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『ドンデンガエシEXPO』/出展作家インタビュー④時吉あきな

こんにちは!YOMAFIG.です。本日は10月16日(月)〜18日(水)の3日間、浅草公会堂にて開催されるドンデンガエシEXPOのギャラリースペースに作品を出展してくださる時吉さんに「なぜこのイベントに参加したのか」「EXPOに向けてどのような作品を制作中なのか」を伺ってみました。

時吉あきな
1994年大阪府生まれ。2016年京都造形芸術大学情報デザイン学科卒業。スマートフォンで撮影した対象の写真をコピー用紙に出力し、原寸大の立体コラージュとして再現。平面の写真を強制的に立体にすることで、リアルとフェイクを行き来しながら、不自然な歪みや独特の表情を持つ複製物を制作している。


参加を決めたのは・・・


ー時吉さんはどうしてこの「伝統芸能×現代アート」というEXPOにご参加頂けることとなったのでしょうか?

(時吉)
私は京都芸術大学出身なのですが、大学のキャンパス内には春秋座(京都芸術劇場内の大劇場)という歌舞伎が上演される劇場がありました。本当は伝統芸能が身近な環境だったはずなのですが、当時は正直関心が持てず・・・。
ところが、最近京都南座で鑑賞した今貂子さんの舞踊の公演にとても感動して!
それ以来「もっと伝統芸能を学びたい!」と思うようになりました。
そんな時にこのイベントのお声がけを頂けたので、「この機会を逃してはいけない!」と参加を決めました。歌舞伎も落語も楽しみです。

京都芸術劇場の大劇場「春秋座」は、まさに今回のEXPOの歌舞伎演者が属する一門である澤瀉屋の四代目市川猿之助さんが芸術監督を務めていらっしゃいました。以下動画の通り、本格的な劇場で学生さんが羨ましい!

 

EXPOに出展する作品について


ー今回のEXPOにおいては、古典芸能からインスピレーションを受けた新作を制作してくださるとのことでしたが、どのような作品を制作されているのでしょうか?

(時吉)
私の普段の作品が動物をモチーフにすることが多いので、今のところ動物が主役の歌舞伎の演目である連獅子(※歌舞伎の大変人気のある演目の一つ)に惹かれており、連獅子を引用した作品を制作しようと構想しています。
連獅子は、獅子の子落とし伝説をダイナミックな動きで演じることが特徴で、クライマックスでは「狂い」と言われる激しい動きや、「毛振り」と呼ばれる長い鬣を振り回す動きが魅力です。
私は対象物を360度撮影し、紙にプリントして平面化した後、再び立体に構成する作品を制作しています。写真というのは動くものの一瞬を切り取って保存するという役割があり、今回は連獅子の激しい動きを切り取った1つの立体作品で表現できないかな・・と考えています。
また、連獅子では獅子の親と子の2役が登場しますが、私たちの世界には親と子、大人と子供の中間的な存在もいるはずで、そういった両者の特性を持つ獅子を作品で表現してみたいなと構想を練っております。

長い髪を振り回す様子や1本足で立つ姿など、色々試しているのですが、バランスを取るのが非常に難しくて・・・。まだまだ試行錯誤している段階です!

時吉さんは犬をはじめとした動物を多く作品モチーフに採用していらっしゃいます。
平面→立体で再構築した「獅子のようなもの」は人生で見たことがないですし、これからも見ることなさそうなので、是非見てみたいですね!

 

ご来場頂ける皆様へ!


ー今回のEXPOではアートにあまり馴染みのない伝統芸能ファンも多く来場されると思いますが、時吉さんの作品をどのように楽しめば良いでしょうか。

(時吉)
歌舞伎は役者がヒトや動物、幽霊などいろんな役を演じ分けることも面白いポイントだと感じています。人間にとってもっとも身近な動物のひとつである犬に獅子を演じてもらうことで、歌舞伎役者さんの魅力や凄さをより身近に感じてもらえたら嬉しいです。
また、そんな重大なミッション?!を背負わされてしまった犬が、少し背伸びをしてがんばってくれている様子も見どころです(笑)。

時吉さんの作品がどう歌舞伎・落語と響き合うのか、そしてその作品をご覧になった方にどのように伝わるのか、とても楽しみです!

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また伝統芸能とアートが一堂に会するEXPOにご関心を持ってくださった方はぜひ、こちらから詳細チェックしてみてください!


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