名作の最終回シリーズ。

　クックパッドブログ・ごはん日記・みんなの献立は、6/30でサービス終了することが発表されました。
　ごはん日記は主にコメント欄で交流するために使ってきましたが、今クックパッドブログでは、ごはん日記の扉絵として使用して来た名作漫画のクライマックスシーン「名作の最終回シリーズ。」をトップ画像にして、終了へ向けてのお知らせや「note」に関する話題を書いています。
　そこで初めて「名作の最終回シリーズ。」を目にして興味を持って頂けた方がいらっしゃったので気分が良くなり、少しまとめてみました。ごはん日記ではこれら以外の漫画も載せています。それも自分の蔵書の中のほんの一部に過ぎませんが…

ゆうきまさみ『機動警察パトレイバー』22巻　少年サンデーコミックスより

　機体の性能差を超えてついに宿敵グリフォンを打ち負かした泉巡査。機械よりも人間の潜在能力が勝った瞬間。最後のシーンではありませんが、ここが物語全体の最高のクライマックスです。ガンダムの二番煎じの中でとくに成功した一作。警察がロボット犯罪に対処するため採用した機体。だから、パトレイバー。個人的にはこの原作漫画がアニメよりも好きです。

これらは「ごはん日記」で「名作の最終回シリーズ。」として画像を用意して繰り返し使っていたものです。「ごはん日記」を遡ってもらえばタイトルとあらすじが書いてあります。今の人気漫画たちの原点と言うべき巨匠たちの名作群です。「ごはん日記」は6/30終了です。

石森章太郎「サイボーグ009」 サンデー・コミックス　第10巻より

　009の最も有名な未完のエピソード「天使編」は本来この漫画の最終章として描かれる予定だったと思われます。しかし作品は作者の想像を超えて人気が継続し、終わらせることが難しくなったのでしょう。
「天使編」は何度か発表されていると思いますが、これは一番最初に描かれたプロローグです。大まかなストーリーとしては、人間を創造したと思われる天使の姿を持つ異星人が現れ、間違った進化をした人類を強制的に猿人まで退化させようとしている。それに気づいた009たちは阻止しようと考える……ここで作者が延期のコメントを入れて終わっています。

士郎正宗『攻殻機動隊』　講談社刊より

　作戦に失敗した草薙素子は殺人現場をマスコミにリークされ、公安９課存続の為に自分自身の暗殺を偽装する。ネットに接続されない脳殻だけの素子に再び接触してきた“人形使い”は自分との融合を提案する…※“人形使い”とはインターネット上に生まれた自意識を持つプログラム。
　今話題の❝ChatGPT❞は、まさに時代が漫画の世界に追いついてきたと言えるでしょう。漫画『攻殻機動隊』は映画『マトリックス』の世界観にも影響を与えました。

萩尾望都＆光瀬龍『百億の昼と千億の夜』より　 少年チャンピオン・コミックス２巻

　幾百幾千幾億の昼と夜に渡り、“シ”と戦い続けた阿修羅。すでに還る道はない。また新たなる百億と千億の日々が始まる—
　私が購入した弥勒菩薩がこの漫画の中に登場しています。主人公・阿修羅のモデルはもちろん、あの有名な阿修羅像です。

KC DELUXE 339 AKIRA PART 6　 大友克洋『AKIRA』より　

　覚醒した鉄雄とアキラは融合し全てを飲み込んで消滅した。金田「みんな行っちまった…」しかし…
　宮崎駿『風の谷のナウシカ』と同時期に描かれたもう一つの大作。共に映画化されましたが、漫画はいずれの作品も映画のエンディングのずっと先に真のラストがあります。必読。

永井豪『デビルマン』より　講談社コミックス 第５巻

　サタンの企みによって人類文明は崩壊してしまった。人類に味方するデビルマンとサタン率いるデーモン一族の最終戦争が始まった…

寺沢武一『コブラ　』　ジャンプ・コミックス 第18巻より

最終話「リターン コブラ」　顔を変え姿を隠す10年前、荒野の田舎町にやって来たコブラは一人の少女を救った。プリシラの誕生日に現れた謎の男は彼女の恋人と町を救う。「こいつをプリシラに渡してくれ。そして誕生日おめでとうってつたえてくれ」

手塚治虫『火の鳥　乱世編』角川書店より

　本編のテーマを二匹の動物で表現したショートストーリーが冒頭または中間に挿入されています。ある意味で本編より衝撃的な内容。「火の鳥」は何々編それぞれが独立した物語です。そのどれもが、これぞ手塚治虫の面目躍如と言える作品。
「火の鳥」を読まなければ、手塚治虫の漫画を知らないことと同じです。

松本零士『銀河鉄道999』　ヒットコミックス18巻より

今、万感の想いを込めて汽笛が鳴る
今、万感の想いを込めて汽車がゆく
ひとつの旅はおわり、
また新しい旅立ちが始まる
さらば　メーテル
さらば　銀河鉄道999
さらば　少年の日・・・（城達也）

安彦良和『アリオン』5巻（アニメージュコミックス）SECT XXVIII 終章より

　ティタン神族の因果の縛めより解き放たれたアリオンは義妹レスフィーナと共に運命の子アポロンを打ち滅ぼした。そして新しい未来を胸に二人の母の元へと向かう。（安彦良和の『アリオン』はギリシャ神話を原案にした独自の物語です）

萩尾望都『ポーの一族』より　 最終話「エディス」

　ジョン・オービンの回想…すべてこの夕暮れの時がつくりだした物の怪の影のような実在しない幻か…？　そう思うと…わたしもこの世界も…いっさいがこの手すら夢にみえてくる時々の織り成す夢に…

　驚くべきことに、ほぼ同時期にアメリカではアン・ライスが小説『夜明けのヴァンパイア（映画インタビュー・ウィズ・ヴァンパイアの原作）』で、二人の青年と1人の少女というヴァンパイアたちの悲劇を描きました。その頃日本では、萩尾望都という漫画家が『ポーの一族』で、二人の少年と1人の少女というヴァンパイアたちの悲劇を描いていたのです。執筆時期や連載時期が被っており、時代性から考えてどちらからのパクリも有り得ません。調べると本当にビックリします。

宮崎駿『風の谷のナウシカ』より　 アニメージュ・コミックス 第７巻

　旧人類の生命が保存されていた神聖皇帝の墓所は、青き衣のナウシカたちによって滅ぼされた。そして、王もまた死んだ。新たな人類の真実の時代が始まる…
　映画『風の谷のナウシカ』は漫画版の序章部分で終わっています。宮崎駿自身によって12年かけて描かれた漫画は畢生の大作。一般の人には少々難しい内容かも知れませんが、これを知らずに『風の谷のナウシカ』を本当に好きとは言えません。

魔夜峰央『翔んで埼玉』より

　パタリロは読んでいませんが、魔夜峰央は好きで巻数の少ない作品をいくつか持ってます。『翔んで埼玉』はなんと1982年の漫画です。映画化が話題になったのは40年後！凄いです。しかしそれで原作漫画が大量に出回った結果、私はブックオフの100円コーナーで新品同様の本を買いました。

松本零士『クイーン・エメラルダス』より

　松本零士の漫画『クイーン・エメラルダス』を読んだり持っている人はそんなに多くないのではないかと思います。もちろん『宇宙海賊キャプテンハーロック』も全巻持っています。完結した漫画しか持たない主義です。

　私のこ汚い部屋で漫画を読み漁ると時間が過ぎることを忘れてしまいますので、友人を誰1人呼びません。悪しからず…