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仕事に役立った学問

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20年くらい仕事をする中で、大学で勉強したことが役に立っていると実感してます。私が大学で学んだ学問が、どのように仕事に役立っているかを書いてみました。
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記事一覧

企業の経営スタッフに必要な統計学はどのレベルか?

企業の経営スタッフに必要な統計学はどのレベルか?

子供の受験をきっかけに、高校や大学の進学データや偏差値の統計分析を始めて、それをnoteの記事にしています。そんな中、ある記事のコメント欄で、私が統計学をどのように学び、仕事で活かしてきたのか、というご質問をいただきました。筆者について関心を持っていただけるのは、有り難い限りです。

ただ、私は統計学については専門家ではありません。民間企業の経営企画の仕事で、基礎レベルの統計知識を使ってきた実務家

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仕事の役に立った学問④ 国際開発学(ESG経営とSDGsの原点)

仕事の役に立った学問④ 国際開発学(ESG経営とSDGsの原点)

大学で学んだ学問で、20数年の間に仕事で役立った学問をシリーズで紹介しています。第4弾は「国際開発学」です。この分野は、単に「開発学」と呼ぶこともあるようです。

国際開発学に興味をもったのは、前回に紹介した経済成長理論を学んでいた時です。その流れで、国際開発学を学ぶようになりました。

国際開発学は国家の発展を研究する学問です。主に発展途上国を対象にしています。経済の発展が主軸ですが、産業、教育

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仕事の役に立った学問③ 経済学(何でも数理モデルにする力業)

仕事の役に立った学問③ 経済学(何でも数理モデルにする力業)

自分の20数年の職業経験において、大学で学んだことが役立ったものを紹介するシリーズです。第3弾は経済学です。

私が卒業したマイナーな人文科学系の学部とは違って、経済学部はメジャーな学部なので、大学で経済学を学んだ人は多いと思います。私は30歳を過ぎてから、夜間大学院で学びました。

経済学を学んでない人からすると、実学っぽいので仕事に役立つのは当然だろうと思われるかもしれません。でも、経済学の授

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仕事の役に立った学問② 科学史・科学哲学(本質や構造を深く考え抜く思考)

仕事の役に立った学問② 科学史・科学哲学(本質や構造を深く考え抜く思考)

前回に続いて、20年くらい働く中で、仕事に役立った学問を紹介するシリーズです。第二弾は科学史・科学哲学です。

とはいえ、厳密に科学史と科学哲学を専門的に学んでいたかというと、そうではないかもしれません。技術史も含む科学史、論理学や哲学全般も含む科学哲学という感じです。

東大が「科学史・科学哲学」という名前を研究室やコースに付けていたので、この学問分野名にしました。

どんなことを学んでいたのか

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仕事の役に立った学問① 地理学(特定領域を多面的に分析する視点と手法)

仕事の役に立った学問① 地理学(特定領域を多面的に分析する視点と手法)

大学を卒業して20年ぐらい仕事をする中で、大学で学んだことが仕事に役立っていると感じています。このことは経営学や工学などの実学に限らないと思います。おそらく、大学で学ぶことは、何でも仕事の役に立つはずです。

そこで、私が大学で学んできて、仕事の役に立ったと思う学問について、順番に紹介していきたいと思います。今回は第1弾の「地理学」です。

どんな授業をとっていたのかある地域に対して、文献や統計数

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大学で学んだことは、何でも仕事の役に立つ

大学で学んだことは、何でも仕事の役に立つ

大学生の就活面接の他に、採用イベントや仕事セミナーなども、この20年の間にそこそこやっています。そうした際に、「大学生のうちに学んでおくべきことは、何ですか?」と質問を受けることがあります。

この手の質問には、「何を勉強しても、興味を持って取り組めば、何でも仕事の役に立つ」と答えています。

とはいえ、大学時代の私は、それほど勉強熱心だったわけではありません。授業にはそこそこ出席するけど、他には

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