よはし

アラフィフのビジネスマン。メーカー系IT企業で働いています。中小企業診断士の資格は持っ…

よはし

アラフィフのビジネスマン。メーカー系IT企業で働いています。中小企業診断士の資格は持ってますが、いわゆる社内診断士です。日々の仕事や生活で感じたことについて、テーマ不定で書いています。

マガジン

  • 受験データの統計分析

    ネットで話題に出る「東大は簡単になった」、「国公立と私大の偏差値の差は5」などの命題に対して、データを集めて簡易な統計分析で検証を行っています。

  • 新卒採用の面接官の経験談

    20数年の間に何度か新卒採用の面接官をやってきました。1次面接、2次面接、最終面接の面接官を経験してます。面接官が学生をどうみているかの私見を書いたものです。

  • 仕事に役立った学問

    20年くらい仕事をする中で、大学で勉強したことが役に立っていると実感してます。私が大学で学んだ学問が、どのように仕事に役立っているかを書いてみました。

最近の記事

早慶本命率の推定の誤差(残差)についての分析

noteに投稿していた記事を、X連携機能を試しに使ってXにポストしてみたところ、1ヶ月以上も音沙汰なかったのですが、最近になってリポストしてくれる人が初めて出ました。感謝です。 リポスト先では、統計用語の私の記憶違い(恥ずかしい限りです)や分析内容についてのコメントをもらいました。そのコメントの中に、複数の推定を組み合わせた結論は誤差が拡大しているのではないか、という指摘がありました。確かにその通りです。 これまでの分析は私の納得が得られるレベルの精度があれば十分と考えて

    • 早慶には「附属校プレミアム」が存在するが、MARCHには存在しない

      私が愛読しているイブリースさんの記事で、「偏差値キルヒホッフの法則」という概念が提唱されています。具体的には以下のように定義されています。 なかなか興味深い法則です。この法則が成立するなら、早慶MARCHの大学に入学するには、中学受験や高校受験で附属校に進学するのも、大学受験で勝負するのも同じ難易度ということになります。そこで、今回はこの法則が成立するのかを定量分析してみます。なお、今回もデータの取得時期が一致していませんので、分析結果の数値は厳密なものではなく、概算として

      • 中学受験/高校受験/大学受験の模試間の偏差値変換モデル

        ここ数回で、大学受験の早慶本命率や高校の難関大学進学率を分析してきました。これらの分析で、次の考察結果を得ています。 高校入試時点でみた大学入試の早慶のレベル(本命率からの算定) =駿台中学生テストの確実圏偏差値で60.5の高校 高校入試時点でみた大学入試の早慶のレベル(難関大学進学率からの算定) =駿台中学生テストの確実圏偏差値で60.5の高校 中学入試時点でみた大学入試の早慶のレベル(難関大学進学率からの算定) =志望校判定サピックスオープンの80%偏差値で57.5

        • 主要進学校の難関大学「進学率」の推定

          高校のホームページなどを眺めると、大学の合格実績を公表しているところは多いのですが、進学実績を公表しているところは少ないです。私立大学は1人が複数の合格実績を上げられるため、合格実績>進学実績となります。そのため、高校の学力レベルを計る際に、合格実績で推定すると水ぶくれした学力レベルとなります。 そうした中、子供が高校受験する際に、気になる高校の難関大学への進学率を推定できないかと試行錯誤したことがあります。今回はその時の分析を元に、別の分析に必要な要素を追加して、主要高校

        早慶本命率の推定の誤差(残差)についての分析

        • 早慶には「附属校プレミアム」が存在するが、MARCHには存在しない

        • 中学受験/高校受験/大学受験の模試間の偏差値変換モデル

        • 主要進学校の難関大学「進学率」の推定

        マガジン

        • 受験データの統計分析
          35本
        • 新卒採用の面接官の経験談
          5本
        • 仕事に役立った学問
          5本

        記事

          酒量を増やすと、2ヶ月遅れで体重は増える

          アラフィフ世代の私はそれなりに健康に気を付けています。30歳くらいから体重はこまめにチェックしていました。お酒が好きだし、仕事関係の懇親会も多いので、2年半前からアルコール摂取量も計算しています。 夏期休暇で少し時間もあるので、たまには受験以外の統計分析でもしてみようかと思い、体重とアルコール摂取量の分析をしてみました。 1. アルコール摂取の基準量厚生労働省が「節度ある適度な飲酒」を定義しており、1日平均純アルコールで約20g程度となっています。純アルコールなので、アル

          酒量を増やすと、2ヶ月遅れで体重は増える

          大学入試の早慶本命率は高校の入学難易度に対して負の相関をする

          子供の高校受験の際に、主要高校の難関大への進学者数を分析したことがあります。分析対象の難関大は、東大・京大、一橋大・東工大、国公立医学部医学科、地方旧帝大(北海道・東北・名古屋・大阪・九州)、早稲田大・慶應大です。これまでの記事で引用しているイブリースさんの定義で言うところの、Lv3以上の大学群です。 その時に苦労したのが、進学者数の推定です。多くの高校は大学の合格者数を公表していますが、進学者数は公表していません。難関国公立大は合格者と進学者はほぼ一致するのですが、併願受

          大学入試の早慶本命率は高校の入学難易度に対して負の相関をする

          「学力対数の法則」の背後には「大学ランクの中心立地論」が存在する

          私も愛読しているイブリースさんが、「学力対数の法則」という理論を打ち出しました。この法則は次のように定義されています。 前回の記事では、この法則を手持ちのデータで分析して検証しています。分析の結果、「学力対数の法則はLv2以上(MARCH以上)の学力レベルで成立している」ことがわかりました。ただ、対数の底はイブリースさんの直感の「10」ではなく、「8」というのが定量分析の結果でした。 対数の底が10の場合、1レベル=変数が0.5上がると1/3.3になります。底が8だと、0

          「学力対数の法則」の背後には「大学ランクの中心立地論」が存在する

          「学力対数の法則」の検証

          イブリースさんが私の記事を引用してくれました。その記事を読むと、後半に「学力対数の法則」というのものが打ち出されています。「学力対数の法則」はこのように定義されています。 具体的には、イブリースさんは次のような学力レベルを定義した上で、レベル間の存在比はN=3.3倍(2レベル違うと10倍)となると論じています。 この学力レベルは、別のWebサイトが整理している学歴ランクともほぼ一致します。Lv 7・6=宇宙、Lv5=S級上位、Lv4=S級中下位、Lv3=A級、Lv2=B級

          「学力対数の法則」の検証

          【R6年度入試】 都立•進学指導重点校の合格最低点予測の検証

          都立高校は受検者平均点は公表しているのですが、合格者最低点は公表していません。でも、受検者の分布を何らか仮定すれば、受検者倍率と受検者平均点から合格者最低点の推定はできます。そこで、2月下旬の都立高校入試の後に、都立進学指導重点校(7校)の合格最低点の予測記事を書いてみました。 ただ、2月の時点では、自校作成問題(英数国)の3教科平均点がわからないので、過去の分布から7パターン(かなり易化〜例年並み〜かなり難化)で合格最低点を試算していました。 その後、各高校が平均点を公

          【R6年度入試】 都立•進学指導重点校の合格最低点予測の検証

          大学の合格最下位学力の統計分析<総括>

          趣味の統計分析で、共通テストリサーチや模試判定などを用いて、最下位合格者の分析を行ってきました。具体期には、「A大学に合格できるのは、受験生全体の上位何人か?」とか「B大学の学生のうち、C大学に合格できるのは何人か?」というような分析です。 いくつか分析してきましたが、気になるテーマ(命題)はある程度分析したので、総括記事でまとめたいと思います。 0. 分析の手法「最下位合格者の学力分析」の一連の記事では、基本的に2つの分析モデルを使って、合格者の学力分布を推定しています

          大学の合格最下位学力の統計分析<総括>

          早慶入学者は何人が東大に合格できるのか? 【後編】 (大学の合格最下位学力の統計分析⑪)

          週末の趣味の統計分析シリーズです。前回は、慶應大・文系学部の入学者の学力分布を推定し、何人が東大・京大・一橋大・東工大(東京一工)に入学できるかの推定を行いました。今回は、慶應大・理系と早稲田大の文系・理系の推定を行います。 私立大学の合格者は、共通テストリサーチを用いた推定が適さないため、模試の合否判定を用いたモデルを作って、合格者を推定しています。それに対して、東京一高の合格者の併願合格数などを除外して、入学者の学力分布を算定しています。詳細は過去記事をご参照ください。

          早慶入学者は何人が東大に合格できるのか? 【後編】 (大学の合格最下位学力の統計分析⑪)

          早慶入学者は何人が東大に合格できるのか? 【前編】 (大学の合格最下位学力の統計分析⑩)

          大学の合格最下位学力の分析シリーズです。いつもは共通テストリサーチの5教科のデータを用いて、国公立大の分析をしているのですが、私立大学は5教科受験が少なく、併願が多い(合格者>>入学者)なので、分析対象外にしていました。 ただ、国公立大の分析は思いつく範囲はやってしまったので、今回は模試判定モデルを用いて、私立大学の分析を行ってみます。対象は、私立トップ2の早稲田大学と慶應義塾大学です。行う分析は、早慶への入学者のうち、何人が東大に合格できる学力があるのかです。 模試判定

          早慶入学者は何人が東大に合格できるのか? 【前編】 (大学の合格最下位学力の統計分析⑩)

          東大 vs 京大 vs 一橋大 vs 東工大の学力比較(大学の最下位合格の統計分析⑨)

          趣味の統計分析で、共通テストリサーチのデータを用いて、大学の合格最下位の学力の分析を行っています。今回は、東大・京大・一橋大・東工大(東京一工)の比較を行います。 分析の前提の考え方などは、最初の記事を参照してください。なお、これまでの分析で、東大理三と京大医医は共通テストリサーチでは正しく評価できないことが見えてきたので、今回の分析対象から除外しています。 0. まとめ東京一工の学部・学科別に、最下位合格、中央値、上位5%の共通テスト偏差値を用いて、学力を複合的に比較す

          東大 vs 京大 vs 一橋大 vs 東工大の学力比較(大学の最下位合格の統計分析⑨)

          テストの偏差値はどれくらい変動するのか?

          趣味の統計分析シリーズです。 自分の受験でもそうでしたが、子供の塾のテストや模試を見ていると、偏差値はかなり上下に変動しています。一定の期間で見たら、トレンドとしての上昇傾向や下降傾向はある一方で、短期に連続する2回で見ても、テストの成績(偏差値)は安定せずにかなり変動するようです。まるで、為替や株価のようです。 じゃあ、どれくらい変動するのだろう、ということで、基礎統計レベルの簡単な分析をしてみました。 0. まとめある中学生向け難関テスト≒駿台中学生テスト(高校受験

          テストの偏差値はどれくらい変動するのか?

          駿台全国模試はどれくらいハイレベルなのか?

          趣味の統計分析で、模試の判定を用いた合格者推定モデルを作成しています。基準としている模試は駿台全国模試です。駿台全国模試は、大学受験の模試の中で、母集団が最もハイレベルと言われているようです。 ただ、ブログや各種記事のどれを見ても、「駿台全国模試の母集団がどのくらいハイレベルなのか」という定量分析はありません。「偏差値50でMARCHのB判定レベル」などの判定偏差値つまり、母集団の出口からレベルを相対評価していることが多いです。 そんな中、過去に、駿台全国模試の母集団の学

          駿台全国模試はどれくらいハイレベルなのか?

          全国に東大理三合格レベルは何人いるのか?(大学の合格最下位学力の統計分析⑧ )

          共通テストリサーチを用いて大学の最下位合格者の分析を行っています。東大理三は共通テストリサーチだけでは評価しきれないため、前回は他の推定方法も組み合わせて、理三に合格できる東大生が何人いるかの推定を行いました。 その推定結果も含めて、東大の科類ごとの主要指標を一覧にしたのがこの表です。理三の最下位合格は共通テスト偏差値で71.9(837点/900点)で、それを超える東大合格者は363名(理三除くと266名)という推定結果でした。 今回は同じ東大理三合格レベルの受験生が、全

          全国に東大理三合格レベルは何人いるのか?(大学の合格最下位学力の統計分析⑧ )