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自分に合わない目標で自分を壊すのはやめた。ものごとを楽観的に考えて、生きていくのがイチバン。

人体とがんとの関係

がん専門運動指導士の資格をとりました。がんや病気に罹患された方への運動指導は、新しい挑戦になります。これまでアスリートやインストラクターなど、運動習慣のある方への指導経験はありますが、病状がある方へは初めてです。リスク管理・モディフィケーション(強度や代替で微調整)をしながらの運動指導になりますので、最初のカウンセリングからまったく違います。まず病態、そこから現状・目的・要望を把握して詳細をていねいにヒアリングします。

ー 前提 ー
この記事は、三石巌先生の書籍から要約して書いており、もうすでにがんサバイバーの方へ運動指導をしています。カラダのメカニズムの学問である分子生物学分子栄養学と、指導の実践で感じたことをまとめています。この記事はこれから予定している「がんサバイバー向け、YOGAグループレッスン」の参加者へ読んでもらいたいと思って書きました。

カウンセリングで聞いたことと、アセスメント(軽い運動でみる項目)は、プログラミング(その方に必要なエクササイズ)に欠かせません。

健常者でもなかには腰痛に悩んでいたり、アスリートでもどこかしら痛みがあって、それが当然の中で動きつづけています。そんな時には負荷を軽くする軽減法や、代替えメニューの提案で対応します、が!!
がんサバイバーへの運動指導には、そもそも「がん」について知っていないと、何を聞いていいのかワカリマセン。がんとは?人体のしくみについて、自分なりに調べたことを書いています。


がんの発病には、本来20年もかかる

しかも発見された時点で、がんの告知を受けた人でも実は20年近く前から半人前とはいえ、がん細胞を持っていたことになる。誰の体の中でも、実は半人前のがん細胞が生まれたり消えたりしている。そのうち何段階かの突然変異が続いて、細胞の形も性質も変わり果てた異常な状態となる。これが、一人前のがん細胞である。

活性酸素によって電子を奪われると、その細胞は正常な状態ではなくなる。この死なないけれど異常な状態になるものの中から、がん細胞になるものが出てくる

活性酸素の攻撃を受けてから一人前のがん細胞ができあがるまでには、かなりの時間がかかる。


ストレスを避けるべき、負のスパイラル

ささいなことでクヨクヨ悩んでも、得るものは何もない。ストレスは、がんへの用心棒であるナチュラル・キラー細胞(NK細胞)を失い、がん細胞をサポートするだけ。理由はこのような負のスパイラル。

❶ストレス・がん細胞は、大いなる援軍同士。
NK細胞からすると、ストレスは最大の敵。がん細胞やウイルス感染細胞も天敵。これらを見つけたとたんに殺してくれるNK細胞。ストレスに対して副腎皮質から抗ストレスホルモンのコルチゾールを出すが、❷この時に活性酸素が多く発生する。この活性酸素がまた厄介。

抗ストレスとして出したコルチゾールのレセプター(受容体)があり、❸受けとめたとたんにNK細胞(がん退治の専門家)はあっさり死んでしまう。。❹病気で処方されるステロイドホルモンもNK細胞を殺す可能性が高い。

ナチュラル・キラー細胞

免疫に関わる白血球の仲間。増やす(誕生や成長)には、ビタミン類(ビタミンA・B6・B12)の栄養素の助けが必要。

体内ではDNAの指令にしたがってフィードバック(自己調節)。人体がフィードバックを行うためには、エネルギーや物質が必要。大量のビタミンを摂るメガビタミン主義によって、すべてのタンパク質がうまく作られるようになる。イコールこのフィードバックが順調。

常にプロテインファースト。

プロテインという英語が「第一のもの」という意味。
まず一番に求められるのは常にタンパク質。しかし、栄養素を摂っていてもあらゆる老化や病気をもたらす迷惑極まりない物質「活性酸素」が体内に発生してしまう。なぜ?
生体活動にはかならずエネルギーが必要になるから。

手足を動かす、食べたものを消化する、細胞を作り替え、寝ている時でさえ心臓は動いている。エネルギーがないとできない。エネルギーを作っては消費するという作業のくり返し。エネルギーを作る工場がミトコンドリア。このミトコンドリア工場でブドウ糖や脂肪酸を効率よく燃やすために、大量の酸素を使う。

そのうち最低2%が活性酸素に変身してしまうという。体内では常にエネルギーが作られているワケなので、活性酸素も常に発生していることになる。人間の味方だった酸素は、活性酸素に姿を変えたとたんに電子ドロボーという悪者になってしまう。

ミクロの世界のルール

遺伝子の実体を解明しようとする分子生物学。活性酸素の研究に必要な量子生物学(物理学に量子論に基づく生物学)

あらゆる物資は分子の集まり。分子はいくつかの原子の集まり。その原子をみると、原子核の周りをいくつかの電子が回っている。電子は原子核を中心にした一定の軌道の中にしか存在を許されない。ひとつの軌道には2つの電子しか入れない。近代物理学では、電子は一つの軌道から他の軌道へと飛び移る。一番外側の軌道にいる電子は他の原子とやりとりされたり共有されたりする。それによって分子が作られる、と明らかにされている。

生命の維持に欠かせない酸素の原子をみると、電子の数は8個。酸素原子は少々変則で、外側の軌道に一個ずつある。軌道に一個しかない場合、もう一個の電子を取り込もうとする性質がある。これが酸素の酸化力

大気中では、酸素原子が2個くっついた酸素分子として存在。この形では酸化力はさほど強くない。体内で酸素が利用されるとき酸化力が強くなり、ルールそっちのけで強引に他から電子を奪おうとする、これが活性酸素

電子ドロボーの被害者はタンパク質脂質分子遺伝子も狙われる。分子の構造が変わり、本来の働きができなくなった結果、老化病気がおこる。ふつうの酸素より活性(*酸化力)が強い。*他の原子や分子から電子を奪いとること。タンパク質や脂質も酸化してしまい変質する。活性酸素に電子を奪われると、細胞は正常な状態ではなくなる。その中からがん細胞になるものが出てくる。突然変異が続いて、細胞の形も性質も変わり果てた異常な状態。

生きるために酸素が必要である以上、活性酸素だけを切り捨てることはできない。この大いなる矛盾とうまく付き合いながら生きてゆくしかない。


スカベンジャー

健康に悪影響を及ぼさないようにすることはできる。
活性酸素の‘掃除屋’スカベンジャー。電子の身代わりで老化の進行を遅くし病気を防ぐことができる。遺伝子のしくみや活性酸素の働きに注目して、タンパク質ビタミンなどの栄養の摂り方を工夫する必要がある。

がんは遺伝子の病気。だからこそがんは予防できる。がんに限らず、すべての病気は遺伝子によるもの。遺伝子レベルで説明できる。誰にでも病因遺伝子はあり、抑制タンパクできちんとフタをしていれば病気は封じ込められる。良質タンパクが不十分だと、抑制遺伝子の指令どおりにアミノ酸が並べられず、必要な抑制タンパクが作られない。イコール蓋に隙間が生じて、病気が野放しになってしまう。正常な抑制遺伝子をきちんと機能させれば、がんは避けることができる


がんを予防するという観点で言えば、これほど有効な理論はほかにはない。

医学常識は、科学の非常識。健康管理学は栄養を重視。生命のメカニズム解明の道を拓いた分子生物学。分子生物学は遺伝子生物学のこと。科学者としての専門は物理学だが、理論的な思考によって仮説を実証するという手続きは、あらゆる学問に共通する。

着目した栄養。あらゆる生物は、外部から栄養を補給することによって生命を保っている。障害が起きるのは、摂取している栄養に問題があるから。個体差は遺伝子の違いによって生じる。三石理論は「良質タンパク・メガビタミン・スカベンジャー」分子生物学・分子栄養学が三石式の本領。

ー まとめ ー
・がん遺伝子を抑え込む抑制タンパクが不足しないよう
・必要なアミノ酸を含んだ良質なタンパク質を十分摂る
・タンパク質作りの酵素
・そのサポーターとなるビタミンを大量に摂る
・活性酸素を退治してくれるスカベンジャーを食品から摂る(活性酸素を除去する栄養補完食品)
・活性酸素の攻撃に対抗するビタミンEのような抗酸化物質


自分との勝負。

がんサバイバーのなかには、もう一生化学療法をつづけるしかない方もいます。がん自体がつらい上に、がんの治療での影響、症状を抑える薬での副作用もあります。100%と断言できるほど、心身の状態が一時期落ちてしまいます。当然です、それほどの病因です。

わたしが指導のときに念頭においているのは、サバイバーも健常者もアスリートでも同じ「効率と効果」

効率的とは、
無駄な動作や不必要なエネルギー消費を伴わない動き
効果的とは、結果を生み出すこと

は、もちろんですが「笑顔にする」このひと言です。
一緒にエクササイズをしている間はサバイバーであることすら忘れている、そんな思いです。実際はわたしこそ声をだして笑っていて、空間がなんだかパワースポットになっています。エクササイズに来られているサバイバーさんは、心身の状態が落ちたところからもう上がってきている

パワースポットといえば、昨年の賞金王、今年もG12つ優勝して、年末のグランプリ出場予定の古性優作選手!地元G1高松宮記念杯も優勝しました!スゴすぎる!
今イチバンのパワースポット選手・覇者からメッセージをもらいました。感動です!ホントにパワーを感じる☆°.+:。

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私はよくアスリートのドキュメンタリーを観るのが好きで、なかでもやっぱり超一流選手の言葉にグッときます。みんな色々ある中でもがき苦しみ、ケガや故障、ストレスやスランプのあるスポーツ。ふとスポーツ治療も「自分との勝負」だなと感じました。(アスリート寄りの人間なのでこの言い方がしっくりくる。)

ゲームは点を取り返されたとき
レースは捲られたときに始まる
そう思える人は強い。

人生のどこかのタイミングで、どの家族にも何らかの種類のがんが訪れる。それほど「がん」は国民病になっています。アメリカがん協会(American Cancer Society)は、がん、心血管疾患、糖尿病のリスクを軽減するために、健康成人に対し150分の中程度の運動もしくは75分の激しい運動を週全体を通して実施することを推奨しています。www.cancer.org/healthy/index

がんに罹患された方の家族もサバイバー。身近に起きて初めて向き合うようになれるものです。エクササイズは手段であって、みなさんすでにベクトルは目的(ゴール)に向かってらっしゃいます。落ちているときは自分にベクトルを向けてしまいがち…

がんサバイバーさんとのパーソナルという挑戦を機に、ワタシ自身みえたことがあります。

自分に合わない目標で、自分を壊していた。
ドグマにとらわれて、自分らしさをないがしろにした。
根拠のない勝負に、勝手に負けて自分にガッカリする。

それを「見極めて」やめた。
自分はこうなんだ、
こうしたいんだろうな、とみえた。

オンラインであれ、オフラインであれ、つるまない。
人との距離感とか、自分の違和感を尊重する。
仕事とプライベートはスッパリ線を引きたいとか。

Awareness is the first step for change!
I totally, 100% agree with this.

キャリアを積みたくてずっと邁進してきました。言い切れます。知人に「なんでそんなに頑張るの??」と言われた時に、「え?なに言ってんの?頑張るもんでしょー!」と違和感を感じたことがあります。大変そうにみえたのか心配の声、というよりは「なにを目指してるの?」というテイストだったと思います。その時にふと「こういう性格だし、誰かに負けたくないんじゃなくて、自分のポテンシャルを活かしたいだけなのに」「自分との闘い、自分との勝負」みたいに一気に孤高になりました。そう、同じようなキャリアの女性はいなかったし、その時ぐらいかな「自分の(このジブンに負けたくない)性格がちょっとイヤになる。シンドくなる時もある」と話したのは。


ヨガ哲学のなかで「修習と離欲」という前屈ポーズでのコンセプトがあります。

アビヤーサ:修習・鍛錬
ヴァイラーギャ:離欲・手放す・ゆだねる

鍛錬することによって、自分にとってのタイミングで見極めて手放す。ちゃんと見極められたので、やり残し感は一切ありません。逆にもっと早く気づいてあげたかったと、ジブンに対して申し訳なくなりました、、。


ヨガとは心の動きをコントロールすること

がん自体・がんの治療・副作用の症状を抑える薬、どれをとっても心身へのネガティブな影響が大きすぎます。いのちに触れることは、実体験でしか本質を伝えられない。サバイバーの痛みは実体験でしか伝えられないことがある「なんで私が… 」「がんになってみないと、このツラさは絶対わからない!」人によっては、とくに感情は爆発しそうになります。ふと、サバイバーさんはどのように感情を処理しているんだろう?と思いました。「あ!・・そうだ!」

ヨーガ チッタ ヴルッティ ニローダハ

ヨーガスートラ 1-2

ヨガとは、心の動きをコントロールすることである。
ヨーガという言葉の定義づけです。無理やり変えるということではなく、向けたい方へ向ける。その手段です。

YOGAで心の動きをコントロールできる、という体感をしてほしい。そんな思いや、新たな挑戦で気づけたこと、みえたことをコンセプトに「がんサバイバー向け、YOGAグループレッスン」11月開催が決まりました!

11/6(日)9:30-10:30 @太陽エリア
ー AYUR YOGA ー
Ayumi

追伸:すでにサバイバーさんはがんばっています。
それを承知で、それでも言いたい。

一緒にがんばりましょう!





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