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パッヘルベルのカノンの調べを聴くと何故か涙腺がゆるんで涙がにじむのは・・・。

私は今でも、パッヘルベルのカノンの旋律を聴くと、うるうるしてきて涙がにじんでしまうのですよ。😥

それはもう、ずいぶん遠い昔の想い出話になるけど、待ち合わせの時間つぶしに、ふらりと入った渋谷の端っこにあった映画館で、たまたま上映されていたのが、フランス映画の「カノン」という作品でした。

さっき調べてみたら2000年9月に公開された映画のようだから、あれからもう21年が経過しているのですね。

ギャスパー・ノエ監督・脚本の、なんせ暗い映画でしたね。

ずいぶん前だったから、詳しい筋書きはそんなに覚えてないけど、やたら暗い映像で社会に対して不満だらけのドロドロした中年男の心象風景をえぐりだすような、その中年男の心の声で終始する映画でした。

暗い映画館の中で、胸を押しつけられるような、息苦しい思いを感じながら友人の好みということで一緒に観たけど、早く終わってくれという思いと最後はどうなるのだっていう思いが、交錯していたのを思い出します。

私は映画通でもなければ、フランス映画ファンでもなかったんだけど、友人の好みと言うことで付き合わされて仕方なく観た映画でしたが、なぜだか妙に心に残るような奇妙な映画だったのは記憶に残っていますね。

主人公の中年男は、屈折した憤懣だらけの馬肉屋で(肉屋というより馬肉屋であることに意味があったかも)終始ブツブツと独り言を言いながら、映画は進行するんだけど、感動というのでもなく面白いというのでもなかった。

彼が置かれた社会や自分の環境とか、関わり合ってきた人たちや、ヒモとして付き合っていた中年女性などの、すべてのものに対して口をついて出る悪態雑言が、字幕を読んでいるこちらも気分が悪くなるようなものでしたね。

まぁ、フランス語のにょごにょご言っている言葉は聞き取れないので、字幕に食いつくしかなかったんだけどね。😅

とにかく、ギャスパー・ノエ監督の異色作カノン・・・というか、この監督の作品ってみんな異色作と言っていいようなものだらけらしいけど、このカノンというフランス映画の詳細を知りたい方は、Google先生に聞いてね。

詳しい映画通の方に映画の話は譲るとして、ここでは自分の心に刻まれた風景を少しだけお伝えしてみたいと思います。

そもそもが、この映画を観る気なんてまったく無かったのに、ただ友人たちとの待ち合わせまでの時間つぶしに、一緒にいた友人がこの映画を観たいと言い、オススメの監督作品だと言うので入った映画館だったんですよ。

暗い印象しか無い映画の後半部分で、主人公である中年オヤジが妄想するシーンと現実世界のシーンとの、2つのストーリーが交互に流れる展開なんだけど、このシーンのバックで流れているのがカノンだったんですよ。

このカノンの曲が流れてくると、映画の主人公である中年オヤジを繰り返し繰り返し、追いかけて迫り来るような悲惨な彼の人生が、このカノンの旋律とダブってしまって、思わず涙を流してしまったんですね。😥

なぜなんだろう?
今でもよくわからない感情・・・でしたね。

この曲が流れてきたときは特に感動すると言うシーンでもなかったし、映像もそんなに綺麗とか美しいというシーンでもなかったのに、どうしてこんなに次々と涙が流れるのか、不思議な感覚で涙を拭い続けていた記憶が・・・。

私にとってはその日までカノンは、聴いたことがある曲の一つにすぎなかったのだけど、その日以来、ドラマや映画などの挿入曲としてカノンが流れてくると、なぜだか胸が息苦しくなって、つい涙が滲んでしまうのですよ。

年齢のせいで涙腺が緩んだんだよっ、て言われるかも知れないけど、これはずいぶん前、そう21年前からの生理現象になっちゃっているんですよね。

カノンという映画の詳しいシナリオや、映画の細部のシーンなんかは覚えていなくても、鑑賞時にリアルタイムで刻み込まれた記憶は、間違いなくカノンの曲の調べに反応して感情を揺さぶり、私の涙腺を緩ませるわけです。😥

あるときの音楽番組で、ヴァイオリニストの高嶋ちさ子さんが、12人の若手のヴァイオリニストたちを従えて、クラシック曲のメドレーを演奏されたのだけど、その中にこのカノンも含まれていたんですね。(^_^)b

そうです、ご推察の通りに、テレビを観ながらの、涙腺崩壊・・・。😭

あぁぁ・・・そうだったなぁ・・・カノンかぁ、またやられたな・・・と。
いっつもカノンを聴くと、大人げもなく涙を流していたよなぁ・・・と。

そしてカノンで涙を流している間は、一緒に時間つぶしでカノンを観た友人のことや、待ち合わせた後の呑み会でも映画の話題のことで凄く盛り上がったなぁ・・・などと、カノンの思い出とともに蘇ってくるんですよね。

そういえば、あれから21年経つけど、友人たちとはどれくら会っていないだろうか・・・10年、いやもっとか、ずいぶんと会っていないなぁ・・・。

友人らと音信不通になってから、どれぐらいの時間が過ぎたのだろうね?
そろそろ20年近くにはなるのじゃないだろうか・・・。

こうやって鑑賞した映画のワンシーンや、ふとしたときに流れてくるキンモクセイの香りや、カノンみたいな琴線に触れる音楽の旋律などの、感情を揺すってくれるような出来事に出会うことは、心の健康にも良いらしいです。

そりゃぁ、笑うことが一番健康には良いのだけど、悲しくて泣くのじゃない涙はカタルシス効果もあるようで、健康にも良いらしいですね。(^_^)b

そうなんですよ、切ない思いからの涙だったり、共感したあまりに流す涙だったり、うれし涙だったりと、涙にもいろんな種類があるのです。

これからも涙を流すことでカタルシス効果を味わい、心の振幅の振れの大きさをダイナミックに振り切れるように、もっと感動的な体験を味わい続けることにしたいもんですね。

あなたには、聴いただけで涙が滲んでしまうような曲って、ありませんか?
嗅いだだけで泣きたくなるなんていう香りとか、いや、加齢臭じゃなくて。
あったらぜひ、教えてくださいね。(^_^)b


ってことで、今回は
パッヘルベルのカノンの調べを聴くと何故か涙腺がゆるんで涙がにじむのは・・・。」という思い出話でした。
※見出し画像のイラストは、メイプル楓さんからお借りしました。


では!

カノン聴き  涙腺ゆるみ  のほほんと


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