続・祝!21世紀枠甲子園初出場
持つべきものは優秀な後輩である。「祝!21世紀枠甲子園初出場」を書き上げている間、その前にかなり落ち込むことがあったのを忘れていた。実家は「国道沿いの二階の部屋」に書いた通り国道11号に面しており、両親は鳴門競艇の開催日を気にしていた。なぜならレース終了後必ず家の前で渋滞が発生して夕方の配達に支障がでるからなのだが、もっとひどいのは朝だ。
隣町からバス通学する同じクラスの女の子が家の前を歩いていた。なぜならバス停1個歩けば前のバスに乗れるからだと言う。物心ついた頃からそうだったから不思議に思わなかったが、今思うと何故うちの前だけ大渋滞だったのだろう。高校時代一番の思い出はベタだが「真夏にホワイトアウト」にも述べた通り修学旅行だ。そのバスの中で男子対女子のクイズ大会になった。
男女交互に問題を出し答えられなかった方が負けのルールだったが、決着がなかなかつかないでいると好きだった子がとんでもない問題を出してきた。「男の人の真ん中に有って、大きくなったり小さくなったりするもの何?」笑福亭鶴光のオールナイトニッポンで聞いていたネタだったが、誰も答えないので「ネクタイ」と言ってやったらバス通学の彼女と二人で大笑いする。
しばらくして二人が「あたたかなそうな笑い声が窓越しに」と歌い出した。人前でも恥ずかしげもなく鼻歌を口ずさむのだが、中でもさらりと歌い出しできるお気に入りの曲だ。伊勢正三作詞作曲の「22歳の別れ」が超有名なフォークデュオの風だが、こちらは大久保 一久作詞作曲の「あなたへ」だ。よく口ずさんでいたのを知られていただけでなく歌詞まで覚えているとは。