マガジンのカバー画像

2024日記

31
運営しているクリエイター

2024年4月の記事一覧

4/12、B、C型肝炎、薬

ついて教わった。
患者: B型肝炎患者で、肝移植を行った。バラクルード錠0.5mg、ベムリディ25mg、ファモチジンD錠20mg、グラセプターカプセル0.5mg、セルセプトカプセル250/分2、メドロール錠2mgの処方。バラクルード(エンテカビル)とベムリディ(テノホビル)は抗ウイルス化学療法剤であり、グラセプター(タクロリムス)とセルセプト(ミコフェノール酸モフェチル)は免疫抑制剤、メドロール(

もっとみる

4/11、抗不整脈

今日は、抗不整脈薬について教わった。
患者①: フレカイニド酢酸塩錠50mg/1T/分2/朝•夕食後、ビソプロロールフマル酸塩錠5mg/1T/分1/夕食後の処方。市立病院でカテーテルをした後から処方されており、本日からこちらで処方されることとなった。フレカイニドは、成人において頻脈性不整脈(発作性心房細動•粗動、心室性)に適応があり、1日100mgを分2又は効果不十分であれば1日200mg分2まで

もっとみる

4/09、心房細動、NOAC

今日は心房細動患者における、塞栓症予防薬について教わった。
患者: 70代男性。リクシアナ60mg/1T/分1/夕食後、ビソノテープ2mg/1日1回の処方。この患者さんは高血圧症で治療をしていたが、R6.4.6に不整脈が出たためラニラピッドが処方されたが、あまり改善が見られず本日、上記処方がなされた。ビソノテープ(ビソプロロール)は頻脈性心房細動に適応のあるISA(-)のβ遮断薬である。リクシアナ

もっとみる

3/18、骨粗鬆症、ビスホ

今日は、骨粗鬆症治療薬、特にビスホスホネート薬について教わった。
患者①: ボノテオ錠50mg 1T 分1 朝食前30分 4/14、エディロールカプセル0.5μg 1C 分1 朝食後の処方。ボノテオ(ミノドロン酸)は4週に一回服用のビスホスホネート薬であり、起床時に十分量の水で服用した後少なくとも30分は横になったり飲食することを避けねばならない。骨粗鬆症治療薬でも、ボノテオ50やリカルボン50の

もっとみる

3/19 下剤、種類、飲み方

今日は、下剤について教わった。
下剤は大きく分けて、刺激性と非刺激性のものがある。⾮刺激性下剤は腸の⽔分を増やし、便を柔らかくするため、刺激性下剤と⽐べて効果はマイルドで即効性がないことが多い。刺激性下剤(センノシド等)は、腸を刺激して蠕動を促進し便を出しやすくする。⻑年毎⽇連⽤すると腸が弛緩してしまい、下剤を飲まないと便が出にくくなったり、副作用として腹痛が現れることがある。当薬局では高齢の方が

もっとみる

4/05、ARB、代謝経路

今日は、ARBに位置づけられる高血圧治療薬の違いについて教わった。
前提として、ARB は直接AT1受容体と結合し、アンジオテンシンⅡとAT1の結合を阻害することで、血管平滑筋収縮を抑制し降圧作用を示す。またアンジオテンシンⅡがAT1受容体に結合することにより、脳では脳卒中や認知機能障害、心臓では左室肥大、心筋梗塞や心不全、腎臓では腎不全に至るため、ARBはAT1受容体を阻害することにより心臓、腎

もっとみる

4/04 疑義照会、インシュリンの数

今日は疑義照会について教わった。
4/2、受け付けた処方箋にノボラピッド注ペンフィル300単位 1筒と記載があった。この患者さんは前回までノボラピッド注フレックスタッチを使用しており、医師からはペン型で種類が変わると聞いたとのことだったため、ノボラピッド注フレックスペン300単位 1本ではないかと疑義照会を行い、処方を変更した。本日(4/4)ノボラピッド注フレックスペンを受け取りに来た患者さんより

もっとみる

4/03 調剤報酬、さらに

今日は、実際の調剤報酬計算について教わった。
患者: ザクラス配合錠LD(8)•クエン酸第一鉄Na錠(12)•エビスタ錠(10)•エディロールカプセル(10)/分1/朝食後、オメプラゾール錠(6)/分2/朝•夕食後、キプレス錠(16)/分1/就寝前、レンドルミンD錠(28)/分1/睡眠30分前の処方。(括弧内は処方日数。残薬調整したため日数にばらつきがある)
まず、調剤技術料(調剤基本料、薬剤調製

もっとみる

3/27 高血圧合剤

今日は、高血圧治療薬の合剤について教わった。
患者①: ザクラス配合錠HD/1T/分1/夕食後、カデュエット配合錠3番/1T/分1/朝食後の処方。この患者さんは、H22.7に血圧が高かったため、ノルバスク5mg/1T/朝が処方され、9月に血圧が少し下がりノルバスク2.5mgに変更、11月にまた高くなりノルバスク5mgに戻ったが、H30.12にそれでも血圧が高いとのことで夜のアムロジピン2.5mgが

もっとみる

3/29 漢方薬、一般的に

今日は、処方箋における漢方薬について教わった。
患者①: 芍薬甘草湯エキス顆粒2.5g/分1/就寝前/28日分の処方。この患者さんはH23.4に、夜就寝時のこむら返りの訴えがあり、芍薬甘草湯14日分(他の併用薬28日分に対して)が処方され、状況に応じて飲むようにとの服薬指導がなされた。翌月、毎日服用したいとのことで、他併用薬と同日数分処方されるようになり、現在まで毎日服用し続けている。芍薬甘草湯は

もっとみる

3/26 ステロイド 、体部位

今日は、昨日に引き続きステロイドについて教わった。
ステロイドは、身体部位ごとに吸収率が異なるため、患部ごとに様々な調整がされている。例えば、前腕内側を基準とすると頬は13倍、陰嚢は42倍、反対に掌は0.83倍、足底は0.14倍となっているため、同じステロイドを処方しても患部により効き方や副作用のリスクが異なることが分かる。先日記載したように近隣の内科では基本的にマイザー(very strong)

もっとみる

3/28 尿酸の薬

今日は、尿酸値下降薬について教わった。
患者: フェブリク10mgの処方。この患者さんは、R3.4に痛風発作を訴え、プレドニン、ナイキサン、レバミピド、モーラステープが処方された。R3.6に痛みが良くなってきたため、頓服でコルヒチン、ナイキサン、レバミピドに切り替え、7月にフェブリク10mgが追加された。R5.8にフェブリクがユリスに変更された(尿酸値の下がりが悪かったと推察される)。同年11月、

もっとみる

3/25 ステロイド、混合

今日は、ステロイドについて教わった。
当薬局ではマイザーとヒルドイドを混合した塗り薬2種類がよく出る。一つは、マイザー軟膏0.05% 5gとヒルドイドソフト軟膏0.3% 25gの混合。もう一つは、マイザー軟膏0.05% 10gとヒルドイドクリーム0.3% 20gを混合した塗り薬である。混合する2種の薬剤は同じ有効成分であるが、ステロイド(マイザー)の含有率でステロイドの強さを調整している。ヒルドイ

もっとみる

3/22 過活動性膀胱、抗コリン

今日は、過活動膀胱治療薬について教わった。
患者①: 90代女性、ウリトス錠0.1mg/1T/分1 朝食後の処方。ウリトスは抗コリン薬で、膀胱においてM1拮抗によるアセチルコリン遊離抑制とM3拮抗による膀胱平滑筋収縮抑制作用を示し、過活動膀胱における尿意切迫感、頻尿及び切迫性尿失禁の治療に用いられる。その作用機序から閉塞隅角緑内障や心疾患を有する者など禁忌も多い。副作用としても尿閉や口渇などがあり

もっとみる