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効率、非効率、無駄のバランスを図る 【息子夫婦と暮らす#20】

息子タローは4人の子どものうちの二番目で長男です。パンデミック以降は会社に行かなくてよくなったので、自宅でリモートワークが可能になりました。

昨年まではテキサスのダラスに住み、ちゃんと通勤していました。リモートワークに切り替わったため、今ではほとんどの社員が会社のあるダラスから引っ越してしまいました。もう以前のように会社で仕事することはないだろうとのことです。

パンデミックの中で夫が癌闘病の身になったことはつらく大変でしたが、パンデミックの最中だったからこそ戻ってくることができたので今となっては不幸中の幸いでした。

タローはすっかりリモートワークが気に入っており、再び通勤するなんてもう考えられないと言います。たまたまデータ解析をもとにプログラミングするといった仕事内容なので、安定したネット環境さえあれば、これからもずっと自宅で仕事ができそうです。

彼はとにかく非効率なことや非合理なことが嫌いです。

通勤しなくていいのは人生時間を大幅に増やしたのと同じだと言ってのけます。常にデータと格闘しているためか、毎日通勤に○時間使っていたとするなら、一週間で○時間、一年で○時間、一生なら○時間も通勤という無駄なことに時間を使わなくてよくなった。車の償却も考えなくていいし、仕事用の服も要らない。事故にあうリスクも減るから時間だけじゃなくて、より安心安全でいいことづくめとニコニコしています。

わたしが感情&感覚派なのに対して、どんな会話もなにかとデータやエビデンスを求めるところは亡くなった夫にも似ています。データサイエンティストとしての性なのか、ADHDのせいかはわかりませんが「そう来るか!!」という回答には膝を打ったり、笑ったり、呆れたりします。

食事中、料理になにげなくのってるすりおろし生姜、千切りネギ、スライスオニオンやパクチーなどなどわたしにとってはごくあたりまえの薬味や付け合せに異常に関心を示します。

「こういうの、面倒くさいのによくやるよね。でもこれが普通を極上に変えるんだよね」

効率に拘る彼は、自分で作る場合「面倒のわりを考えてそこまで重要ではない」と判断するとなんでも省いちゃうからです。

ラーメンは作るけど、その上に色とりどりの野菜のせたり、ネギを合うように刻んでのせるという"オプション"は省略しちゃうわけです。

そもそも料理をおいしく作るなら、手間こそが必要です。面倒でもチューブじゃなくてほんものの生姜をおろすとか、切り方や添え方を工夫したりといった面倒を惜しまないことが美味しさに繋がるので、効率にあわないからと省略しては美味しいものができるわけありません。

「よかった、オレみたいに効率重視の人じゃなくって」

仕事するうえで効率を考えることはたいせつにはちがいありませんが、暮らすうえでは、少しの無駄や非効率こそがうるおいだったり、ゆとりだったりおいしさだったりします。

無駄や非効率を惜しまないわたしと、とことん効率化を求める親子の暮らしぶりが意外にもいいバランスがとれているのは暮らしてみてから気づいていることです。

そういえば夫がよく「専業主婦は効率を無視しすぎる」とブツブツ言ってたこと思いだしました。😝 

それが苦言になる夫と感謝になる息子。いないことはさびしいけど今のほうがやっぱり快適だわ〜。(あの世で怒ったかな?)😜










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