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中国のMCNを知っているか



どうもこんにちは



個人的に前回の「中国のZ世代を知っているか」の反響が良かったと思ったので、今回のテーマは中国のMCNについて書くことにしました。



もっと皆様の好きが集まれば筆者もやる気を出して、いろんな中国のテーマについてあれこれ書きたいところではございます。やっぱり応援されたいじゃないですか。



それでは本題に


MCNとはwikipedia先生によると


「マルチチャンネルネットワークは、YouTubeのチャンネルを通して消費者生成メディアで芸能・広報活動をする動画投稿者のタレントマネジメントおよびメディア制作・配信をサポートする組織の総称である。」


とのこと。



なるほど。つまりyoutubeとかニコニコ動画、tiktokなどライバーをサポートして収益化することを目的としたタレント事務所みたいなもんですね。



日本よりもインフルエンサーによる広告形式が豊富な中国市場では凄い市場規模になってそうですね。



さて今回の記事の出典は全て東呉証券のレポートによるものとなります。



ということで見ていきましょう。




まず日本で言うTwitterの役割を担う微博ではコラボ可能なMCNを募集。2017年では520のMCNが2018年では1,917に増加。前年同期比で369%


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うーん、多いのか少ないのかよくわからないですが伸びているのは確かという印象ですね。



確かに中国でインフルエンサーが発展していった経緯としては他国に似ており、ビリビリや微博(中国版Twitter)、微信(中国版LINE)などの主力SNS媒体の成長が大きいのは確か。



それ以外にも一直播などのライブ配信や抖音(tiktok)、西瓜视频などのショートムービー系のコンテンツプラットフォームが成長したのが大きいほか、淘宝网や京东などのECライブコマースの発展も大きいですね。


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ステマではなく、ライバーの口コミが信頼できるとユーザーの受け入れ方が柔軟になってきました。



ショートムービの市場規模でいうと


2016年:19億元
2017年:55.3億元
2018年:467.1億元
2019年:600億元(現時点で推定)


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おったまげる成長規模ですね。



中国全体のショートムービーアクティブユーザー数は6億4,800万人程度のようです。



ちなみにEC上のライブコマースが発展してきたのは2018年頃で淘宝网でのGMVは1,000億元超えとのこと。
2019年では2,000億元のGMVを超す見通し。


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なんともまぁ凄い発展の速度。



ショートムービーの確立が現在の販路拡大に影響していたんですね。



前までは事務所に属さないインフルエンサーも一方では個人で仕事を受けつつ、もう一方では事務所からの仕事を貰う。売れっ子は更に売れっ子になりスターへの階段を順調に登っていき、早い段階で始めたインフルエンサーはMCNを立ち上げるなど、徐々に拡大していった模様。



そんなこんなで2015年には160しかなかったMCNも2018年では5,000以上に。



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市場規模も2015年には8億元程度だったのが2017年では90億元までに成長。



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中国は5G開発の取り組みに注力していますので、これが常態化した暁にはARやVRを駆使した豊富なコンテンツが出てきそうですね。




また近年では中国MCNに所属する「办公室小野 」や「李子柒 」といったインフルエンサーがyoutubeにおいても人気爆発。




「办公室小野 」は700万フォロワー、累計視聴回数が16億回、単月広告収入が401万元、年間では5,508万元を稼いだ模様。



中国インフルエンサーがどんどんと領域を拡大しているのを見ると日本人インフルエンサーも早期の海外進出をしておきたいところですね。



ただ日本だとUUUM(2020年2020年5月期第3四半期:売上167億円、前年同期比+24%)のような一部のようなMCNを覗いた場合はそれほど収益化が難しいように感じます。



その理由としていくつか原因が考えられますが、

1.そもそものパイ数が少ない
2.マネタイズ方法が限られている
3.中国よりコンテンツマーケが発展していない

4.チャレンジ精神が欠くぁwせdrftgyふじこlp



とまぁ筆者的には上記3つが大きな原因だと感じてますが、コンテンツマーケの弱さが一番ネックな部分かなと感じております。



冒頭に少し話したようにECが強い中国においてライブコマースはなくてはならない存在となり、世界各国から多くのブランドが中国市場に参戦してくるわけですから認知を取りに行くのも一苦労。



一定のペイをかけてある程度の認知購買が取れるのであればブランド側にとってはテストしてもいいかもしれませんが、近年の傾向を見るとライブコマース経由新規購入のリピート率はそれほど高くない(むしろ低い)ので割り切った考え方が必要。



需要と供給がマッチしている中国だからこそ成り立っている印象ですね。



そんなこんなで今後も中国市場についての情報をぽちぽち呟いていくようにしますので、よろしくおねがいします。



更に込み入った相談をしてみたいなと思われている企業様からの相談も募集してますので、コメント等くださいませ。



ばいちゃ。


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