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中沢新一著『レンマ学』『精神の考古学』『構造の奥』などを読む

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中沢新一氏の著作『レンマ学』『精神の考古学』『構造の奥』などを読み解きます。
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2021年11月の記事一覧

月は、紐を使わずにどうやって海を引っ張るのか? -カルロ・ロヴェッリ著『世界は「関係」でできている』とレンマの論理

* 「月は、紐が無いのにどうやって海を引っ張っているんだ??」 * 忙しい朝の保育園への登園の途上、不意に長男がこんなことを訊ねてきた。潮汐の話を、おそらく園で聞いたのだろう。 紐がないのに引っ張る。 月と海 月と地球 二つの物体が存在する。 二つの物体が引っ張り合う、綱引きする。 綱はどこに行った? * 子どもの質問だからと言って、子供扱いしてはならない。 いや、子供とか大人とか、そういうことを区別している場合ではない。 言葉による質問と応答は、全

意味分節理論とは(4) 中間的第三項を象徴するモノたち -中沢新一著『アースダイバー神社編』を読む

(本記事は有料に設定していますが、全文「立ち読み」できます!) ◇ 中沢新一氏の『アースダイバー神社編』を引き続き読む。 (前回、前前回の続きですが、今回だけでお楽しみいただけるはずです) 『アースダイバー神社編』には、諏訪大社、大神神社、出雲大社、そして伊勢神宮といった極めて古い歴史を持つ神社が登場する。 中沢氏はこれらの神社に今日にまで伝わる神話や儀礼やシンボル(象徴)たちを媒にして、その信仰の「古層」へと「ダイブ」する。 そうしていにしえの日本列島に暮らした

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