EMIRI/師岡絵美里

師岡絵美里 インド思想研究家・ヨーガ哲学講師・ダンサー・イラストレーター [EMIR…

EMIRI/師岡絵美里

師岡絵美里 インド思想研究家・ヨーガ哲学講師・ダンサー・イラストレーター [EMIRI-YOGA HEART MATRIX] https://www.heartmatrix555.com/

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最近の記事

春と桜

桜っていいですね。 短い期間に盛大に花を咲かせ、雨や風という自然の変化の中であっという間に散っていきます。その間中私たちは、機を逃すまいと日々のお天気や咲き具合に関心を払い、美しく時を惜しむことを愛します。 清水へ祇園をよぎる桜月夜  こよひ逢う人みなうつくしき 与謝野晶子 和歌は、時間の中のある一瞬をその短い言葉の中に収めますが、それは「言葉の写真」と言ってもいいように思います。そしてその精神の芽吹きを桜が担っているところはとても大きいものです。咲いては散っていくその

    • 雑記(シヴァ神の瞑想など)

      前回に引き続き、普段何を考えているかの思考モジュール収集をその後も意識してみたんですが、やっぱりあんまり「考えてない時間」多いですね私(笑)。 ついさっきも部屋に置いてある木製の棚の「扉の模様」をただじーーーっと見ていました。わりと長い時間(笑)。 仕事をしているPCのある部屋。窓の外に木があって、その枝にたくさん鳥が来るんですね。昼間はその鳥の声をじーーーーっと聴いている時間がしょっちゅうあります。夕方以降は、今の季節だと秋の虫たちの声がたくさん重なってくるので、それを

      • 思考いろいろ(雑記です)

        対面の講座によく参加してくださる方に、メルマガ記事の内容で何かリクエストある?って聞いてみたら「普段考えていることを聞きたい」と。インド哲学的な内容とかもおもしろいけど、日常生活の中で思ったこととか、出来事にまつわるエッセイみたいなものも聞きたいです、と。 そっかあと思って、「日常の中で思っていること」で何か記事にできそうなことあるかな〜、普段何考えてるかな〜、って思ったのですが、あんまり考えてないですね!!(笑) いやいや、もちろん思考はするんですけど、読んでもらうに値

        • ユガと神話と光る星

          (2023.9..7メルマガアーカイブ) インドには「ユガ」という時間の尺度があります。 ユガは「時代」という意味で、途方もなく長い何百万年というサイクルを延々と繰り返す宇宙的な時間を俯瞰した、インドの壮大な神話的時間観念と言えるものです。 今日はざっくりとですが、「今どんな時代か」というところと、私が思うことをお話しようかなと思います。 今日の話題に絞った範囲にはなりますが、まず基本知識を押さえてみてください。 基本① ユガというのはヒンドゥー教における「神々の時

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        • 徒然
          4本
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          夏休み日記ー母に会うの巻

          年明けに母(70代前半)と電話で話した時に、体調不良で入院をしていたということを「事後報告」で聞き、その後の経過の心配もあったのですが、こっちはこっちで受験生の最もナーバスな時期に突入し、身動きとれずな日々でした。 春は春で娘の卒業、入学、新たな生活への順応で、集団生活があまり得意でなく新しいことに慣れるのにもちょっと時間のかかる性格の娘のケアも必要になっていました。ケアとも言って能動的なものではなく、とにかく日々の生活を穏やかに保って、親の私が安定していて、規則正しく落ち

          夏休み日記ー母に会うの巻

          知ればイケる古代人

          (2023.7.4 メルマガアーカイブ) 現在「問いかけのインド哲学」というオンラインでの講座をやっているんですが、これが自分で言うのもなんだがめちゃくちゃ面白い。いろいろあるインド哲学の中から回ごとにテーマを絞って紹介しつつ、その内容から「問い」を立てて考察をしてみよう、という内容になっています。「問いを立てること」自体は他の講座でも織り交ぜてきたエッセンスなんですが、この講座は最初からそこにベクトルを合わせて解説を組んでいます。 「問う」ということに私がいつもこだわっ

          知ればイケる古代人

          Mちゃんの冒険〜入眠ハンター編〜

          何年も前のことですが、ヨーガ仲間であり職場では後輩に当たる存在、友人Mちゃんが、 『えみりさん、わたし、睡眠に入る瞬間を捕まえたんです!』 と嬉しそうに言っていました。唐突な話ですが。 「起きてる」から「寝てる」の境界は、ふつう、まどろみの中で通り過ぎてしまうものだとは思いますが、Mちゃんは、 『はい、ここからが眠りです』 という瞬間を自覚的に捉える事に挑んでいたようで、それが "マイブーム"だった時期があったようです。 その時、確か数年ぶりに会ってお茶をしてた時

          Mちゃんの冒険〜入眠ハンター編〜

          好きの土左衛門〜情報まみれより本物まみれがいい〜

          2023.5.11メルマガアーカイブ 自分のことがよくわからなくなる時代なのかもしれない。 というのも、私たちが日常的に利用することの多いインターネット、SNSでもwebサイトでも、自分の「好き」あるいは「興味を示したもの」に関連するものがどんどん画面上に上がってくる。 過去に興味を示したものを元に、自分の趣味嗜好の傾向をAIに分析され、「こんなんもありますよ〜」「これも好きでっしゃろ〜〜」とオススメにあがってきますよね。 「ああ、これも好きかも」とか眺めていると、

          好きの土左衛門〜情報まみれより本物まみれがいい〜

          首吊り縄の抒情について(読書感想文)

          2023.4.13メルマガアーカイブ 読書フレンドのおすすめで、山本文緒さんの『自転しながら公転する』という小説を読みました。 久しぶりに現代の小説を読み、最近読了するのに時間のかかる書物が多かったので、小説って読みやす〜〜〜♪と思いました(笑) 技巧的なライト 『自転しながら公転する』は、30代の女性が主人公で、彼女の恋愛や仕事のうえでの出来事や葛藤が描かれつつ、主人公のお母さんの視点も混ざり合い、更年期障害を超えていく過程、というところがクロスしながらお話が進みま

          首吊り縄の抒情について(読書感想文)

          労働vs余暇についての考察

          2023.4.5 メルマガアーカイブ あらかじめお断りしておきます。非常に長いです!(笑) ■「労働VS余暇を超えて」 先月くらいからゆっくり読んでいる書籍があります。 「誰のための仕事~労働VS余暇を超えて~」という本です。 そんなに厚い本でもなく、1週間くらいでいけるかな〜と思っていたのですが、予想に反して「読みにくい」本でした(笑)。 読みにくさは単に相性の話で、筆者の文体が自分の読書脳にちょっと合っていないみたいです。一段落読むのだけでも入ってこないところ

          労働vs余暇についての考察

          「こんな2023年はいやだ」あえてマイナスから考える新年の指針

          みなさま明けましておめでとうございます。 本年も宜しくお願いいたします。 先日1月3日、オンラインヨーガの皆さんと新年のサットサンガ(集い)をzoomで行いました。サットサンガはヨーガ哲学関連の講座として行うことも多いのですが、今回は座談会形式で、テーマを決めてみなさんとおしゃべりをする会にしました。 今回のテーマは、昨年末に行ったサットサンガの最後に、私の方からみなさんに提案したもので、 2022年の終わりにちょっとした提案  〜あえてマイナスの方を真剣に考えてみる

          「こんな2023年はいやだ」あえてマイナスから考える新年の指針

          一回死ぬ儀式〜中高年に送る、死と生まれなおしの提案〜

          *メルマガアーカイブ 先日、オンラインでつながっているヨーガレッスンのメンバーさんたちと、レッスン後の座談の中でこんな話になりました。 話のスタートはこんな感じ。 参加してくださっていたメンバーのお一人が、最近読んだ本で良かったものを紹介してくださいました。インドのカースト外の下層階級の人々を救うために尽くしたある仏教のお坊さんの話、という内容でした。 そのお坊さん自身が苦悩の人生を送り、自死を選んだ経験もある、と。(結果未遂で終わったが。) そんなこんなで行き着

          一回死ぬ儀式〜中高年に送る、死と生まれなおしの提案〜

          私が勉強する理由

          *サイトから配信のメルマガアーカイブです。 今日は、読者さんの質問に答えるコーナーです。 「僕は勉強が苦手です。勉強は何のためにするものだと思いますか? 学校では「将来のため」というのが強調されていたように思います。 社会に出たら資格をとって仕事を有利にしたりするためにしている人をみます。 ただ興味があって好奇心を満たすためという人もいます。 仕事のために専門分野の勉強をしないといけないという場合もあるかなと思います。 自分は強いて言えば、興味の幅は狭いのですが好奇心

          私が勉強する理由

          シヴァと魚人間のお話

          台風が過ぎ去ったらとたんに秋めいてきましたね。 それにしても・・・夏、暑かったですね。 こうやって涼しくなってくると、今年の夏の暑さにはけっこうやられていたんだなというのがわかります。涼しくなってきたら活動的に、そして頭が働いてきました。夏の暑さの中、圧倒的に室内にいる方が多かったのですが、ちょっとした外出でもへこたれそうな猛烈な日差しや、それに抗う冷房の中で長く過ごすことでも体がへばっていたのがわかります。 その証拠に涼しくなってきたら文章が楽に書けるようになってきまし

          シヴァと魚人間のお話

          ブラフマン〜引き算の果てにいる私〜

          メルマガのアーカイブです。 今月に開催する「インド哲学勉強会」で取り上げる内容の序盤に当たるところをちょっと紹介しようと思って、宣伝もかねて書いたんですが、宣伝なのに書きすぎるといういつもの癖が大幅に出ました(笑)。ナウシカで言ったらジルが殺されて、怒りで我を忘れたあたりまで書いてしまった感じかな。 ま、いいんですよ、ナウシカもそこまで見ちゃったらもうやめられないでしょw そしてそのあともまだまだ盛りだくさんじゃないですか。 いつものごとくざっくばらんに書いてますので、

          ブラフマン〜引き算の果てにいる私〜

          わけない、じぶん(雑記です)

          4月に書いて出したメルマガのアーカイブをこちらに載せ忘れていたものがありました。だいぶ時期がずれちゃいますが、載せときます。(2022.4.7の記事) ーーーーーーーーーーーーーーー うららかな陽気です。たまに突風です。時々雨です。 窓の外のビワの木にやってくる鳥たちは、日に日にむくっと太っていきます。恋と繁殖の季節が始まりますね。鳥たちの個体認識しようとがんばってますが、はたして毎日同じ子たちが来ているのかすらわかりません。 春ですね。 さて私も・・・ 仕事の合

          わけない、じぶん(雑記です)