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読書感想

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首吊り縄の抒情について(読書感想文)

首吊り縄の抒情について(読書感想文)

2023.4.13メルマガアーカイブ

読書フレンドのおすすめで、山本文緒さんの『自転しながら公転する』という小説を読みました。

久しぶりに現代の小説を読み、最近読了するのに時間のかかる書物が多かったので、小説って読みやす〜〜〜♪と思いました(笑)

技巧的なライト

『自転しながら公転する』は、30代の女性が主人公で、彼女の恋愛や仕事のうえでの出来事や葛藤が描かれつつ、主人公のお母さんの視点も

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時間の言語学からのクリシュナの実相

時間の言語学からのクリシュナの実相
〜「時間」という思考フレームを超える試み〜

■「時間の言語学」を読んで

最近読んだ書籍で、なかなか考察しがいのあるテーマだった書籍を紹介をしました。「時間の言語学」という本です。

私たちは普段から「時間、時間」と言ってますし、「時は金なり」という言葉に含まれる「時間」と「価値」をセットにした考え方が自動的に働いていることが非常に多いと思います。時間はお金と

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呪術的になるべく「人間」というもの

呪術的になるべく「人間」というもの

「ガダラの豚」読書感想文

昨年読んで面白かった本。

中島らも「ガダラの豚」

アフリカが舞台となっていて、「呪術」が物語の要になっています。

■刺激される記憶

私の二十代というのは、アフリカ渡航の体験が一種の「背景」になっています。踊りを習いに渡航を重ねていました。日本に戻ってはお金を貯めてはまた行くという感じで、当時の人生のベクトルにもなっていました。今思うと、そういう「ある種の極端な体

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