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動かせないもの(6/730)

ここは、るすかいな島。

るふぃとれいりぃは、島にある一番大きな岩の前にいた。

れいりぃ「るふぃよ。まずはこの大岩を動かせるようになるのじゃ。」

るふぃ 「こんな大岩動かせるの?れいりぃ。」

れいりぃ「では、やってみせてみよう。」

     ズズズ・・・。(岩が動く)

るふぃ 「すごい!!」

    「かいぞく王のクルーはこんな大岩も簡単に動かせるのか。驚」

    「ねぇ、れいりぃ。れいりぃでも動かせないものってあるの?」

れいりぃ「もちろん。あるわい。」

    「そしてそれが一番、かいぞく王に必要な資質なのかもしれん。」

るふぃ 「れいりぃにも動かせないものって、いったい・・・。」

れいりぃ「それはな、るふぃ。」

    「人の心じゃよ。」

るふぃ 「!!!」

れいりぃ「こればかりは、私でさえも動かすことができん。」

    「るふぃよ。私が如何にかいぞく王になれる素質があるとキミに     
     いっても、キミ自身がなりたくなければ無意味じゃろ。」

    「大きな岩を動かせたとしても、人の心だけは動かせん。」

    「しかし、人の心をも動かすことができるのがかいぞく王じゃ。」

    「ろじゃーは夢を語り、それをかなえたいと思う人が集った。」

    「本当にすごい男じゃった。」

るふぃ 「すげーなぁ。かいぞく王って。」

れいりぃ「おや?気づいていないようじゃな。」

るふぃ 「???」

れいりぃ「キミにはもうその素質はあるじゃないか。」

    「キミの夢をかなえたいと本気で思っている仲間がおるじゃろ。」

    「それに、私の心もキミは動かしているではないか。」

るふぃ 「・・・なんか照れるな。」

    「ありがとう、れいりぃ。」

れいりぃ「さぁ、るふぃ。そろそろ今日の修業を始めるぞ。」

るふぃ 「うん。よろしくたのむ。れいりぃ。」


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