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詩集

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現代詩をいくつかまとめた詩集です。どんな人にも届くように軽めでわかりやすいものを集めたつもりです。週に数回更新されます。
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#現代詩

【現代詩】未来は想像を超えてくる

【現代詩】未来は想像を超えてくる

とりあえずあれをやって
とりあえずこれをやって
消化試合のように日々が過ぎていく

ホントの勝負をするときは
ホントに望むことをするときは
いつくるんだい
日々は無限ではないというのに

ぼんやりとした不幸に包まれ
蓄えたものを幸せのために使わずに
未来の不安のために備えている
最後にわくわくしたのはいつだろうね

大丈夫さ
日々が乱れてもなんとかなるよ
未来は想像を超えてくるから
どんな準備も万

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【現代詩】そこに立てば見えるもの

【現代詩】そこに立てば見えるもの

わからないことは悩まない
明日のことも
もっと先の未来のことも
自分の才能のあるなしも

いろんな人に聞いてみても
自分と全く同じ場所に立ってはいないから
そのまま信じられるわけじゃない
わからないんだということが
わかるだけ

えいやっと飛び込んだ先でしか
見えない景色がある
そこでしか感じられない風がある
悩むのはそこに立ってからでいい

不安はもれなくついてくるけど
やれることも無数にある

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【現代詩】歌は自分の一里塚

【現代詩】歌は自分の一里塚

自分にとって特別なある歌を耳にすると
あの時の自分のいたところに
一瞬で立ち戻れる

歌は思い出や当時の自分とともにある
あの時から今まで積み重ねてきた日々に
何かしらの手応えを感じるから
今より未熟な自分に愛おしさを感じる

自信や誇りに満ちていたわけじゃないけれど
あの時の未熟な選択こそが今につながる決意
精一杯の努力が今への道を築いている

できる準備は全てやった
あとは挑戦するだけ
そんな

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【現代詩】埋まらない欠乏を抱えて歩いてゆく

【現代詩】埋まらない欠乏を抱えて歩いてゆく

欠乏から
具体的でない何かを探しているとき
欠乏感をどこで満足させるかは自分次第

あれでもないこれでもないと
いつまでも探し続けることもできる
しかしそれは欠乏の底が浅くて
何も見つからなくても支障がない場合だろう

とにかく何かで欠乏を埋めなければたまらない
そんな状態だったなら
少しでも心にひっかかったものを
とりあえず小脇に抱え
腰を下ろして一休みする

欠乏の負荷と
手に入ったものをすり

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【現代詩】夢の中でなら言えたことがある

【現代詩】夢の中でなら言えたことがある

夢の中でなら言えたことがある
薄いもやに思考を包まれた世界で
衝動がそのまま口をつく

望む応えが返ってこなくとも
柔らかな違和感に守られた
不思議な空間が壊れることはない

眠りから覚めたとき
もったいないなと思いつつ
どこかほっともしている

幻の爽快感に後ろ髪をひかれつつ
愛すべき現実にまた向き合う
二つの世界は心でつながっているから
背中を押されて足を踏み出せる

↑↑↑↑↑↑※新たにアプ

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【現代詩】気長にスキマと付き合えばいい

【現代詩】気長にスキマと付き合えばいい

日常にスキマが生じると
人生がつまらないものになると感じ
誰かに指差されることを怖れる
あるいは自分にもかな

あせってとにかく急いで
むりやりにスキマを埋めようとしても
疲れてため息ばかりが増えていく
そりゃあそうだよ
目的とするとことが違うもの

そんなことをしなくても
ぽっかり空いたスキマには
自然と何かが吸い込まれていくよ
合わないものが入ってきたら
ぽいっと捨てればいいだけだから

ぴっ

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【現代詩】怒りがあぶり出すものこそ

【現代詩】怒りがあぶり出すものこそ

怒りを感じた時
怒りをそのまま吐き出すのも
強引に抑え込むのも
心に負担がかかる

努めて冷静に
なぜ怒りを感じたのかを
自分に問いかけてみる

怒りの湧く泉の底には
自分がどうなりたいのか
そのために何をしたらいいのかが
生きることの根本が見えてくる

これまでの全ての葛藤が
これまでの全ての経験が
ひとつの木の幹のように
自分の生きる目的を形作っている

怒りそのものをどう扱うかは重要ではない

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【現代詩】括弧つきのことば

【現代詩】括弧つきのことば

誰かを応援する
がんばれ
という気持ちを否定はしない

ただ時として
その言葉が相手を追い詰めてしまうこともある
限界を超えてがんばりすぎている人や
がんばる気力が尽きてしまった人を
打ちのめしてしまうことさえある

言葉の響く範囲を
自分の心の中に留めて
(がんばれ)
と祈る気持ちを持つだけでも
世界の優しさの総量は増えるから

きっと
巡り巡って
気持ちは届くと信じている

↑↑↑↑↑↑※新た

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【現代詩】小説の主人公の行く末に気をもむように

【現代詩】小説の主人公の行く末に気をもむように

その人が
その人らしくあることができるように
ただ祈る

余計なお世話はいらない
幸せか否かはその人にしかわからないから
他人の感じ方に意味はない

小説の主人公の行く末に気をもむように
見守ることしかできないけれど

ひとときのショックがあっても
長い長い時の中で
その人にとっていいように
なってほしいと願うのだ

↑↑↑↑↑↑※新たにアプリでの応募方法を記載しました

【現代詩】自分の弱さを振り返ると

【現代詩】自分の弱さを振り返ると

自分の弱さを振り返ると
その記憶のそばに
寄り添ってくれた友達が見つかる

一方的に頼ったのでも
一方的に救われたのでもなく
種類の違う弱さを
互いにさらけ出したことで
心の深い部分で手を差し伸べあった

そのときの辛さの記憶には
涙やもろさとともに
それでも前向きに進むことができた
温かな力を感じる

時を経て
物理的な距離も離れたけれど
それでも再会すれば
心が手をつなぐように
深いつながりが

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【現代詩】行けたら行くよ

【現代詩】行けたら行くよ

人生の余裕を感じるには
きっちりしすぎないことが大切

いつもいつも100点ばかり目指さずに
気負わずにいつの間にか60点くらいまで行けたら
もう上々という感じで

息苦しさに満ちた100点より
気楽な60点のほうが
豊かさを感じられるなら
そっちのほうがいいよね

100点の頂には
行けたら行くよという
そのくらいの目指し方がいいのだと思う

↑↑↑↑↑↑※新たにアプリでの応募方法を記載しました

【現代詩】無味無臭

【現代詩】無味無臭

カレーライスの最中に水が欲しくなるように
無味無臭なものが求められることがある
でもそれは真の無味無臭だろうか

慣れすぎて見過ごしてしまっている面を
改めて強く感じる瞬間を大切にすれば
心のときめきは蘇ってくる

しがらみの雑踏を離れて感じる
風景も
空気も
人も
自分とつながる縁を感じずにはいられない

※新たにアプリでの応募方法を記載しました↑↑↑↑↑↑

【現代詩】自分の中にはないこと

【現代詩】自分の中にはないこと

昨日と何も変わらずに
目線も心も同じようにして歩いていれば
そこに不安も恐怖も入り込んではこない

だけど長くそんなふうに歩いた結果
もう後戻りできないところで
大きな不安に襲われることもある

誰だって怖いのや恥ずかしいのは嫌だ
けれど今までの自分のままで
辿り着く景色に心ときめかないのなら
不安や恐怖に飛び込んでみる価値はある

選べばいいさ
押しつけはしないから
自分の中にはないことこそが

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【現代詩】人生はかき混ぜられてゆくから

【現代詩】人生はかき混ぜられてゆくから

両手でビルを押しているかのような
力を入れれば入れるほど
世界に押し返される感覚
独り相撲な孤独感

なんともならない状況
それがずっと続いているようで
暗澹たる気持ちになることがある

だけど大丈夫
昨日と全く同じ今日ではなかったように
良くなったり悪くなったりしつつ
人生はかき混ぜられてゆくから
そのままでも生きてゆける

※新たにアプリでの応募方法を記載しました↑↑↑↑↑↑