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わたるです。でかい服を着ています。

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記事一覧

活動報告 2024年4月

「東京は時間の進み方が違いますから。」 大槌町を離れる直前に友達がこんな話をしてくれた。東京にきて二ヶ月弱、痛いほどそれを実感している。気づけば4月と5月が流れて…

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2週間前
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活動報告 2024年3月

 「確かじゃないけど、春かもしれない」と口ずさんでいた3月だった。本当は2月の方が似合う曲かもしれないけど。  折坂悠太の「春」という曲の一節だ。私のお気に入りの…

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2か月前
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活動報告 2024年2月

 ようやく寒さの峠を越えたかな、と思っていた矢先にとんでもない大雪に襲われ、冬将軍の洗礼を受けた二月だった。こんなに降ったのは大槌町に住み始めてから初めてだろう…

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3か月前
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活動報告 2024年1月

 畳の隙間から上ってくる冷気があまりにも冷たくて、先月から寝床を二階に移した。寒さは幾分かマシになった気がするが、気のせいかもしれない。2階からは海を眺めること…

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3か月前
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活動報告 2023年12月

12月、それにしても恐ろしく寒い。 「恐ろしく」なんて形容詞そこそこ使わないんじゃないか。何しろ古民家暮らしだ。友人が薪ストーブをつけたいらしく、壁に穴を開けてい…

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4か月前
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活動報告 2023年11月

シェアハウスをしている友人が秋刀魚をもらって来た。 刺身にする技術は僕も友人も持ち合わせていなくて、友人が焼いてくれたのを食べたのだが、「そういえば秋刀魚の刺身…

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6か月前
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活動報告 2023年10月

衣装から飛び出した足が可愛いですね。 大槌祭りの写真がようやく現像できた。今更かよ。他の隊員は先月報告しちゃってるから周回遅れな感じは否めないけど、まあせっかく…

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7か月前
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活動報告 2023年9月

大槌祭りのフィルム写真をこの報告書で載せたかったのだが、9月が忙しすぎて現像する暇がなかった。10月中には現像できると思うので、読んでくださっている皆さんは来月の…

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7か月前
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活動報告 2023年8月

 「それはもう鹿ではない。獣。そして、それは又人間そのものの気配でもある。人間。動物。どっちだかわからない。」  岡本太郎が岩手の鹿踊りを見に来た時に残した言葉…

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8か月前
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活動報告 2023年7月

今年も今年とて私の嫌いな夏がやってきた。 私と反対に好きな人が多いよね。 みなさんにとっての夏のイメージはいかがだろうか。  私にとっての夏は、草木が青々と生い茂…

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9か月前
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活動報告 2023年6月

 私は花の中で紫陽花が一番好きだ。ぶわっとまんまるに花を広げた様子がとてもかわいいし、涼やかな寒色が梅雨の時期によく似合う。  仙台で一人暮らしをしていた頃は、…

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11か月前
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活動報告 2023年5月

 5月ってこんな暑かったっけ、と毎年言っている気がする。茹だるような暑さに敏感な私は、この季節になると夏の季節を予見しては色々な物事に対するやる気を無くしている…

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1年前
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活動報告 2023年4月

 トゲトゲとしていた山の輪郭が、この1ヶ月で急にモコモコとし始め、新緑が稜線を形作る。  出勤のため玄関を出ると、強風とともに何やら白いかけらがどこかから飛ばさ…

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1年前
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活動報告 2023年3月

 気温がずいぶん高くなり、山陰に残っていた雪は全て溶けた。この辺りの季節の代名詞といえばふきのとうだろうか。都会に住んでいたせいであまり見ることも食べることもな…

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1年前
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活動報告 2023年2月

 初めての確定申告に追われていたら、信じられないぐらいの速度で二月が過ぎ去っていった。いったいなぜ28日間しかないんだ。29日とか、あってもいいんじゃないか。中高生…

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1年前
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活動報告 2023年1月

 12月で宣言した今年の抱負をなるべく実現するべく、時間があれば写真を撮るようにしていた。有言実行からかけ離れたような生活を送っていても、口に出してしまえばやらな…

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1年前
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活動報告 2024年4月

活動報告 2024年4月

「東京は時間の進み方が違いますから。」
大槌町を離れる直前に友達がこんな話をしてくれた。東京にきて二ヶ月弱、痛いほどそれを実感している。気づけば4月と5月が流れていって、5月病に浸る暇もなかった。前回の月次報告書でこの習慣を続けてみたい、なんて言った手前、それを最後にするわけにもいかない。何かを書かなければと思っていたのに気づけば5月の最後の週だった。時間って経つのが早いんですね。私はとてもびっく

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活動報告 2024年3月

活動報告 2024年3月

 「確かじゃないけど、春かもしれない」と口ずさんでいた3月だった。本当は2月の方が似合う曲かもしれないけど。

 折坂悠太の「春」という曲の一節だ。私のお気に入りの一曲でもある。蕾が膨らんできて、春一番が吹き荒れるまでもう少しだろうか、という時期に1番の曲だ。この歌が合う時期は人によって解釈が分かれそうで面白い。みんなが「春だ!」と感じる時期は結構揃う気がするけど、「春かもしれない」と感じる時期は

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活動報告 2024年2月

活動報告 2024年2月

 ようやく寒さの峠を越えたかな、と思っていた矢先にとんでもない大雪に襲われ、冬将軍の洗礼を受けた二月だった。こんなに降ったのは大槌町に住み始めてから初めてだろう。雪が止んでしばらくするとどこからともなく近所の方々が雪かきに出てくるのが、雪かきの妖精みたいでなんだか可愛らしかった。
 東京出身なのが原因だと思うが、私は降雪に目がない。どうしてもわくわくしてしまう。真っ白な風景がとても好きなのだ。「雪

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活動報告 2024年1月

活動報告 2024年1月

 畳の隙間から上ってくる冷気があまりにも冷たくて、先月から寝床を二階に移した。寒さは幾分かマシになった気がするが、気のせいかもしれない。2階からは海を眺めることができるから、毎朝海を見てから仕事に出ている。まるで漁師になったみたいだと思ったけれど、それにしちゃ朝が遅すぎるなとすぐに考え直す。
 1月は本当に寒かったけれど、冬の寒さが厳しくなるにつれて、海の色がどんどん深く、綺麗になっていくのを見る

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活動報告 2023年12月

活動報告 2023年12月

12月、それにしても恐ろしく寒い。
「恐ろしく」なんて形容詞そこそこ使わないんじゃないか。何しろ古民家暮らしだ。友人が薪ストーブをつけたいらしく、壁に穴を開けていたのだが、何と壁に断熱材が入っていなかった。おかげで外と中で気温差があんまりない。この間なんて朝起きたら布団に朝露が降りていた。
それぐらい寒い部屋の中で、隅っこで体育座りをしてひたすらに寒さを凌いでいる。悴む手をなんとか動かしながら懸命

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活動報告 2023年11月

活動報告 2023年11月

シェアハウスをしている友人が秋刀魚をもらって来た。 刺身にする技術は僕も友人も持ち合わせていなくて、友人が焼いてくれたのを食べたのだが、「そういえば秋刀魚の刺身を食べたことがないな」と思いながら醤油をかけた。下手なりに刺身に挑戦してみればよかったかもしれない。
秋になって食材をもらう機会が急に増えた気がする。柿・秋刀魚・松茸・無花果…。食欲の秋ということなのだろう。

天高く馬肥ゆる秋。
唐の

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活動報告 2023年10月

活動報告 2023年10月

衣装から飛び出した足が可愛いですね。

大槌祭りの写真がようやく現像できた。今更かよ。他の隊員は先月報告しちゃってるから周回遅れな感じは否めないけど、まあせっかくだし…
写真はあとがきの方にたくさん載せているので、報告は斜め読みして写真の方をたくさんみてくれると嬉しい。
先月もお伝えした通り、10月半ばまで東京にいたから今月の報告も短めだ。

空き家バンク要綱

帰ってきてから1番にやったのは空き

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活動報告 2023年9月

活動報告 2023年9月

大槌祭りのフィルム写真をこの報告書で載せたかったのだが、9月が忙しすぎて現像する暇がなかった。10月中には現像できると思うので、読んでくださっている皆さんは来月の報告書を楽しみにしてください。なので今回載せる写真は私が撮り溜めておいた写真たちだ。

草取り

一年間放置していたらしいおらが大槌夢広場の本部周辺の雑草を刈り取る会を行った。みなさん草取りは計画的にやりましょうね。
 言っといてなんだが

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活動報告 2023年8月

活動報告 2023年8月

 「それはもう鹿ではない。獣。そして、それは又人間そのものの気配でもある。人間。動物。どっちだかわからない。」

 岡本太郎が岩手の鹿踊りを見に来た時に残した言葉らしい。

 踊り手たちの、動物が憑いたような人間とは思えない動き。私が大槌に来る前までに見たり聞いたりしてきた郷土芸能とは根幹から違うと思う。
 人間のお祭りはすごく楽しそうに見えるから、妖怪が混ざりたくなる。だからお祭りには人外のもの

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活動報告 2023年7月

活動報告 2023年7月

今年も今年とて私の嫌いな夏がやってきた。
私と反対に好きな人が多いよね。
みなさんにとっての夏のイメージはいかがだろうか。

 私にとっての夏は、草木が青々と生い茂り、それぞれの人生を謳歌する、というものだった。蝉はうるさいし、日は照りつけるし、とにかく全てのものが盛りを迎えるのが夏、というイメージだ。そのイメージのまま今年も夏に突入したわけだが、庭の様子を見ているとどうにもそうではないらしい。

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活動報告 2023年6月

活動報告 2023年6月

 私は花の中で紫陽花が一番好きだ。ぶわっとまんまるに花を広げた様子がとてもかわいいし、涼やかな寒色が梅雨の時期によく似合う。
 仙台で一人暮らしをしていた頃は、紫陽花の花を部屋に飾ってみたいと夢見ていたのだけど、花弁がたくさんあるから虫が多くつくよと言われて泣く泣く諦めた。それでも家を飾りたかったから、ドライフラワーとかで妥協していたのだけど、紫陽花を活けておけばなあと今でも思う。
 今では住んで

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活動報告 2023年5月

活動報告 2023年5月

 5月ってこんな暑かったっけ、と毎年言っている気がする。茹だるような暑さに敏感な私は、この季節になると夏の季節を予見しては色々な物事に対するやる気を無くしている。5月病なんかよりよっぽど深刻な問題だ。
 山間の木々に絡まって藤の花が咲いていた。去年はもう少し遅くに咲いていたような記憶があるから、やっぱり今年は少し暑いのかもしれない。

空き家対策

 5月から新たに空き家利活用のための体制づくりの

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活動報告 2023年4月

活動報告 2023年4月

 トゲトゲとしていた山の輪郭が、この1ヶ月で急にモコモコとし始め、新緑が稜線を形作る。
 出勤のため玄関を出ると、強風とともに何やら白いかけらがどこかから飛ばされてきた。いまだにこの街の季節感を掴めていない僕は、ひと目に雪かと勘違いしたのだが、山桜の花弁だったらしい。風が強く、桜がポツポツと咲いている大槌ならではなのかもしれない。雨と強い春風に見舞われ、今年の桜の寿命はずいぶん短かったと人から聞い

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活動報告 2023年3月

活動報告 2023年3月

 気温がずいぶん高くなり、山陰に残っていた雪は全て溶けた。この辺りの季節の代名詞といえばふきのとうだろうか。都会に住んでいたせいであまり見ることも食べることもなかった。その割に小説やらエッセイで読むことはやたら多かったから、変に憧れのような意識がある。ここは山菜が豊かで、つい先日民宿に宿泊した際、初めて食べることができた。どの本でも苦い苦いと書かれていたので怖々食べたが、想像していた苦味よりは優し

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活動報告 2023年2月

活動報告 2023年2月

 初めての確定申告に追われていたら、信じられないぐらいの速度で二月が過ぎ去っていった。いったいなぜ28日間しかないんだ。29日とか、あってもいいんじゃないか。中高生のころなぜ8月が32日までないのだろうと、宿題が終わらなかった気持ちを思い出した。
 2月は旧暦で如月(きさらぎ)というが、旧暦の呼び名の中で音の響きが一番好きな月だ。別名で【花朝】(かちょう)、【雪消月】(ゆきぎえづき・ゆきげづき)と

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活動報告 2023年1月

活動報告 2023年1月

 12月で宣言した今年の抱負をなるべく実現するべく、時間があれば写真を撮るようにしていた。有言実行からかけ離れたような生活を送っていても、口に出してしまえばやらないといけない気がしてくるから不思議だ。おかげで週末は結構外に出ていた。晴れて暖かい日に、氷とも雪とも判別のつかない地面を踏みしめて散歩していると、鹿の足跡だけが凍って残っていた。

設計作業

 先月作った模型を図面に起こす作業。思ったよ

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