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活動報告 2023年3月

 気温がずいぶん高くなり、山陰に残っていた雪は全て溶けた。この辺りの季節の代名詞といえばふきのとうだろうか。都会に住んでいたせいであまり見ることも食べることもなかった。その割に小説やらエッセイで読むことはやたら多かったから、変に憧れのような意識がある。ここは山菜が豊かで、つい先日民宿に宿泊した際、初めて食べることができた。どの本でも苦い苦いと書かれていたので怖々食べたが、想像していた苦味よりは優しく、菜の花に近い味がして美味しかった。
 漢字では「蕗の薹」と書くらしい。慣用句で「薹が立つ」というのがあり、物事の盛りが過ぎることを言う。確かにふきのとうが成長して立ってしまうと筋張って美味しく食べることはできなくなるだろう。ふきのとうからして見れば、せっかく芽を出して茎も伸びてこれからの時期だと言うのに勝手に盛りを過ぎたと言われて余計なお世話かもしれない。

わかすフェス

 3月5日、先月から準備を始めていた東京でのイベントに5名ほどで出席した。おらが大槌夢広場のメンバーに大槌町の各所を巡ってもらい東京でその様子を中継しつつ、1時間ほど大槌町の紹介をする。ブース出店もしていたのだが、結構な人がブースに来てくれた。

 3月になり、大槌もずいぶん暖かくなったなと感じていたが東京はそれ以上だった。わずかだけど桜もちょっと咲いていた。花びらが思ったより白く、なんだか歳をとるごとに桜が白くなっている気がする。一体なぜなのだろう。

納屋完成

 2月から図面を引いていた納屋が完成した。屋根にかかる部材の間隔だとか、屋根の下に敷く部材の寸法だとか、いろいろ勉強になった。段取りとか、わかりやすい図面の引き方とか、足りない事ばかりだったが。

 浪板ポリカで壁を作ってもらったので、波の部分にあたる光の具合がとてもきれいで良い。あと波板ポリカが想像以上に柔らかくて、側面同士をぐるっと曲げて繋げていたのがとても綺麗だった。

納屋の角、ポリカをまげて張り付けている

関係人口企画

 上記の納屋も関係人口のための企画の一環ではあるが、もちろんそれだけでは企画は成立しないわけで。協力していただける大槌町の事業者の方々を探すのにいろいろな場所を回った。大槌町に来る前からつながりのあった場所を久しぶりに訪問させていたいたり、はじめましてのところに飛び込んだり。いろんな人に会った3月だった。年度末の中、お時間を取ってくれた皆さんには感謝しかない。

あとがき

 世の中には二種類の人間がいる。花粉症に苦しめられる人間と花粉症でないものだ。幸い僕は花粉症ではないし、毎年苦しそうにしている人間を見つけては高みの見物を決め込んでいる。そんな僕でも、春風に吹かれて揺れる杉の木から砂みたいなものが舞っているのを見た時は少し寒気がした。
 東京や仙台にはそこまで杉の木が固まって生えていることはなかったから、花粉が舞う様を見たことはなかったのだ。流石大槌、こっちに来てもうほとんど一年が経ったと言うのに、初めて見るものがまだある。
 4月、あちこちで桜が咲くだろうから、それを見るのが楽しみだ。

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