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活動報告 2024年1月

 畳の隙間から上ってくる冷気があまりにも冷たくて、先月から寝床を二階に移した。寒さは幾分かマシになった気がするが、気のせいかもしれない。2階からは海を眺めることができるから、毎朝海を見てから仕事に出ている。まるで漁師になったみたいだと思ったけれど、それにしちゃ朝が遅すぎるなとすぐに考え直す。
 1月は本当に寒かったけれど、冬の寒さが厳しくなるにつれて、海の色がどんどん深く、綺麗になっていくのを見ることができた。車で職場に向かう時も海が見えるのだけれど、少しでも気を抜くと海の方によそ見運転してしまう。目を奪われるというのはきっとこういうことを言うんだろうなと思った。
 それにしても、なんで海の色があんなに濃くなっていくのだろう。太陽の高さとかが関係しているのかな。

しごとバー

 しごとバーってなんぞや?
 初めてその名前を聞いた私はそんな反応だったと思う。どうやら日本仕事百科が主催している対談形式のイベントらしい。そんなイベントに出席してきた。なんとYouTubeでの生配信。まさかYouTubeに私の顔が出てくる機会があるとは。生まれて初めての経験だった。思ったほどは緊張しなかったのが少し残念でもある。
 普段の大槌町での仕事、生活の様子、そして地域おこし協力隊員の受け入れ制度に関して一時間半ほど話した。誰でも見れるので、見たい人はこのリンクをクリックしてくれ。

 実際に話したのは、神谷さんと仕事百科のインタビュアーの方と私の3名だったのだが、これはもしや鼎談というやつではないか…?実際にその単語を知ってからというもの、一度は体験してみたかった「鼎談」。なにしろ漢字がかっこいい。どうやって書くのかもわからない「鼎」という漢字。他に使い道はあるのだろうか。
 2対1の形式なので鼎談とは少し趣旨がずれるかもしれないが、「鼎談しました。」ってなんかかっこいいし鼎談ということにしておいてほしい。

ちおこ旅

 ちおこ旅ってなんぞや?とはならない。
 移住定住事務局で主催したお試し移住ツアーが1月27日〜29日で行われた。参加者は合わせて10名ほど。それぞれが二泊三日の大槌ツアーを楽しんでくれたのではないかと思う。

薪割り
我が家です

 我が空き家を参加者が見にくる!ということで部屋の掃除をしたんだけど、どうやら掃除が不十分だったらしい。普段より綺麗にしたんだけどな。あと部屋が寒いと怒られた。それは俺のせいじゃない。
 詳しい様子は移住定住事務局のnoteのアカウントでレポートされているからね。ルポライターの方が丁寧に書いてくださったのでみなさん読んでね。2泊3日が濃すぎたので改めて全部書くの面倒くさいし。書かないのは手抜きじゃないからね。
 友達を呼んだり、その友達がまた友達を呼んで大槌町に来たり、というのを経験してきた身だが、「来てくれて嬉しい」という感情が自分の中に芽生えつつあるなと感じる。これはとても不思議な感情だ。どうしてそう思うのかがあまり言語化できない。東京に住んでいる限りじゃ絶対に自覚できない感情で、仙台に住んでいてもあんまりなんじゃないか。自分の宝物を他者と共有しているような、とても良い時間だったと思う。

空き地空き家バンク相談受付開始

 先月の説明会を経て、空き地空き家バンクの相談受付がついに開始した。まだ登録できた物件はないが、公開に向けて進んでいる物件がいくつもある。
 それにしても空き地の相談が多い。家をこの間解体したので空き地を登録したい、という相談も何件かあった。そのまま空き家の方で登録してくれーと思ってしまうのは、おそらく空き家の相談が極端に少ないからだろう。困っていない人が多いということなのだろうか。視察に行った他の自治体ではあんまりそんな風潮は見られなかったので、土地柄も出ているのかもしれない。

空き家課題トータルコンサルタント受験

一般社団法人全国空き家アドバイザー協議会が行う、空き家課題トータルコンサルタント講座を1月25日に受講してきた。空き家課題コンサルタントという資格があり、3時間講座を聞いてから資格の試験を受けるという形式だった。秋田での開催だったので、盛岡まで移動してから新幹線で秋田駅へ。秋田は寒かった。
 途中盛岡で「東京都同情塔」という小説を購入。今年の芥川賞受賞作だ。装丁の趣味がとても良い。建築家が主人公ということで、建築学科出身の身としては買うしかないだろうといった気持ちだった。清潔で綺麗な言葉が整って綴られていて、よても読みやすい文章が大半を占めているけれど、建築物の描写の部分だけはかなり湿っぽい、人間味を感じる文章が続く。その対比が面白かったが、学生の頃に読んでいた芥川賞の小説ほどは熱中して読めなかった。これはこの小説が自分に合わなかったのか、それとも自分が芥川賞に合わなくなってしまったのかのどっちなんだろう。後者でなければいいなと思うが、なんだかモヤモヤする結果となった。面白いことには面白いし、建築の良いところがとても伝わってくるので良書だと思う。

あとがき

 能登半島地震の被災に際し、心よりお見舞いを申し上げます。
 大槌町に来たきっかけも、時間こそ経っていたけど半ば震災のようなもので、だからなんだと言われれば特に何もないんだけど。不出来な頭ながら、震災と復興のことに関して勉強を進めてきた私にとっては、息が止まるような思いだった。被災された地域の復興が少しでも良いふうに進んでいってほしい。

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