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白石かずこ『火の眼をした男』『砂族の系譜』
『火の眼をした男』
不思議さを感じた。
暖かさに距離を感じる。なぜなら、触れていないから。主体が暖まっていない。
火へんがない。
「~くれた」主体の感覚はあるが、あまり対面している感覚がない。主体は幸せになっているのか?
「かわりばんこ」連鎖を感じる。
この詩を読んで不安になった。
主体は読み手では? 白石さんが書き手であることをあまり感じなかった。
読み手として主体になれなかった。書き手を詩の中
【夏休み企画】詩集を一冊読もう!(最果タヒ『夜景座生まれ』)
詩人会では毎月、合評会と座談会を行っている。合評会は、部員が作った詩を持ち寄って意見交換をする会であり、座談会は既存の詩を2~3つ選び、読み解く会である。活動の様子は、過去のnoteを参照いただければと思う。
さて、先日「詩集を一冊読もう!」と題して、夏休み企画が行われた。普段の座談会では、取り上げられる詩は2~3つであり、詩集を最初から最後まで読むということは、ほとんどない。しかし、詩人が自
萩原朔太郎『内部に居る人が畸形な病人に見える理由』、八木重吉『息を殺せ』『鉛とちようちよ』『霧がふる』
萩原朔太郎「内部に居る人が畸形な病人に見える理由」
全体的に不気味な感じ。
自分を客観視。
腰から下ならば、足のこと?病人は寝たきりであんまり歩かないから?
わたくしは立っているから、実際の自分との乖離を表している?
「君」見られている自分の存在。客観的に見つめる一人称だけではない。
内部にいるのはわたくし。
君は外部? タイトルから、私は内部にいる畸形な病人ということが分かるが…。
ニッケル製の
プレヴェール『朝の食事』谷川俊太郎『コカ・コーラレッスン』座談会議事録
5月26日座談会議事録
プレヴェール『朝の食事』
今回はフランス語、日本語訳二バージョンの計三つ用意した。
フランス語既修者は、六人中四人。
Il、人は指している。最初から彼はいた。
同化翻訳か異化翻訳か、という問題。
主語ないと書けない。主語があることで不可避的にニュアンスが生まれる。
主語隠したいなら受け身にするのが普通。Andでも主語はなくせる。
あえてIl。
ここで、英語訳を捜索。英語の
左川ちか『昆虫』『錆びたナイフ』『海の捨子』座談会議事録
今回は、北園克衛や春山行夫らとともにモダニズム運動を担った左川ちかから、三篇取り上げた。中原中也らととも同世代である彼女は、夭折の天才と評されることもある。
本文中に出てくる『海の捨子』『海の天使』『海の捨児』の関係について、あらかじめ補足する。『海の捨子』は、伊藤整によって書かれた詩『海の捨児』の本歌取りのようなものといわれている。また『海の天使』は『海の捨子』を改行したものである。
また、最
ハーラ・アルヤーン『帰化した』大木潤子『その眼の光から』座談会議事録
『帰化した』ハーラ・アルヤーン/佐藤まな訳
ハーラ・アルヤーンは、イリノイ州出身のパレスチナ系詩人であり、「帰化した」もパレスチナ問題を訴える詩の1つである。
話はまず、日本語として文体が奇妙というところから始まった。訳詩であるため、それが元の詩から来るものなのか、訳されたがゆえに生じたものなのかが分からない。
この詩は現代詩手帖から引用したものであるが、現代詩手帖にはぜひ、原文載せてほしいとこ