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【心理学12】ストレス・コーピング(ストレスへの対処法)

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はじめに

やっと夏が終わり始めていますね。
空気の匂いが変わってきています。
今年も恐ろしく暑い夏でした😵
子供の頃は30度程度でも真夏日だと言われていたのに、最近では35度を超える日がしょっちゅうあるという異常気象。
徐々に人間が住めない星になっていくんですかねぇ🤔
そしてそんな暑さに加えてコロナの感染爆発……

国民が抱えるストレスの度合いも相当なものになってきています。

今日はそんなストレスフルな皆様のために、ストレス・コーピングという技術をご紹介しましょう!
長年心理学分野で研究が進められてきている分野ですが、もしかしたら何かの役に立つかもしれません😁


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1.ストレス・コーピングとは

ストレス・コーピングとは、直訳すると、ストレスへの対処行動のことを意味します。
現在では、少し意味が広がって、ストレスへの対処法という意味でも使われています。
そのため、この記事でも「ストレスへの対処法」という意味で用います。


高度に情報化された現代社会で生きる私達は、日々様々なストレッサーストレス原因となる刺激)を受けて生活しています。
人、もの、文章、音声、言葉、文章……ストレッサーは身の回りに無限に存在します。
一番は「人」そのものだと思いますが🤣

そのストレッサーに対し、どのような認識を持ち、どう対処すればいいのか。
少なくとも私は小学校でそういう技術を学ばずに大人になりました🤔
最近の教育心理学では、ストレス・コーピング教育の重要性を説いている論文も見かけますが、普及するのはまだまだ先の話になるでしょう。

しかし、私は思うのです🤔

ストレス・コーピングの知識・技術って、社会人にとって最も重要なスキルの一つではないかと!
生涯でうつ病を経験する人が8人に1人といわれ、毎年2万人が自殺するこの国で、ストレス・コーピングを知らないというのはあまりに危険ではなかろうか🙄

先々子どもたちが学校等で経験するであろうイジメや様々な苦難に対し、どういう対処をしたらいいのかを教えてあげられないのは大人としてどうかと思うんですよ。

だからこそ、今、ストレス・コーピングをいくつか知っておきましょう!


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2.ストレス・コーピングの種類

現在、ストレス・コーピングの研究論文は無数に存在します。
そして、ストレス・コーピングの類型論もある程度出てきていて、学術的に小難しい名前がつけられています🙄
しかも分類論だけでもいくつかあるんですよね……
『こりゃ普及しづらいわけだ』と感じました😰

そもそもこの記事は、学術論文を正確に紹介する記事ではなく、あくまでも方法論として記憶してもらうことを目的としているので、わかりやすいネーミングにして、分類しますね😁👍
大事なことは「明日使える」ことだと思っているのでご了承ください🙇‍♂️

ということで、ストレス・コーピングの種類は以下のとおりです。

(1)問題解決型
(2)感情発散型
(3)気晴らし型
(4)思考転換型
(5)支援探索型

以下、一つずつ説明いたします😁


(1)問題解決型

この方法は、ストレスの原因となっている問題を解決することでストレス解消・軽減を図るストレス・コーピングです。
ストレスの根元から断つ系です。

問題解決型は、まずストレスの原因が人なのか、モノなのか、他の何かなのかをしっかりと分解し、本質的な問題点を探求していきます。
分解の過程で様々な嫌なことを思い出すので、苦痛を伴う可能性が高いですが、重要な過程なのでじっくり時間をかけて分解していきましょう。

その上で、その本質的問題を解決する行動に出ます。
この際、一人ですべてを解決する必要はありません
周りの人間の力を借りて解決した方がスムーズなことが多いので、むしろ周りにドンドン助けを求めるべきだと思います。

特に対人関係のトラブルは、一人で抱え込むと本当にしんどくなるので、周りの仲間を頼りましょう!

問題解決型の例を出すと、例えば、社内で明らかに攻撃的な人間がいて、その人の標的にされてしまった場合に、問題の本質である当該攻撃的人物を排除するために、人事部や上長に相談するケースなどが考えられます。
その結果、問題のある人物への厳重注意、異動等の解決策が実行されるかもしれません😁
改善の兆しがない場合は、転職するという方法もあります。

問題の本質さえ抑えておけば、対応策はたくさん思いつけるはずなので、かなり効果的です。
そして、問題解決型のストレス・コーピングは、ストレスを感じ始めた初期段階で行うほど効果的だと思います。
問題が大きくなり、複雑になってしまうと、問題の本質が見えづらくなり、解決するのに時間がかかってしまうからです😱

また、ストレスを抱えている人物がまだ子どもの場合は、自分自身で問題の本質を理解することができません。
そのため、大人がゆっくりと事実を聞いてあげて、本質を探っていく必要があります。
ネガティブな出来事を言葉に出して大人に伝えるという行為は、子どもにとってかなり大きな勇気を必要とする行為です。
聞き手に回る場合はくれぐれもその点を忘れないでください。

よく、大人で子どもの話をイライラしながら聞いている方がいますが、それだと問題解決型のストレス・コーピングを行うことはほぼ不可能となります。
子どもが自分の脳内・心内を言語化できないのは当たり前のことなので、根気よく、優しい表情と声音で聞いてあげてほしいと思います😰

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(2)感情発散型

この方法は、負の感情を周りに表出し、他人に聞いてもらうことでストレスの軽減を図るストレス・コーピングです。

私が知る中では最も効果的な方法の一つだと思います🤔

ストレスの原因が解決可能なものではれば問題解決型のストレス・コーピングが活用できますが、解決不能なものも世の中には沢山あります。
例えば、大切な人を亡くしてしまった悲しみや取り返しがつかない失敗などです。
このようなどう頑張っても解決できない問題に対して効果を発揮するのが感情発散型のストレス・コーピングです。

ただ、男性は若干苦手なストレス・コーピングだと思います😰
人に相談すること、愚痴をいうこと、弱音を吐くことを「悪」だと捉えている人が多いはずなので、なかなか感情発散型をマスターできないことが多いです。
ちょっとイメージしてみたんですが、オッサン同士が弱音吐きあっている集団って……ちょっと現実味ないですね😱


一方で女性は感情発散型のストレス・コーピングが得意な人が多いなと思います。
女性同士で様々な相談をしたり、話を聞いてもらうという文化が発達しているからでしょうかね。
大変素晴らしいことだと思います。
我々オサーンも見習わないといけません。

人間には、嫌なことがあったらいつでも相談できる場所、愚痴を言い合える場所が必要なのでしょう。
自分が誰かのそういう場所になれたらいいですね😵

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(3)気晴らし型

この方法は、ストレスを一旦無視できるような気晴らし行為を行うことでストレス解消・軽減を図るストレス・コーピングです。

気晴らし行為は何でも構いません、レジャー、旅行、キャンプ、ヨガ、映画、カラオケ、飲み会、温泉、座禅、釣り、筋トレ、ランニング、ウォーキング、ドライブ、クライミング、スカイダイビング、バンジージャンプなど、ストレスの原因を忘れられるようなことであれば何でも良いです😁

私が知る限りのストレス耐性が高い人達のほぼ全員が何らかの趣味を持っています。
彼ら・彼女らが心のバランスを取るのが非常に上手なのは、おそらく趣味によってストレスがうまく発散されているのだろうと考えられます。

趣味って大事なんですね🤔

私も見つけないと……
出不精なので、一日の98%を家の中で過ごしています😒

なお、気晴らし型のストレス・コーピングでより効果的なのは、軽い運動を伴う気晴らし行為だそうです。
軽い運動によって血行が良くなると良い脳内ホルモンがいっぱい出て、ストレス解消につながるのでしょう。
運動か……(苦手)

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(4)思考転換型

この方法は、ストレスの原因事実に対する考え方、捉え方を変えることでストレス解消・軽減を図るストレス・コーピングです。

例えば、資格試験で数点足りずに落ちてしまったときに、強いストレスを感じてしまったとします。
「数点足りなかった」という事実に対し、「あと少しだったのに何でだ。自分はダメな人間だ」と考えると悔しくて死にたくなりますよね😭
一方で、「こんなに短い期間であと数点まで迫った。凄い。次は受かっちゃうな」と考えるとテンションが少し上りますよね。

そういう方法です。

最近ではポジティブ・シンキング(積極思考)と呼ばれていて、心理学分野でもその効果に注目が集まっています。

しかし、この方法、向き不向きがすごく出ます(笑)

根っからのポジティブ人間には非常に効果を発揮する方法なので、合っている人が身につければ無敵状態になります🙄
どんなネガティブなことを言われようが、されようが、全部肯定的に捉える能力の持ち主になることもしばしば……

ただし、ポジティブ・シンキングは一歩間違うと、他人にポジティブの押し売りをすることにもなるので注意が必要です。

例えば、本当に辛くて限界ギリギリで悩み苦しんでいる人に対して『良い試練ですね!成長のチャンスですよ!』などと声をかけてしまい、とどめを刺すこともあります😒
何度かそういう場面を見ましたが、言っている本人に一切悪気がない点が厄介です。

ポジティブ・シンキングは身につけておいて損はない技術ですが、他人に対して押し付けるのだけは注意しましょう。
現実をしっかり分析できる人の場合、下手なポジティブ・シンキングは逆効果となります。

ただ、捉え方を複数持つ訓練は全員が行うべきだと思います。
事実は一つですが、その解釈は人の数だけ存在します
だからこそ、日頃から事実に対する肯定的視点・否定的視点・折衷的視点でそれぞれ観察し、私見を構築する訓練をしておくべきです。
これによって、ポジティブな捉え方がしやすくなりますし、他人の意見を理解する能力も上がります。

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(5)支援探索型

この方法は、自分以外の誰かに助けを求めることでストレス解消・軽減を図るストレス・コーピングです。

問題解決型のストレス・コーピングでもすでに説明したとおり、ストレスの原因を一人で解決できるケースは多くはありません🤔
むしろ、誰かの手を借りて解決を図るほうがスムーズです。
そのため、最終的には支援探索型を採用することが多くなります。

しかし、日本人の多くは他人に助けを求めることが上手ではありません。
他人に助けを求める=人に迷惑をかけるという思考が邪魔をするのだろうと思います。
こういう価値観は早めに捨て去ってしまった方が良いかと思います。
困ったときはお互い様です。
助けられる人が助ける。
それで良いと思います。
その代わり、自分に余裕があるときは積極的に人を助けましょう。
それで御相こです。

また、話すより察してほしいという価値観を持っている人が多いのも原因でしょう🙄
自分の気持ちすらよく理解できないのが人間なのに、他人の気持ちを察するなんてのは、無理です!

早急に言語化を図りましょう。
ストレスは放置しておくと病気の原因になってしまうので、早い段階で外部に発信し、助けてくれそうな人を探しましょう。

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以上、5つのストレス・コーピングを簡単にですが解説させていただきました。
これらの方法は、別個独立に機能する方法ではなく、通常は複数同時に行うものです。
ストレスに対する対処法は多ければ多いほどよいですね🎵



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3.ストレス・コーピングとマネジメント

ストレス・コーピングの勉強を進めていくと、周りの人間の支援の重要性に気付かされます。
友人、同僚、上司、家族などの支援なしにはストレスは解決しないんだなと🤔

でも、自分自身が幸せで、順調な状態だと、周りの苦しんでいる人たちに無関心になってしまいがちですよね。
気づいてあげることができないし、気づけたとしても共感ができない。
その結果、過度なストレスを抱えている人はさらに孤立していくことになる。

その負の連鎖をどこかで断ち切らないといけない😑
そのためには、ストレスの種類や対処法を理解し、適宜支援する意識や姿勢が重要になってきます。

これはマネジメントにおいても極めて重要な視点で、自分のチームを健全に保つためには、マネージャーはストレスに対する感度を上げておかないといけません。
マネジメント層に入るような優秀な人達は、元々からストレス耐性が高い場合が多いので、ストレスを抱える人への理解・共感が難しいこともあるかもしれませんが、是非とも歩み寄る努力をしていただきたいなと思います。

いつでも自分を支援してくれる存在がいるというだけでも心はだいぶ楽になると思うので、マネージャーがそういう存在であってくれたら、組織は少し健全になると思います😁


おわりに

今日はストレス・コーピングについて簡単にではありますが解説させていただきました。
社会人として10年以上経験を積んできたプロフェッショナルな皆様は、すでに様々な技術をお持ちだと思いますので、是非その技術を部下や後輩に伝えてあげてください😁👍

新卒~社会人3年目くらいまではストレス・コーピングの技術が未熟な人が多いので、先輩方の技術はきっと救いになると思います🎵

私も何か趣味見つけよう😒
家でできる何か……(ナンモオモイツカン)


では、また次回の記事で🎵


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著者:瀧田 桜司(たきた はるかず)
役職:株式会社WARC 法務兼メディア編集長
専門:法学、経営学、心理学
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