見出し画像

頭を整理するためのやわらかさ

どうも。藁科侑希(わらしなゆうき)です。
普段は大学教員やスポーツ現場でコーチやトレーナーをしております。
今日が360日目のnote投稿です。

本日は、外山滋比古先生のこちらの著書から。

外山先生の言葉は、いつもスッと入ってきてくるようなものばかりでとても好きです。

今日はそんな外山先生の本書の中から、いくつか今の自分に刺さった、あるいは気になった言葉を抜き出しながら、自身の考えを書いていこうと思います。

※色付き部分が書籍からの引用です

●知れば知るほどバカになる

本書の一番最初の言葉がこちらでした。

【知れば知るほどバカになる】
 勉強すると、頭は悪くなる。知れば知るほど、バカになる。
 頭の中に、いくら余計なゴミをつめこんでも、頭がよくなるわけがない。頭をよくしたければ、逆に、頭の中に入っているよぶんなものを捨ててしまうことだ。
『思考力』

「やわらかく、考える」という本書の冒頭にこちらを持ってくるのか、と感嘆していました。

考える際に、「勉強すればいい、というわけではない」という根本的なことが述べられているのだと感じます。

この頭がいいという表現は、単に偏差値のようなものを指しているわけではなく。
『やわらかく考えられる頭』である、ということを意味しているのだと思います。

そう考えると、知るということが、頭をかたくしていくので。
定期的に頭の中を整理する必要がある。

そして、記憶は全て積み上げていかなければいけないものではないし、勉強こそが頭をかたくするものだから、「忘れる」「捨てる」ことも大事なんだよと言ってくれているように感じます。

【忘れる才能】
 とにかく悪いことは、なるべく、すぐに忘れることである。それには、新しいことを夢中ですることだ。
 人がどう思うか、そんなことは問題ではない。自分がいつまでも失敗にこだわっているのは愚かである。
 いやなことは、すぐ忘れる。これもひとつの才能である。
 ものを覚え、忘れないのは、常識的には優秀な人の特性であるが、そのためにせっかくの才能の出番をなくしていることを、知らない人が多い。
『傷のあるリンゴ』

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

●自分の頭の中のお片づけ

とにかく、やわらかく考えるためには、「捨てる」「忘れる」「こだわりすぎない」が大切なのだろうなと本書の言葉たちを見ていて思いました。

言い換えるのであれば、「頭の中のおかたづけ」をすることで考えることがうまくできるようになる、ということでしょうか。

【頭のゴミ出しをしよう】
 不用意に知識をふやしていけば、知識メタボリック症候群の症状を呈するおそれもあります。これまでの知識万能思想はそのことを故意に見落としていたのです。
 増えすぎた知識は捨てなくてはならない。知識はゴミではないが、ありすぎて、あふれるようになればゴミと同然です。ゴミ出しが必要で、惜しいなどとはいっていられません。
『考えるとはどういうことか』
【頭は元々、ガラクタだらけ】
 勉強をしなくても、ただでさえ、頭の中には雑多なものが無差別につめこまれている。
 本から入ってくる知識などほんのわずかで、まわりの人の話、見た景色、あるいはテレビやラジオ、携帯電話やインターネットからの情報など、あまり役に立たないものが、これでもかというくらいに、ためこまれている。
『思考力』

雑多な知識をどう扱うのか。
本当にそれが自分に必要なのか。
そもそも、その情報を入れるもとを自分でどうコントロールするのか。

それらからも、自分の頭の整理ができると思いますし、もともとある自分の頭の中のものをどう扱うかの方針が決まってくるのだとも思います。

既存の事柄を知ることはとても大切な作業だとは思いますが、「知った上で忘れる」ことも、とても重要なプロセスだと思っています。
ぴったり当てはまる日本語だと、「把握する」でしょうか。

自分がある事柄に対して知識として吸収し、認識し、理解する。
その後で、自分が何をどう考えるのかを定着させる。
すると、そもそもの知識部分を溜め込むのではなくて、自分が考えたことを自分の中にとっておくようになる。

もともとあった知識部分が大事なのではなくて、「自分が知った上で何を考えて、どう落とし込んだのか」。
それ自体がとても大事で、それ以外の部分は削ぎ落としていくこともいいのだと思っています。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

●机をはなれて身体をうごかす

【机を離れて身体を動かす】
 身体を動かさず、机にしがみついて、勉強と称して知識の蓄積ばかりに腐心していれば、どんどん頭のはたらきは弱くなっていく。
『思考力』

こちらはとても自分の中で、腑に落ちる部分で。

勉強していて、どうにもこうにもなんともならない時に、身体を動かすと、「あれなんでこんなことに悩んでいたんだろう」とすぐに解決することが多々あります。
あるいは、勉強だけの時と、勉強とともに身体を動かす時の自分の理解度や新しいことへの派生の考えの多さが顕著に異なるなと思っています。

これらは、「実感」や「体感」といった、自身の身体を通した刺激が合わさることで、知識を補完し、より『自分ごとにする』ような効果があるのだと思っています。

『自分ごと』になった知識や理解は、それが芽となり成長の起点となります。
そして、新しいことに対してのつながりを持つことができる材料ともなるのだと思います。

だからといって、それらを溜め込むようなことはせずに。
自然体で自分が感じたことを感じたようにやっていくこと。
そして、これまでの頭の中の知識に縛られ続けることなく、忘れることも許容し、新しいことに興味を移していく。

このようなことを考えていると、外山先生の本書の軸となるメッセージとしては、こちらに集約されると思います。

よく忘れ、よく考える

今後もやわらかい頭で、考え続けられるようにしていきたいですね。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

今日はここまで。360日目おわり。
最後までお読みいただきありがとうございました!

それではまた明日。

#毎日note
#毎日更新
#スキしてみて
#わらし

【わらし監修】おすすめのバドミントンエクササイズ動画&解説

-----

今日の #standfm

#わらし式トレーニング   【通称】 #わらトレ

今日の #マイキーチャレンジ 【通称】 #マイチャレ #朝活

-----

毎日のトレーニング投稿は基本以下の3つ。

#マイキーチャレンジ   |マイキーのためのシェイプアップベーシックトレーニング
#わらし式トレーニング   |バドミントンパフォーマンスアップのための現場向けトレーニング(一部自宅トレ)
#コアチャレンジ |体幹を楽しく鍛えるためのおうちトレーニング

よければフォローやいいね!RT(特にリツイートが嬉しいです!)をしていただけると大変喜びます。

今後とも引き続き楽しく頑張ります!

https://twitter.com/warawarac

スクリーンショット 2021-07-17 9.56.18

【保有資格】
 博士(スポーツ医学 筑波大学)
 日本スポーツ協会公認バドミントンコーチ3
 日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナー
 日本障がい者スポーツ協会公認障がい者スポーツコーチ
 日本障がい者スポーツ協会公認中級障がい者スポーツ指導員
 日本障がい者スポーツ協会公認障がい者スポーツトレーナー
 NSCA認定ストレングス&コンディショニングスペシャリスト
 NSCA認定パーソナルトレーナー
 高等学校教諭専修免許(保健体育科 茨城県)
 中学校教諭専修免許(保健体育科 茨城県)
 赤十字救急法救急員

【現在の大学担当授業】於:東京経済大学・千葉大学・東洋大学
 <体育実技>
  ●バドミントン ●卓球 ●バレーボール ●トレーニング理論実習 ●フィットネス
 <ワークショップ科目>
  ●テーピング・マッサージ実習 ●スポーツ医学理論実践
 <講義科目>
  ●健康の科学a ●健康の科学b ●スポーツとの出逢い


この記事が参加している募集

#スキしてみて

527,899件

トレーナー・コーチ・教育者・研究者に役立つ情報を日々発信していきます! サポートしていただけると、それが活力になってより楽しく内容の濃いものが発信できるかと思います^^