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体育・スポーツ現場での『見る』ことの大切さ

以前にも同じような記事を書いたのですが、今日はその記事をもう少し深掘りして。

『見る』、そして『見られる』ことは、選手や他の人が認識する以上に重要で、大切な要素だと思っています。

●指導者の視点から

体育やスポーツの指導をおこなっている中で、基本ともいうべき『見る』こと。
しかしながら、この『見る』ことを疎かにする人が少なくないのも事実です。

練習現場で選手が練習している傍で、別の作業をしていたり。
別室に行ってしまっていたり。
ひどい時には、居眠りをしてしまっていたりする。

このような事例は、残念ながら何度も見てきています。

スポーツ指導者の役割として、「選手を強くする」こともそうですが。
スポーツを通じた身体活動の楽しさを実感すること、スポーツを介して他者とのコミュニケーションをとり人間性を育むこと、そして長い人生の中で、健康の維持・増進のために身体活動や運動・スポーツを楽しむこと、を促進することも含まれているのだと思います。

これらを踏まえると、『見る』ことがその役割の大前提であることがわかるかもしれません。
運動実施側が楽しめているかを見る、コミュニケーションを円滑にできているかを見る、あるいはスポーツの魅力を味わえているかを見る。

体育の授業やスポーツ指導現場では、このような情報が目まぐるしく飛び交っています。
それをリアルタイムで掴み取り、感じ取り、どうアレンジするのか。
その出発点としての『見る』ことの重要性は、とても高いと思っています。

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●参加者の視点から

前回は指導者側の視点からだけでしたが、今回は参加者の視点も。

一言で言ってしまえば、体育の授業でもスポーツの現場でも「見る」ことがうまい人は、上達や飲み込みがとてもはやいです。
なぜでしょうか。

それは、動きを「見る」質の高さが、自身の運動実施に大きく関与するからなのだと思います。
この動きを「見る」質については、色々とタイプがあると思いますが、少しだけ紹介していきます。

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まずは、「マネ」がうまいタイプ

以前にも記事にしましたが、「マネ」は『真似ぶ』とも言われ、上達の際に必ず通る過程でもありますね。

「見た」ものをそのまま自分の身体で再現できるように、動き方を瞬時に変えることができる、これがいわゆる【運動センス】とも言えるかもしれません。

なんとなく、全体的に見ていて、「こうかな」と自分にイメージとして落とし込む。そしてそれを実行する。
これを繰り返して、自分の感覚をアップデートしていく。上達をし続ける選手や参加者を見ていると、そのような繰り返しを目の当たりにできると思います。

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そして、動きを分解して「見る」ことができるタイプもいますね。

少し牛歩的にはなりますが、動きのポイントをおさえて、『どうすれば動きがスムーズにうまくいくのか』を捉えられるタイプ、とも言い換えられるかもしれません。
これが掴めると、その感覚や動きになるまで、何度も自分の中で反復と検証(試行錯誤と振り返り)ができるので、黙々と繰り返すことで上手になっていきます。

私も大部分の体育の授業では、このような動きのポイントを1つだけ提示して、(バドミントンであれば)打ち合いの中で練習を繰り返してもらうことが多いかもしれません。

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最後に、「見られる」ことがうまい人

あまり聞いたことがないかもしれませんが、実際に上手になる人の特徴として、これはあげられることかと思います。

具体的には、直接的に「見てもらう」ために指導者へマメに声をかける、動きのポイントを確認するために「自分なりの言葉」を使ってうまくできないことを説明する、あるいは間接的に「見られる」ようなアクションを起こす・続けること、でしょうか。

最後のポイントは少しわかりづらいですが、指導者が「見てくれている」ことを前提として、アピールをしている、ということですね。

それに気づくことができるかどうかで、参加者の満足度や技能の習熟のスピードが異なってくるのだろうと思っています。

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●動きの習熟のために『見る』『見られる』

このように、「見る」こと、「見られる」ことをどのように捉えるかは、体育・スポーツの現場では非常に重要だと思っています。

その時その場で交わされる情報を「見る」ことを通じて受け取るので、どのように見るかを整理しておくことも大切ですね。

教育実習をおこなった人はすでに指導案の作成の中で経験していると思いますが。
自分がどこに立つのか、座っているのか立っているのか、参加者は隊列に並んでいるのか、グループで「見る」「見られる」関係の形態での練習なのか、動きのデモンストレーションはどのように「見られる」のが効果的なのか、などなど。

動きの習熟や、体育・スポーツをより楽しんでもらうために、指導者側が上記のような「見る」「見られる」ことにどれだけ意識を割くことができるか。
そして、参加する側も、指導側がどのようなスタンスで指導に当たっているのか、「どれくらい見る」ことに時間やスキルを割いているのか。

これらを意識し「見る」「見られる」ことで、その時間をより有効に、そして楽しみながら上達することができるのではないかと思っています。

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今日はここまで。

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●藁科 侑希(わらしな ゆうき)
 大学教員として、教育・研究現場で活動中。また、スポーツ現場でもトレーナーやコーチとして活動。選手や学びたい人にとって、最良のアドバイザーであることをモットーに、肩書きにとらわれない現場目線のサポートを模索中。 #西野亮廣エンタメ研究所 サロンメンバー

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【保有資格】

博士(スポーツ医学 筑波大学)
日本スポーツ協会公認バドミントンコーチ3
日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナー
日本障がい者スポーツ協会公認障がい者スポーツコーチ
日本障がい者スポーツ協会公認中級障がい者スポーツ指導員
日本障がい者スポーツ協会公認障がい者スポーツトレーナー
NSCA認定ストレングス&コンディショニングスペシャリスト
NSCA認定パーソナルトレーナー
高等学校教諭専修免許(保健体育科 茨城県)
中学校教諭専修免許(保健体育科 茨城県)
赤十字救急法救急員

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