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学びを積み上げた人が強い

筑波大学バドミントン部の後輩の山田くん(@Badminton_inc)が、大学院を修了しました。おめでとうございます。
その山田くんが先ほど、改めて丁寧な御礼の連絡をしてくれました。
とっても嬉しかったです。

ということで今日は、山田くんが書いてくれたメッセージから考えたことについて、書いていこうと思います。

●文武両道ではなく「文武不岐」をめざす

文武両道、というと中学生や高校生がめざすべき形だとして、勉強も部活動も両方ともがんばる、という代名詞として使われることが多いですよね。

しかしながら、その文武両道は「どちらもがんばる」という部分はいいのですが、いかんせん「本当はどちらかしか頑張れないから、両方がんばれ」のようなメッセージを受け取ってしまって、あまり好きではなかったんです。

そんな中で、巡り合った言葉が「文武不岐」です。
"文"と"武"それぞれが、互いに影響しあうもの。人が成長するためには、どちらも欠かせない、切り離せないもの、と解釈をしています。

実際に、高校や大学からプロや実業団スポーツへステージを駆け上がる選手は、ごく一部です。
また、部活動の引退後はとても長い人生をおくります。
この現実を見据えて、学業と競技についてどう捉えるのか次第で、将来の可能性を広げることも狭めることにもつながります。

現在、明らかになっている研究結果として、スポーツや運動をすることが学業にもプラスになる、ことが挙げられます。

以下に、私の尊敬する筑波大学バドミントン部の先輩でもある、脳科学の研究者の西島壮先生の記事を載せます。

とくに、記憶や学習をつかさどる脳の部位を「海馬」と言いますが、この海馬は運動ととても深い関係があります。
トレーニングを行うと、運動のパフォーマンスが向上するとともに、脳の海馬も発達するのです。

また、軽い運動をした後には、記憶力や集中力が向上することも明らかになっています。
さらに、海馬を鍛えることで、ストレスに強い脳が作られるともいわれています。

そして、運動は大人の神経細胞をさらに増やすことができる、とも示されるようになっています。

▲実際に、西島先生が上記の記事でとてもわかりやすく、噛み砕いた文章で説明もされているので見ていただきたいです。
特に、運動によって記憶・学習を担う海馬という脳部位での神経細胞を増やすこと、が確認をされています。

また、運動は同様に、記憶・学習能力も高める可能性もあるのです。
詳しく知りたい方は、下記記事をご参照ください。

学業が競技を妨げる、スポーツをしているから勉強ができない。
こうした風潮は、社会的な固定概念(どちらかしかがんばることができない)に影響されていることが考えられます。

"文"と"武"それぞれトップの方々も、文武不岐の精神で、どちらかだけでなく文武を両立していることが多いです。
世界を牽引する研究者の方も、スポーツを楽しんでいたり、大学時代に競技に一心に取り組んでいたりもします。
あるいは、トップアスリートが医学生に転身するような例も出てきています。

このように、"文"も"武"も互いに影響しあうことが明らかになってきているのです。
ぜひどちらかだけではなく、両方ともがプラスになるような自分なりの「文武不岐」をめざして欲しいなと思っています。

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●努力や挑戦をする姿は決して恥ではない

また、山田くんのメッセージの中に、「努力の恥じらい」という言葉が出てきていました。
この表現は言い得て妙だなと、とても考えされられました。

努力や挑戦をする姿、もがく姿を、おそらく「恥」や「はずかしいこと」と認識する人が多いのかな、と感じたのです。

私も同じようなことを、学生の時に感じていました。
部活も勉強も、自分ができる限り打ち込んで、どちらも高い水準をめざしたい、と努力をしていました。
それを途中で笑われたり、無理でしょと貶されたり、「なんでそんな必死に頑張ってるの?」と鼻で笑われたこともあったなと思い返します。

学校や狭いコミュニティだと、いわゆる「平均的な行動や言動」が半ば強要されて、そこから外れると『異端者』として扱われる傾向がありますよね。

しかしながら、社会に出て思うことは、そのような笑った人、貶した人、嘲笑した人が社会的に躍進をした例をみないということです。

むしろ、私も尊敬する先生方や、西野さん、堀江さんなどの方々は、このような努力や挑戦を毎日のように繰り返し、今の輝かしい成果をあげていらっしゃいます。

自ら行動し、毎日努力し、挑戦し続け、もがきにもがいて、歩んでいくヒトのエネルギーは凄まじいです。
私も山田くんに、藁科さんは「努力の恥じらいをなくす存在」、と言ってもらえていたので、少なからずそうした姿を見せられたんだと感じて嬉しかったです。
そして、もっと頑張らないといけないなとも感じました。

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●学び続けることが成長を促す

学ぶことをやめた時に、成長が止まる。

これは、何度も自分に言い聞かせていることでもあります。

実際に、学ぶことを放棄した指導者のかたを、残念ながら何度もみたことがあります。
自分の経験だけでものをいう、感情的に罵倒や批判をする、自分の価値観の中のものしか認めない。

自分自身がこのようにならないためにも、少なからず自分を頼ってくれたり、影響を受けている人たちのためにも、自分が立ち止まってはいけないのだろうと思っています。

賢者は歴史に学び。
愚者は経験に学ぶ。

この言葉にもあるように、これまでの先人の知恵の集積である書籍を読むこともそうですし、研究結果をみることも学びにつながるのだと思います。

そして、自分が知っていることは、自分がこれまでに経験したことの知識と、限られた時間で得た知識なだけです。

それ以上に、自分が知らないことの方が多く、自分自身の価値観で知ることを拒んでいること、自分が現時点で触れもできないことも膨大な量あるのだと思います。

今日の記事のタイトルは、平昌オリンピック スピードスケート 女子500m 金メダリストの小平奈緒選手の言葉です。
【『技術討論会』を通じた,コーチと選手の共通言語化による学びの深まり】ということで、論文に書かれていた一説を抜粋したものです(結城,NSCA vol. 26 No. 10 , 2019)。

実際に小平選手の講演を伺った際にも、自身のスケートへの学ぶ意欲が桁外れであることを感じました。
加えて、コーチである結城先生とどう並走しているのか(学びを積み上げるやりとりをしているのか)の質と量が段違いだとも感じました。

自身の成長、そして自分に関わってくれる人の成長に寄与するためにも、学ぶことを続け、努力を重ねていって欲しいと思います。
私もがんばります。

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山田くん、これからも応援しています。
またお話できることをとても楽しみにしています。

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今日はここまで。

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●藁科 侑希(わらしな ゆうき)
 大学教員として、教育・研究現場で活動中。また、スポーツ現場でもトレーナーやコーチとして活動。選手や学びたい人にとって、最良のアドバイザーであることをモットーに、肩書きにとらわれない現場目線のサポートを模索中。 #西野亮廣エンタメ研究所 サロンメンバー

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【保有資格】

博士(スポーツ医学 筑波大学)
日本スポーツ協会公認バドミントンコーチ3
日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナー
日本障がい者スポーツ協会公認障がい者スポーツコーチ
日本障がい者スポーツ協会公認中級障がい者スポーツ指導員
日本障がい者スポーツ協会公認障がい者スポーツトレーナー
NSCA認定ストレングス&コンディショニングスペシャリスト
NSCA認定パーソナルトレーナー
高等学校教諭専修免許(保健体育科 茨城県)
中学校教諭専修免許(保健体育科 茨城県)
赤十字救急法救急員

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