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なぜ、いまさら学び直さなければならないのか #20 リスキリング

過去、時のヒトとなり、様々なメディアで讃えられていた企業の経営者や政治家、有名人が、考えられないようにあっけなく姿を消したり、失脚する時代です。
一時的に輝くのであれば、実力や努力が不要とはいわないまでも、虚勢やフロックでも可能なのかもしれません。

「進まざる者は必ず退き、退かざる者は必ず進む。」
これは、学問のススメの福沢諭吉氏の言葉です。

現代は、環境が著しく変化する時代です。
この時代に企業が生き残るためには、常に、環境に順応した経営戦略が求められます。

例えば、顕著な事例がデジタル技術です。
その加速度的な発展は、単に便利になるという一元的なものではなく、企業としては、既存市場における改革および新規市場の参入など、これまでの常識を覆すような多元的なビジネスモデルの変革が求められることになります。

当然、ビジネスモデルが変われば、それに対応する人材に求められるスキルも変わってきます。
対して、急速に拡大するデジタル化に対して、各企業では、ITエンジニア確保などの対応が追い付いていません。
そもそも、ITエンジニアに限らず労働力不足が社会的か問題になっているのが実情です。
また、デジタル化が進むと、従来のアナログ的な業務が消滅すること可能性があります。
実際、今後10年で多くの職種・職務が消滅し、それを上回る多くの新しい職種・職務が派生するといわれています。

その意味でも、国を上げて推進しているのが、リスキリングです。
リスキリングとは、一般的に学び直しとも称されますが、決して、過去に得たスキルの復習という意味ではありません。

経済産業省は、その定義を「新しい職業に就くために、あるいは、今の職業で必要とされるスキルの大幅な変化に適応するために、必要なスキルを獲得する/させること」と定めています。

今後、益々、デジタルなどの技術の進展や働き方の多様化などによる産業構造の根本的な変化 が予測されています。
それに伴い新たに発生する業種や職種に順応するための知識やスキルを新たに習得することは非常に重要となります。
企業には、そのための人材の再教育や再開発であるリスキリングの実施が求められています。

しかしながら、求められる能力に対して、自分自身の能力を過大評価してしまう傾向の人が少なくありません。(ダニングクルーガー効果)
そうなると、現状を現状のまま維持したいと思う無意識の欲求である現状維持バイアスも働くともされています。
ここで、リスキリングを怠れば、企業としては労働力不足で事業が回らなくなりますし、個人としても職を失うこととなります。

それを考えたら企業としては、社員の将来も考慮して、リスキリングの必要性を理解してもらい、積極的に学び直してもらう必要があります。

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