#198 新興VCの設立 vs 既存VCでの成功
先週末はサンフランシスコのあちこちでハロウィーンの雰囲気を感じることができました。ゴールデンゲートパークの中にあるCalifornia Academy of Sciencesに子供たちとよく行くのですが(かなり大きな水族館があります)先週の土曜日にも行ったらハロウィンパーティーのために早く閉店していました。 私たちはパーティーがあるとは知らずに中にも入れず、ただパークで遊んできましたw。まだ子供たちが小さいのでハロウィンパーティーに大きな関心はありませんが、来年からはもう少し家族全員でコスプレもしてこのようなイベントに参加してみようかと思います!
新たなベンチャーキャピタル(VC)ファンドを設立しようとする新興ファンドマネージャー(GP)にとって、最も大きな課題は資金調達です。自分のVCを持ちたいという強い意志を持つGPは、この資金調達のために必要な多くの挑戦や金銭的な犠牲をいといません。
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しかし、投資家(LP)との強力なネットワークや信頼をまだ築けていない新興GPたちは、初期資金を集めるために数多くの潜在投資家と会い、説得を重ね、長くて精神的に消耗しやすいプロセスを踏まざるを得ません。この資金調達の道のりは通常1年以上かかり、決して楽なものではありません。
仮にGPが2,000万ドル(約20億円)を調達できたとしても、現実は依然として厳しいです。管理手数料が一般的に2%だとすると、年間の管理収益は約40万ドルです。この収益の中から、オフィス運営費や法務費用、さらにチームメンバーの給与なども賄う必要があるため、結果として個人の収益は、大手VCで働く場合に比べて少ないことが多いのです。
それにもかかわらず、自分のVCを持つことに意義を感じ、その犠牲がその価値に見合うと信じるGPたちはいます。彼らは独立して投資判断を下し、独自の投資実績を築き上げ、長期的には自分自身の投資哲学を反映したレガシーを残す機会を得られます。これらは単なる金銭的な報酬を超えた価値を持つものです。
初めは経済的に不安定であるかもしれませんが、ファンドが成長し、2号、3号ファンドが立ち上がるにつれて報酬は向上します。また、一定の期間が経つとGPは成功報酬(キャリー)を受け取る機会が増え、これが初期の犠牲に対する見返りとなるでしょう。
ただし、GPが思っている以上に、ファンドレイジングは実際には難しいことが多いのも事実です。優れた投資実績を持つことが必ずしもファンドレイジング能力の高さを意味するわけではありません。これらは異なるスキルセットを必要とするためです。そのため、自分の状況を冷静に見極め、既存のVCで経験を積み、実績を積み重ねていく方が現実的で、かつ安定性や報酬の面で良い選択肢となる場合もあります。大きなファームの場合、十分魅力的なリターンを得る可能性もあります。
最終的に、自身の能力と目標について真剣に考え、新たにVCを設立するのか、既存のVCでの実績を積みながら成功して行くのか、自分に合う選択肢を選ぶことが重要です。
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