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ベトナムで役に立つ「人事」を考えるための勉強note

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私自身がベトナムで人事労務の支援業を行う立場として、人事や労務についての日々の学びや記事への感想などをここに記録して、成長に繋げたいな、という思いで作っているスペースです。
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2023年5月の記事一覧

:ベトナムでの「報連相」の難しさ    (みんなで考える「ベトナム人事マネジメント」)

:ベトナムでの「報連相」の難しさ (みんなで考える「ベトナム人事マネジメント」)

みんなで考えるベトナム人事マネジメント
第86回:ベトナムでの「報連相」の難しさ

ベトナムで働く日本人の方で下記のストレスを口にされる方は多いと思います。

「どっちやねん!」という感じですが、まぁ、言いたいことはわかります。

(1)「言った事しかしない。」については「もうちょっと行間を読んでほしい」みたいなことですとか、「次の展開を考えたら当然そうするでしょう」という先読みがない、みたいなこ

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【人事評価制度で最も大事なことは”No Surprises”】

【人事評価制度で最も大事なことは”No Surprises”】

【人事評価制度で最も大事なことは”No Surprises”】

ベトナム人事労務コンサルティングのアジアゲートベトナム代表の豊田英司です。

以前、米系の企業で働いている時に「人事評価制度で最も大事なことを?」で「それは「”No Surprises”」だと言われました。

要するに、上司が部下に評価を伝えた時に「え!そんな評価なんですか!?」と「サプライズ」になるようなら、それは仮に「良い方の驚

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ベトナムで離職率を下げる、みなさんご存知の方法

ベトナムで離職率を下げる、みなさんご存知の方法

私のよく使う比喩に

「魚は水に濡れたことに一生、気づかない」
(Fish will never know they got wet)

というのがあります。

人間、最初から、ある環境にどっぷり浸かってると、それが「当たり前」になってしまう、それと違う世界を想像できない、という当たり前の話です。

例えば、ベトナムでよく日本人の駐在の方に言われる

「なんで、ベトナム人て、あんなにすぐ会社、辞め

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【“ネガティブな評価”は小出しで】

【“ネガティブな評価”は小出しで】

ベトナム人事労務コンサルティングのアジアゲートベトナム代表の豊田英司です。

異文化コミュニケーション論で有名なエリンメイヤーの著書によると、日本人は世界有数の「ネガティヴな評価を直接的に伝えるのが苦手な国民」だそうです。

「まぁ、そうだろうな」

という方が多いと思います。

ベトナムについては記載がなかったですが、まぁ、ベトナムも世界の中ではおそらく割と

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【海外で「当たり前」を言葉にする大切さ】

【海外で「当たり前」を言葉にする大切さ】

【海外で「当たり前」を言葉にする大切さ】

ベトナム人事労務コンサルティングのアジアゲートベトナム代表の豊田英司です。

まぁ、当たり前の話なんですが、日本人とベトナム人では言語も文化も違うので、なんでも口に出して言いましょう、という話です。

私はいつも「他人にして欲しいと期待すること」が実現されるまでに「4つの壁」が存在することを以下のように区分して、「今、どの段階にあるか」をあらゆる作業にお

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「常識」を「いちいちクチにする」大事さ    (みんなで考える「ベトナム人事マネジメント」)

「常識」を「いちいちクチにする」大事さ (みんなで考える「ベトナム人事マネジメント」)

みんなで考える「ベトナム人事マネジメント」
ASIA GATE VIETNAM代表 豊田英司
第13回:「常識」を「いちいちクチにする」大事さ

今月、別々のお客様から頂いた相談があり、問題の原因の1つが

「そんなの常識でしょ」「いちいちクチにしなくてもいいでしょ」

という意識であると思われ、非常に興味深く、そのお話をいたします。

最近はおかげさまで毎日のように「ヒトにまつわるご相談」を色々

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【良いマネジメント実現には自分オリジナルの”型”が大事】ベトナム人事労務コンサルティングのアジアゲートベトナム

【良いマネジメント実現には自分オリジナルの”型”が大事】ベトナム人事労務コンサルティングのアジアゲートベトナム

【良いマネジメント実現には自分オリジナルの”型”が大事】

ベトナム人事労務コンサルティングのアジアゲートベトナム代表の豊田英司です。

最近、日本では中小企業様ですと新卒採用を数年していない、なんて言うこともザラで、ベトナムで初めて「マネジメントをする」と言う駐在員の方にちょくちょくお会いします。

で、「ベトナムでマネジメントをする上でのポイント」について聞かれたりするんですが、そんな大それた

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みんなで考える「ベトナム人事マネジメント」〜第12回:「人事評価制度って必要ですか?」と思っている方へ〜

みんなで考える「ベトナム人事マネジメント」〜第12回:「人事評価制度って必要ですか?」と思っている方へ〜

最近、ベトナム進出されておられる比較的小規模な企業様から「人事評価制度って必要ですか?」というご相談が増えています。

そういう場合、私がまず最初に

「人事評価制度がなくても現在、思う通りに会社が業績を上げており、未来についても特に問題を感じておられないのであれば、無理に人事評価制度を作る必要はないと思いますよ」

とお話しします。

その上で、「どうして、必要と思われたのですか?」と聞くと、以

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みんなで考える「ベトナム人事マネジメント」〜第11回:退職手当を社保ではなく自社で払わねばならないケースについて〜

みんなで考える「ベトナム人事マネジメント」〜第11回:退職手当を社保ではなく自社で払わねばならないケースについて〜

みんなで考える「ベトナム人事マネジメント」
ASIA GATE VIETNAM 豊田英司

第11回:退職手当を社保ではなく自社で払わねばならないケースについて

最近の報道ではベトナムの社会保険加入率が今年度末には78%に達する予定という事で、皆様の会社でもベトナムの社会保険に加入されておるかと思います。

ですので「従業員が退職する際の退職手当は社会保険から支払われる」という事もほとんどの

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みんなで考える「ベトナム人事マネジメント」〜第10回:「ベトナムでの採用面接」のポイント 〜その4〜

みんなで考える「ベトナム人事マネジメント」〜第10回:「ベトナムでの採用面接」のポイント 〜その4〜

みんなで考える「ベトナム人事マネジメント」
ASIA GATE VIETNAM 豊田英司

第10回:「ベトナムでの採用面接」のポイント 〜その4〜


「日本人がベトナム人の採用面接を行う際に気をつけるべきこと」について4回シリーズで話してきた最終回は、日本での面接ではなかなか体験できない下記3)について述べたいと思います。



1)言語の違い

2)面接時情報の「正確性」の違い

3)

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みんなで考える「ベトナム人事マネジメント」〜第9回:「ベトナムでの採用面接」のポイント 〜その3〜

みんなで考える「ベトナム人事マネジメント」〜第9回:「ベトナムでの採用面接」のポイント 〜その3〜

みんなで考える「ベトナム人事マネジメント」
ASIA GATE VIETNAM 豊田英司

第9回:「ベトナムでの採用面接」のポイント 〜その3〜


2回続けて、「日本人がベトナム人の採用面接を行う際に気をつけるべきこと」について

お話ししてきました。今回は下記2)について述べたいと思います。



1)言語の違い

2)面接時情報の「正確性」の違い

3)面談側が「情報劣位」に立つこと

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