Viola

ドイツ在住🏰主婦。読書/多言語学習/歴史/音楽/絵画/舞台芸術/旅/城/花/犬/そして…

Viola

ドイツ在住🏰主婦。読書/多言語学習/歴史/音楽/絵画/舞台芸術/旅/城/花/犬/そして書くことが好き。 セレンディピティ(serendipity)思いがけない偶然の出会いと予想外の発見の幾多の経験から、感覚派を自負。

最近の記事

母は『虎に翼』の時代を生きた

今日は10月9日、母の命日である。 私はこれまで、幾つかの記事の中に『虎に翼』の話題を何回か書いた。 それは、素晴らしい作品に関して、感動を語りたかったのと同時に、かつて母から繰り返し聞かされてきた [女性が受けてきた不平等な扱い] を改めて考えたからだ。 あそこまで[平等への願い]を崇高に描いたドラマを観たことがない。 母は大変勉強好きで、リーダーシップがあり、粘り強く物事に取り組む人だったが、女学校卒業時に、進学を親から反対されて、断念しようとしていたらしい。 あの

    • プラハで想う〜フランツ・カフカ『城』

      「しばらくプラハでエッセイでも書きながら暮らします。」 これは私の退職時の挨拶。勿論本気だった。 20年以上働き、そろそろやってみたい事を実現する事にしようと思ったのだった。 健康なうちでないとできない夢。 「何故プラハ?」 とよく訊かれたものだ。 世界遺産である旧市街が美しいとか、音楽に溢れた街であるとか、好きな理由は様々であるが、その中でも一番大きな理由は、 「カフカの『城』を読んで惹かれたから。」 この答えは、質問をした人の殆どを煙に巻いたようで、大体、 「…あ

      • 犬に集う人々〜プラハにて

        プラハへの数日の旅行中のこと。 今回も様々な国の人と話す機会があった。 話すきっかけはやはり愛犬である。 ▪️ホテルにて ホテルのレストランのテーブルにつくと、大抵ほぼ全員から見つめられている。 食事中に歩き回らないように、バギーに乗せている事もあり、まず、 『おや、バギーに犬が』と少し驚く人も多い。 バギーだと、座っている人と高さが近いこともあり、皆犬と目線が合うためににっこりされる。 犬が嫌いな人には申し訳ないと思いつつ、ここは犬連れOKのホテルであり、レストラン

        • 親切なクラクション〜アウトバーンにて〜

          明日から数日旅に出る。 準備をしながら、そばにあった夫のキャップを手に取る。 白のカルバン・クラインのキャップで、夫のお気に入り。 今ここにあるのは前回の旅で親切にしてくれた人がいたからだ。 ドイツでは、アウトバーンでどのルートを辿っても、料金はかからない。しかし周辺の国では、その国の道路の使用料と、一部区間においては別の料金を必要とする。 その国に入る前に、パーキングエリアの売店などで、通行料支払い済みを証明するステッカーを買い、フロントガラスに貼る必要がある。 また

        母は『虎に翼』の時代を生きた

          おかのきんや様 お誕生日おめでとうございます🎂✨

          ご健康で素敵な一年でありますように🍀 写真はサン=デジュクペリの故郷、リヨンの旧市街です。 写真を選ぶ時に日付を見て驚きました。 昨年の10月1日でした。 【セレンディピティ】この言葉を思い浮かべます。    ✨益々のご活躍をお祈りしております✨

          おかのきんや様 お誕生日おめでとうございます🎂✨

          病院が好き〜整形外科 余談〜ギプス?ギブス?

          ▪️ギプス 怪我した患部を固定して、患部を守るあれ。あれは、 【ギプス Gips】です。 『ぷ」です。ドイツ語です。 ギブス『ぶ』だと思っていらっしゃる方が多いので、念の為。 生涯、ギプスと縁のない方も多いと思いますので、良いのですけどね。 でも、もしかして怪我して使った時、保険の請求などの時、書くじゃないですか。 {右足を骨折してギプス使用]とか。 正しく書きましょう。『ぷ』です。 なお、損害保険では、ギプスを装着している期間は、実際に病院に行かなくても、通院したと

          病院が好き〜整形外科 余談〜ギプス?ギブス?

          病院が好き〜各科別の楽しみ〜内科 番外編〜ドイツのお薬

          おかげさまで内科的な大病の経験はない。 しかし免疫力が極端になく、虚弱であるので、風邪と胃腸のトラブルでの通院経験は豊富である。 ▪️西洋医学と東洋医学 薬とは毒である。 しかし、その毒が症状に対して有益に効果を発揮するなら、それは薬となる。 西洋薬💊は、症状を抑え込む。直すのではなく、症状を改善するよう、力技で抑え込む。 漢方薬🌱は自らの身体が持つ自己免疫作用を引き出して、症状を改善する。 長年処方され続けた『薬』というものに対して、こんな理解であった。 信頼して

          病院が好き〜各科別の楽しみ〜内科 番外編〜ドイツのお薬

          病院が好き〜各科別の楽しみ④〜内科

          さて内科である。 私の血液型がAB型であるせいなのか、大変免疫力が弱い。胃腸も弱い。 [ABO型の血液型による性格占い]とか[ABO型別なりやすい病気]とか、それに対して、[血液型など当てはめても意味がない見解だという説]もまたあるのはよく承知している。 しかし、である。 ラジオの『安住紳一郎の日曜天国』で、安住氏の胃腸が弱いことで起きたエピソードを聴く度に、 『ああAB型だもんね』と思う。 ゲストの星野源氏と、いかにお腹が弱くて辛いかを共感し合い、嬉々として語るのを聴き

          病院が好き〜各科別の楽しみ④〜内科

          病院が好き〜各科別の楽しみ③〜眼科

          長年、視力は2.0だった。 視力検査中、1.5の列までしかためされず、 「なんならもう少し下まで見えるんですけど」 と言ったことも何度か。 小さくなればなるほど、Cが縦長に見えて、切れ目もよく見えたのはどういう事だったのだろう。 ナビがない時代、高速道路を走っている最中に、遠くの遠くの表示を見て、 「あ、次は右ね。」と伝えると、 「どうして知ってるの?!」と運転席の夫を何度か驚かせたものだ。書いてあるじゃない、と答えると、 「何故、あれが見えるの?!」 見えるからです。

          病院が好き〜各科別の楽しみ③〜眼科

          病院が好き〜各科別の楽しみ②〜整形外科

          さて、整形外科である。 ▪️最初に ①にも書いた通り、私は深刻なレベルの大病も大怪我もした経験はない。経験したことがあるのは、慢性的な持病はあれど、早期に回復する病気や怪我ばかりである。 その為、この内容(タイトルも)を不快に感じられる方もおありかと思う。ご容赦願いたい。 ▪️怪我をしやすい 「整形外科は特に好きなんだよね」 と電話で話していたら、姉が、 「整形外科と形成外科と何が違うの?」 と。 行った経験がなければ、そんな感じなのだと知った。 姉は、しばらく前に転

          病院が好き〜各科別の楽しみ②〜整形外科

          病院が好き〜各科別の楽しみ①〜脳神経外科

          幼少期より、何かと病院にはお世話になってきた。 ひ弱である。 ひ弱な割に無茶と無理をする。やるべき事が終わった途端寝込む、その繰り返しだ。 数えきれないほど受診してはいるが、大病や大怪我はしていない。 殆どの人生を健康に過ごして、病院とはほぼ縁のない人もいる。 どちらが良いかと言えば、何事もない方が良いのだろうけれど、ひ弱というのも結構役に立つ事もある。 ▪️偏頭痛の始まり 偏頭痛持ちである。小学校5年からなので、長い受診歴がある。 初めて症状が出てから、家族にも周囲にも

          病院が好き〜各科別の楽しみ①〜脳神経外科

          ドイツ語でご挨拶〜Guten Tag が聞こえてこない〜

          初めてのテキストにはこう書いてあった。 ⚫︎基本の挨拶 Guten Tag!  「こんにちは」 {日中の挨拶です。} Hallo!          「やあ、こんにちは。」 {元々は若者同士の挨拶。最近ではお店のなども使うようになっています。 年配の人は嫌がる傾向にあるので、Guten  Tagを使いましょう} このテキストだけではなく、他のテキストでも最初の方の挨拶のページはこんな感じのニュアンスであった。 これまで旅行に来た際は、普通にGuten  Tagを使っていた

          ドイツ語でご挨拶〜Guten Tag が聞こえてこない〜

          ふざけてるつもりはない〜ただやっているだけ〜

          ▪️お妃 昔、娘がお座りができるようになって、部屋の真ん中でご機嫌で座っていた時のこと。 その目の前に立ちはだかって、両手をカマキリのように高くあげてみた。無表情で。 娘は恐らく意味がわからず(意味などない)、ニコニコしつつも、私を見上げて、 『…あれ?』と一瞬ポカンとした顔をした。 それからしばらくして、娘は1歳、10語くらいの言葉を話せるようになっていた。 母の膝に乗って、絵本を読んでもらっていた。 ディズニーの名作童話シリーズである。 白雪姫だ。 白雪姫に呪い

          ふざけてるつもりはない〜ただやっているだけ〜

          プロの仕事の極みを知る〜奇跡の一枚を生むチーム スタジオ⭐︎ディーバ 

          ▪️マツコ会議での衝撃 2018年5月、ボーッとしながらマツコ会議を観ていた。アナウンサーやCA用受験写真の評判が高いという写真スタジオの回であった。 男性アナウンサーが建物に潜入し、2階のヘアメイクのコーナーやスタジオの紹介をし、実際撮影もしてもらう。 アナウンサーやCAの場合、書類選考の時点での写真がいかに大切であるかはよくわかる。 スタジオ⭐︎ディーバで撮影をしてもらうと、修正なしで、美しく表情豊かに、背が高く、ほっそりして映るとのことで、実際の写真も紹介された。

          プロの仕事の極みを知る〜奇跡の一枚を生むチーム スタジオ⭐︎ディーバ 

          好きだからといって、やってはいけない髪型がある③〜ドイツ美容院事情〜美意識とテクニックと薬剤と

          昨年秋、日本の美容院で禁止されていたお約束3つを全て守らず、修復不能な髪型になり絶望していたところ、中島みゆき様がテレビ画面の向こうからヒントを与えてくださった、というのが前回までのお話。 ▪️しばらく頑張って、出かける時だけヘアアイロンで巻いて仕上げていた。家にいる時は、自分の失敗など何もなかったかのように、一筋の髪も落ちてくることを許さない、オールバック状態にがっちり留めておく。 ▪️新しく前髪になった部分を強目に巻いて、何とか中島みゆき様風に仕上げてスプレーで固める

          好きだからといって、やってはいけない髪型がある③〜ドイツ美容院事情〜美意識とテクニックと薬剤と

          多言語学習は楽しい〜番外編②〜白馬を見る時、いつも父を偲ぶ

          ▪️父という人 どうしてもいつか書いてみたかった話がある。ドイツ人との関わりがある為、このタイトルを継続させた。 [多言語学習は楽しい①]で父が英語教材を買ってくれた事を書いた。その父が、私に語った話である。 父と私は年齢差があった。父は大学卒業後に戦争に行き、抑留され、その後日本に帰還してから母と結婚していたので、かなり晩婚であり、また姉と私は4歳差であるので、更に年齢の差が生まれたのだった。 同級生の親御さんたちと比べてかなり年上であったので、別れの時期も早かった

          多言語学習は楽しい〜番外編②〜白馬を見る時、いつも父を偲ぶ