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好きだからといって、やってはいけない髪型がある③〜ドイツ美容院事情〜美意識とテクニックと薬剤と

昨年秋、日本の美容院で禁止されていたお約束3つを全て守らず、修復不能な髪型になり絶望していたところ、中島みゆき様がテレビ画面の向こうからヒントを与えてくださった、というのが前回までのお話。


▪️しばらく頑張って、出かける時だけヘアアイロンで巻いて仕上げていた。家にいる時は、自分の失敗など何もなかったかのように、一筋の髪も落ちてくることを許さない、オールバック状態にがっちり留めておく。

▪️新しく前髪になった部分を強目に巻いて、何とか中島みゆき様風に仕上げてスプレーで固める。
しかし、やはりそれ風はそれ風なだけ。重い、邪魔、変。

▪️中島みゆき様の前髪は、プロがテクニックを駆使して、美しく作り上げた作品なのだ、と思い知る(T ^ T)
顔立ちと雰囲気に合って、とても素敵だ✨✨

▪️1ヶ月我慢した。もう何の抵抗もせず、人気の美容院の日本人スタッフに直していただこう、と決める。
早速予約を入れてみたら、日本人スタッフの予約が一杯で、1ヶ月待ちとなったのだ。

さて、途中ですが、先にご報告。
めでたく本日美容院の予約の日を迎え、修正が無事完了致しました(^◇^;)
①と②をお読みいただき、笑ってくださった方々ありがとうございましたm(_ _)m
修正されただけではなく、新たな発見もありました♡

お願いしたのは、その店でも一番若いお姉さん♬
可愛らしくて、顔に[実直です]と書いてある(^-^)
この人は当たりだ 🎶
{私は人の顔の表情を見分けるのが非常に得意だ。「占いで食べていかれるんじゃない? 」とよく言われたものだ。これには自信がある。その後関わっていくと、ほぼ初対面の時にその人の目に現れた印象のままだ。
好意・戸惑い・敵意・恥じらい・侮蔑・迷い etc )

🍀本日の工程
①お姉さんに、私の過去一番好きだった髪型の写真を見てもらう。カットの仕方がわかりやすいものを事前に用意した。
②日本を出る前の状態の写真を見てもらう。
③昨年の失敗パーマ〜きまぐれ姫カット〜修正のつもりが改悪前髪〜ごまかして中島みゆき風に〜
⓸以上の失敗の経過報告と、今後の希望を伝える。

▪️余談
こういう事を細かく説明しても、男性ベテラン美容師さん{独立して経営者になったケース)は、多くの場合、聞いちゃいない。

『話が長い。いろいろ説明しなくても俺が仕上げてやる。おれはプロなんだからさ』と顔に書いてある。

客がこうしたい、と言っても聞かない。
「いや、そうするよりも今時はこうだよね。まあ、任せて。」
とか言いがちで、こちらの願いは無視する。
仕上げも、巻いて仕上げてほしい、と伝えても、
「巻かなくても大丈夫なかっとしておいたから」
と返される。巻いた仕上がりを望んで頼んでいるのに。

客は終わった時、最初に伝えた希望をほぼ無視された仕上がりに凹む。適当に満足したふりをして(気に入らなくても、面と向かっては否定しづらいから)、もうそこへは二度と行かない。
こういう対応をするオーナー美容師さんは案外多いのだ。
「美容院に行って、満足に仕上がったことなんてない」と巷の女性たちがよく口にしている事など知りもしないのだ。

経営者として成功する美容師さんはそうではない。客一人一人の希望を聞きつつ、『この人が満足してくれるように』と考えてくれる。
逆はちゃんとそこを見ているのだ。

その点、社員の立場の店長さんやトップスタイリストの面々は、ベテランになっても腰が低い。ちゃんと雇われの身として努力を続ける人ばかりだ。
いつか独立する為に、との思惑があろうとなかろうと。

さて、担当のお姉さんは、私の話を丁寧に確認してくれた。中島みゆき風の髪型も、
「でも綺麗に仕上げていらっしゃると思いますよ。」とケアを忘れない。
元の髪型に戻したい、と話すと、
「前から横の髪が自然に繋がるようにしますね。後ろにレイヤーはこの辺りから入れてもいいですか? 」
と、説明も丁寧だ。

そしていよいよカットが始まる。
なんと僅か2分くらいで、私の前髪の重く邪魔だった部分はどこに消えたのかわからないほどさっぱりとし、姫カット部分はシャギーを入れて毛先を薄く、短く自然に仕上がった。失敗セルフカットは跡形もなく消え、ごく自然な髪型に仕上がったのだった。

後ろの長い髪は、見ていると、毛先が揃わずガタガタになっていたのがわかる。
それを直しながら切り、鮮やかなハサミ✂️さばきでレイヤーを入れる。
一回毎に、髪がサラリと流れるように変化していく。

更に、昨日までとは似ても似つかない、昔のような髪型に戻したいと話した雰囲気そのままに、後ろの髪は中段から綺麗にレイヤーが入り、V字のラインが入った。
前髪だけゆるいパーマをかけて完成🎶

魔法のようだった✨✨
日本の美容師さんって凄い(T ^ T)✨✨✨ 

どうしても日本人は日本人スタッフがいる店に集まる。とても混んで予約が取りにくい。
わざわざ、その店まで出かけていかなくても、自宅近くの店でいい、ドイツ語や英語の勉強にもなるし、などと簡単に考えた私の判断ミスだった💦

女性の美容師さんは、自分自身の髪のことをよくわかった上でアドバイスをしてくれる。
毎日髪をいじる人同士として、自分の事として受け止めている点が、そもそも男性とは違うのだ。

また、流行の髪型やヘアスタイルなど、自分で試したり、常に世の中を意識して取り組んでいる人が多いので、ベテランよりも上手かったりする。
今回、そういう美容院さんで、頭が下がる思いだった。
帰りがけ、あんなに機嫌良く、軽やかに街を歩いていた自分は、いつ以来のことだろう

▪️昨日の美容師さんから教わったこと
ヨーロッパの美容師は、日本人の黒髪を真っ直ぐパッツンに切りたがる。勿論レイヤーなど入れたくないらしい。
{レイヤーを入れる技術そのものも日本のようなテクニックはないのでは? とのこと)

毛先に重みのある、切り揃えたストレートこそが一番美しいという美意識のようだ。
こういう人が多いらしい。(わかる気がする)

そして黒く真っ直ぐな髪は、とても丈夫に見えるらしくて、パーマをかける場合、強い薬剤を使いがちである、と。
実際は見た感じより弱いので、簡単に痛んでしまうのだ。
実は、ヨーロッパ女性のふわふわした細い髪の方が、ずっと薬剤でも痛みにくいそうだ。

だから昨年のドイツ人美容師さんも、黒髪は強いからと誤解し、最初から強い薬剤を使ったのではないかとのことだった。

▪️まとめ
1年間のストレスは終わりを告げた。たかが髪、されど髪。やはり気分が良いのが一番。
あとはひどく傷んだ髪を労わりながら、定期的なカットをしてスタイルを維持しつつ、短くした部分を伸ばしていけはいい。

早速次回の予約を入れた。これで良い。

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