スポーツの普及や宣伝に効果的な人材を見極める客観的な方法
スポーツの特に小さい団体では、運用と同時に宣伝も行わなければならない。メディアも変わったものとして取り上げる傾向にある。その際に効率的なイメージアップや宣伝になる一般傾向を考えていきたい。感情論ではなく論理的に「心のスイッチを切って」考えていく。
背景
スポーツの宣伝では、何種類かあるが、知名度を上げるだけの場合と、実行的に競技人口の増加や普及を行いたい場合には、行うべきことが全く異なる。前者の場合動画がバズるだけでも事足りる場合がある。一方後者の場合には気にするべき点が前者よりも格段に増える。
スポーツの特徴として、一人で行うのではなく、他人と協力して行うことが多い。特にチームスポーツの場合、必然的に一緒にやることになる。この状況を考えると「どのような人たちがやっているのか?」というのは非常に重要な要素となる。
「部外者は入れないような感じだったり、知り合いになりたくないような人たちがやっていたらどうしよう?」
「民度は高いのかな?暴言が飛び交ってないんだろうか?」
そんな風に思うのではないだろうか?
サッカー・野球がかっこいいイメージなのは?
ところで、サッカーや野球がかっこいいイメージなのはなぜだろうか?多くの場合小学校位の時から、サッカーや野球に取り組んでいる人がクラスの中心人物であったり、人気者だったり、いわゆる「スクールカースト」が上位だったような人がサッカーや野球に取り組んでいたからではないだろうか?
ボール蹴ったり棒で球を打ったりしているだけの行為ではなく、その背景にある社会性に惹かれている可能性が高い。スポーツが文化的、社会的なアクティビティであることからも、この背景にある社会性の問題と切り離すことは難しい。
ステレオタイプは案外正しい
なんだかんだでステレオタイプというのは強力であって、経歴や人相を見れば大体の傾向は予想でき、統計的に当てはまる傾向にある。これを利用しない手はない。人間には、基本的人権による選挙権や時間は平等に与えられる一方で、人間は各個体において「価値」が異なるのは、世の中の避けられない事実である。
アプリ・合コン・結婚相談所でモテそうなプロフィール
さて、小学校や中学校での扱いと社会以降の扱いが変わるように、位置づけが変わってくる。そんな中で「人間の価値」を測る際に何を使えばいいだろうか?
これがいいかどうかは別として、いわゆる人間のスペックを容赦なく「品定め」する傾向にある業界がある。
結婚相談所やマッチングアプリである。やはり自分事となると建前だけではなく、真剣に本音の部分があぶりだされるのだろう。
合コンや結婚相談所で人気があるプロフィール
ただし、仕事上は女性も男性と同様の要素も求められる傾向にある。価値が高いから人気がある、人気があるから価値が高い、いずれにせよ、重要なファクターであることに違いはない。
具体的に書かなくても、生物としての人間が何を求めているか?は、項目を見ればわかる。
インタビューで表に出る要素
さて、インタビューで表に出る要素は以下の2つである。
容姿
経歴
経歴学歴職歴などはセンシティブな情報である。逆に言うと社会において重要だからこそそのような情報にセンシティブであるといっても過言ではない。実際にスポンサー企業などもこの辺りを、よく見る事実もある。さらにこれらの要素が強い場合、運営に必要な前提となる地位やスキルを満たしている可能性も上がる。
繰り返すが、宣伝に際し「変わったスポーツが強い」ということ自体には、対外的な価値があまりない。それよりも上記のような要素の方が強くなる。スポーツにどんなに取り組んだか?等のストーリーやエピソードなどもあるのかもしれないが、あくまで上記の前提の上に成り立つものである。性格も同様である。やはりスポーツはアドオンアイテムなのである。
なんだかんだでステレオタイプというのは強力であって、経歴や人相を見れば大体の傾向は予想でき、統計的に当てはまる傾向にある。これを利用しない手はない。
もちろん、本格的には「性格が・いい悪い」等もある。しかしこれは属性だけを見るインタビューではここまでは分からない。あくまでもまず属性判断が必ず先に来る。ここで「足切り」されてしまったのでは先に続かなくなってしまう。
一種の錯覚資産やハロー効果である。小学校の時のサッカー野球と同様に「価値の高い」人間がやっているスポーツは価値が高く見えるだろう。
フォーカスされる人=業界や団体で「上位」の人物
以前このようなTweetが話題になった。
これが多く受け入れられているという前提を考えると、逆のコンセンサスが取れていることになる。
外向きに発表をする人材は、その業界でも「上位」に位置する人材である
繰り返すが、その「変わったスポーツが強い」ということ自体には、対外的な価値があまりない。入れ込んでいるのは分かるが、対外的にはそんなものである。それよりも上記のような「モテ要素」の方が効果があり強くなる。
逆にここで該当のスポーツが強いものの、「このスポーツをやるために、日々非正規で食いつないでいる」となると、スポーツ以外の要素は要するにフリーターである。大学生前後であればそれでよいのかもしれないが、それ以上では露骨なマイナス要素である。やはりスポーツはアドオンアイテムの傾向は強くなる。
ここで客観的な属性がアレな方を前面に出してしまうと、上記のように「表に出る人はトップクラスのコンセンサス」と共に、業界がアレに見えてしまう危険をはらんでいる。
具体的なプロセス
では上記を踏まえて、
1. 該当のスポーツに取り組んでいる人々をリストアップする。
2. その中から、上記の要素が優れている人物を対象とする。
この際に協会やチームの役職もあまり関係がない。同じくらいであれば優先すればよいが、上記のようなモテ要素の方が有効である。
通常のCMを考える
もし違和感がある場合、通常のCMの原理や戦略を考えればよい。なぜ有名女優や好感度の高い芸人などをCMに起用するのか?
ターゲットの人材に向けてアピール・イメージをアップし購買意欲を掻き立てるためであろう。逆に不倫などの不祥事を起こした真っ先に降板させられる。イメージの悪化につながってしまうからである。
この原則にのっとれば、スポーツでも人選を間違えると、逆に負の宣伝になる可能性がある。具体的には、
「あー、こういう人たちがやってるなら、やりたくなくなっちゃったな。」
「もしかしてスポーツやると、お先真っ暗なのかな・・・?」
のように思われてしまう可能性すらある。視聴者や読者にこう思われてしまえば、せっかくの宣伝の機会を無駄にするどころか、むしろマイナスになってしまう。
なお、企業の商品ではない多くのスポーツ団体にとって、人材の枯渇は死活問題である。特に運営が安定しない段階では、余裕とスキルのある人を多く集めることが非常に重要である。これと上記のスペックのあたりはおそらく高い相関があるだろう。
なお、有名人を起用する方法はもちろんあるが、これは従来のCMそのものである。
全体を考える
ずっとそのスポーツをやっていて思い入れが強い、等様々な理由があると思う。自分が率先して広めていきたいという想いがあるのもよく分かる。インタビューなどには想いが強い人を出してあげたい、という気持ちもわかる。しかし、対外的な戦略としては、個人の感情よりも「いかに効果的で効率的な方法を取るか」が重要である。どうにか「何者かになりたい!」のような態度では効果が薄いどころかマイナスとなる可能性もあることを留意すべきである。適材適所と適性は非常に重要である。運動音痴の全力ダッシュよりも寝起きのボルトのスキップのが多分速い。
この状況がいいかどうかはさておき、生物的・文化的なものなので世の中の構造は簡単に変えられない。その状況で最も効果的な戦略を取るべきである。
もちろん、上記のプロセスを経てインタビューを受ける人になった場合、その場合は想いを存分に打ち明けたほうが効果は上がるだろう。機能性とコンテンツの部分は戦略的に分けていくべきであろう。やはり運営は「心のスイッチを切って」考えることが肝要である。
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