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ハチワレ堂で行われた「もったいないモノ市」を通じてサステナブル消費について考える|散策記

2024年3月3日。気仙沼市で初めての試みとなる「沼コス」が開催された。

その裏で、「もったいないモノ市」と題したフリーマーケットが開催されていたのを知る人々はどれくらいいたろうか。「沼コス」で内湾エリアが賑わう中、ひっそりと静まりかえった気仙沼市古町でひっそりと行われていた「もったいないモノ市」。こちらについても紹介しようと思う。

アンティーク店を思わせる静寂を湛えた雰囲気が魅力のハチワレ堂

「もったいないモノ市」は、気仙沼市古町にあるハチワレ堂の2階で開催されていた。

ハチワレ堂
住所:宮城県気仙沼市古町4丁目1-34
電話番号:0226-41-9052
営業時間:11時-16時
定休日:火曜日・水曜日
※日曜日はドリンクの提供はせず、14時まで
※現金決済

ハチワレ堂

ハチワレ堂は、気仙沼駅から一関方面へと向かう道の途中にある橋のすぐ近くにある。

白色の落ち着いた雰囲気の入り口

どことなく洋風な佇まいの可愛らしい外観が特徴的。中に入ると、ほのかな暗さの中に木漏れ日のような柔らかな陽光で照らされた、落ち着いた様子の店内が目に入る。決して広くはないため、他のお客様とすれ違うのも大変だが、不思議と窮屈さは感じられない。

地域産の茶葉やシロップが並ぶ

店内に置かれた日用品は、昔ながらのテイストを感じさせる和小物やアンティーク調の食器類の他、地元産の茶葉や調味料、シロップなどが置かれている。どれも他のお店では中々見られない物ばかりで、中には初めて目にしたものもあった。

通常、日曜日は娘と共に店番をしているため喫茶は提供していないが、今日は「もったいないモノ市」に合わせて特別に喫茶を提供していた。ジンジャーと林檎の取り合わせが素晴らしいホットドリンクを頂いたが、ジンジャーのほのかな刺激と林檎の甘さが絶妙にマッチした、心も体も温まる逸品だった。

ハチワレ堂の2階で開催された手作りのフリーマーケット「もったいないモノ市」

ハチワレ堂の2階は、建物の裏側から入れる。遊び心のような一風変わった造りが、そこはかとなく心をくすぐってくれる。

建物の裏手にある入り口

中に入ると屋根裏部屋のような空間の中に、古着屋を彷彿とさせる世界が広がっていた。

展示は、なんと昨日の短い時間で行ったとのこと。主催のお二人が、朗らかにその様子を話してくださった。販売されている物は、フリーマーケットだけに有志から集められた物と話されていたが、どれも新品のように整った物ばかりで驚かされた。

とても大切に利用されていたのが分かる物ばかり、まさに「もったいないモノ」にふさわしい物に感じた。そうした「もったいないモノ」がわずか数百円で販売されているのだから一層驚かされる。

「もったいないモノ市」は不定期開催であるため、次がいつになるかは分からない。「もったいないモノ市」自体が稀少であり、だからこそそこで出会う品々は、より大切にできるような心持ちになった。

サステナビリティが語られる世界において、使われなくなった品々を再び使われるように必要としてくれる人の手に渡す。そうした活動は今後ますます意識されていくのだと思う。

願わくば、創造主たる人々にも何らかの形で還元される世界になって欲しいが、それ以前に大量生産大量廃棄が前提となっている世界が変わる必要があるのかもしれない。その先に訪れる世界にこそ、クリエイターに資する社会があるようにも感じられる。


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