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息子に紡ぐ物語

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1男1女の子供を持つ平凡なサラリーマンと、父で作家の「長谷部さかな」は、不思議なキッカケから毎日メールをやりとりすることに。岡山県の山奥にある見渡す限りの土地や山々はどのように手…
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#長谷部氏

【350日目】:長谷部氏か松田氏か

【350日目】:長谷部氏か松田氏か

ご隠居からのメール:【長谷部氏か松田氏か】

我が家のご先祖は尼子の落人という言い伝えがあるが、同じ言い伝えは隣家の松田氏にもある。松田氏の墓地にはご先祖様の墓だけではなく、祠もあるという。

尼子氏の歴史をみると、尼子十旗の筆頭に松田氏の名がある。宍道湖北岸の白鹿城主が松田氏を名乗っており、特に松田誠保は尼子十勇士の一人に数えられている。白鹿城は美保関及び中海の水運を押さえる商業・経済の要衝であ

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【338日目】:がん検診

【338日目】:がん検診

ご隠居からのメール:【がん検診】

市役所健康増進課から、がん検診受信券が送られてきた。具体的にいうと、胃がん検診、肺がん検診、大腸がん検診、前立腺がん検診、成人歯科検診、である。胃がん検診以外は毎年十月にかかりつけンのクリニックで検診を受けることになっている。

胃がん検診は受けない。胃にはポリープがうようよ育っていることがわかっている。バリウムの検査でひっかかるのが確実で、二次検査の内視鏡検査

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【332日目】:もしかしてブレインフォグかも・・・?

【332日目】:もしかしてブレインフォグかも・・・?

ご隠居からのメール:【もしかしてブレインフォグかも・・・?】

ブレインフォグ(Brain fog)は直訳すると「脳の霧」という意味で、脳に霧がかかったようにモヤモヤとして、日常的な物事をしばらく思い出せなかったり、普段からやっていることが混乱してできないなどの症状が出るものだという。

正式な病名ではないが、私が起立性(神経性)調節障害になっているときの症状のようなものだと思う。一分間、何かにつ

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【325日目】:心を整える

【325日目】:心を整える

ご隠居からのメール:【心を整える】

私はサッカーファンというほどの熱心なファンではないが、同姓のよしみで、長谷部誠『心を整える』を読んでみた。著者はサッカー元日本代表の一人。

僕は静岡県藤枝市で長谷部家の長男として生まれた。姉と妹がいるので3人兄弟の真ん中である。長谷部家は藤枝で十代以上続いており、丸のなかに三角が3つ並んだような家紋がある。

家紋は我が家の「丸を中心に九つの丸」がある家紋と

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■【より道‐103】戦乱の世に至るまでの日本史_時代を超えた因果応報「京極騒乱:後編」

■【より道‐103】戦乱の世に至るまでの日本史_時代を超えた因果応報「京極騒乱:後編」

「家系図」をみてみると、長谷部家連さんの娘に「女:京極氏室」と「女:小嶋氏室」と記載されています。そして、我が家の家訓として残っている「尼子の落人」という言葉から、このあたりの時代に京極氏と親戚関係になったのではないかと、妄想しています。

それは、「京極騒乱」の時代に、出雲の守護だった京極政経(まさつね)、そして、京極氏の同族で守護代だった尼子経久と大きくかかわりがあったのではないでしょうか。

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【275日目】: 乱世を看取った男_山名豊国

【275日目】: 乱世を看取った男_山名豊国

ご隠居からのメール:【 乱世を看取った男_山名豊国】

親子兄弟が争うは乱世の常よな、なれど・・・・・・わしは、おまえと争いとうないーー山名祐豊(豊国の伯父)

乱世を看取った男は、勝者の側からいえば、徳川家康だが、敗者の側から見れば、山名豊国(禅高)ーーという史観から書かれた歴史小説が吉川永青『乱世を看取った男 山名豊国』である。

かつて日の下六十六州の十一を従えて『六分の一殿』と呼ばれたほど

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【271日目】:尼子氏発祥の地

【271日目】:尼子氏発祥の地

ご隠居からのメール:【尼子氏発祥の地】

尼子氏発祥の地とされる尼子郷は近江国犬上郡甲良荘のなかにあった。甲良荘は1345年(康永四年)四月二日佐々木(京極)道誉が、戦功の賞として、足利尊氏から与えられたものである。

明徳二年、出雲などの守護だけでなく、全国六十六か国を領して六分一殿と呼ばれていた山名満幸は将軍・足利義満にさからって、「明徳の乱」を起こしたが、敗走し、出雲守護職を免じられた。翌明

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【218日目】 ソーシャルディスタンス

【218日目】 ソーシャルディスタンス

ご隠居からのメール:【ソーシャルディスタンス】

長谷部氏にとっては近くて遠い両隣の親戚の松田氏と信谷氏とは、今でいうソーシャル・ディスタンス(社会的距離)をとる間柄だったと思う。顔を合わせれば、礼儀正しく挨拶をかわすが、日常生活ではお互いに深入りはしない。

ただ、そんな風に感じていたのは、自分がひとりぽっちで「浮いている子供」だったからかもしれない。大人たちは、冠婚葬祭や集落の催し事の相談のた

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【199日目】浅草寺・過去帳

【199日目】浅草寺・過去帳

ご隠居からのメール:【浅草寺・過去帳】

昨日はおつかれさま。おれもすこしくたびれた。浅草は遠い。形ばかりでも、徹さんとの約束をはたすことができてよかった。長谷部氏の先祖代々霊位については、帰宅したら、広島の弟から、過去帳が送られてきたので、偶然の一致に驚いている。

メール交換の件、オレも内心にたまっていたコンプレックスをはきだしていることを自覚している。息子に対する甘えと大目に見てほしい。所詮

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【190日目】金森通倫

【190日目】金森通倫

ご隠居からのメール:【金森通倫】

仙台への日帰り出張、お疲れさま。戦国時代から幕末まで勝ち組を続けてきた伊達藩の藩士に大陸浪人が多いとは、明治維政府での出世競争に立ち遅れた分を、大陸に雄飛してチャンスをつかもうとしたところが、尼子の落人に通じるものがある。前にも書いたが、満州事変の裏には、「大学は出たけれど」就職できない当時の若者たちに満州という受け皿が出来たという側面がある。

金森通倫は、2

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■【より道‐61】戦乱の世に至るまでの日本史_王政復古の野望「建武新体制」

■【より道‐61】戦乱の世に至るまでの日本史_王政復古の野望「建武新体制」

1185年(文治元年)に鎌倉幕府が開かれて、1221年(承久三年)の「承久の乱」で北条・平氏が鎌倉と京都を統治したことで、全国的な武家政権がはじまることになりました。

それから百年の時を経て「元弘の乱」で勝利した後醍醐天皇がついに「武家」ではなく、「朝廷」が天下を治める新体制をつくりあげます。ついに、王政復古の夢が叶ったのです。

しかし、いつの世も戦をするよりも、戦後処理が何よりも重要です。「

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【183日目】図書館の予約

【183日目】図書館の予約

ご隠居からのメール:【図書館の予約】

それでは、9月21日(火)は午前10時に都立中央図書館、午後2時に浅草寺ということにしよう。浅草寺には駐車場がないので、地下鉄日比谷線から銀座線に乗り換えたほうがよいと思うが、どうか? その場合は地下鉄日比谷線で広尾まで行き、図書館一階ロビーで待ち合わせることになる。

図書館の予約は、それぞれがする。浅草寺の回向は午後2時までに入館の要あり。ランチをゆっく

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【182日目】菩提寺

【182日目】菩提寺

ご隠居からのメール:【 菩提寺】

>>ご先祖さまが毛利の武将だと疑う根拠に「菩提寺」も入れといて。

ーー了解!大倉山の鬼の逸話を書いた長谷部絢光の視点からすると、菩提寺はたしかに重要なポイントだ。氷室神社はよいが、八幡神社や曹洞宗高林寺はよくないというのが、日本古来の神道の思想にあるとは、それまで気がつかなかった。。

柚木脇治恵さんによれば、八幡神社を氷室神社に合祀(?)するという話も出てい

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【179日目】お別れ会食

【179日目】お別れ会食

ご隠居からのメール:【お別れ会食】

レストランでのお別れ会食を予定しているそうだね。レストランウエディングというひとつの時代とのお別れはさびしいが、新しい芽(息子と娘)も育っているので、新しい事業分野に目を向けてがんばってくれ。

去る5月に突然、柚木脇治恵さんから墓のことで電話があり、どういう意図かその時はわからなかったが、要するに当面は墓掃除だったようだ。その結果、弟が墓掃除をして一件落着、

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