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醤(ひしお)はスーパー調味料! 自分の菌が加わることで我が家の味が作られていきます

もう三月になって5日も経ってしまいました。ここ埼玉県の田舎では、日中、春の陽気を感じられる暖かさに、気持ちが解れます。今日もポカポカ陽気を楽しんでいました。
 
今回は、私が愛情を注いで毎日醸している醤(ひしお)について語りたいと思います。みなさんは醤(ひしお)をご存じでしょうか? 私は醤(ひしお)を昨年から作るようになって、我が家の調味料として欠かせないものとなりました。醤(ひしお)に興味を持ったのは、櫂入れを手で行うことで自分の表皮常在菌が入り、それぞれの家庭の味が作られていく発酵食品であることを知ってからです。身近なものでは糠漬けもありますね。私は望診を学んで、表皮常在菌の存在を大事にしたいと思うようになり、その個性に興味が増していったんです。各家庭によって醤や糠漬けの味が異なるのは、作る人の手にある表皮常在菌の働きによって、全く異なった味を醸し出すからなんですよね。私たちは常に菌と共存していて、菌のおかげで生きていると言っても過言じゃないほどなんですよね。自分の菌の入った発酵食品だったら、多様性の腸内の菌たちと仲良くなりやすいので、腸活にぴったりです。そんな我が家の醤について、今回は語りたいと思います。
          
醤(ひしお)とは古代の発酵調味料で、日本の伝統調味料の醤油と味噌の原型と言われています。歴史は古く、奈良時代に中国から伝わったとされています。醤(ひしお)は、豆麹と麦麹を醤油に漬けて発酵させた調味料で、味は醤油と味噌の中間のようなかんじです。「ひしおの糀(はな)」という大豆に麹をまぶした豆麹と、麦に麹をまぶした麦麹、これをブレンドしている醤麹が販売されていますから、とても便利です。ちなみに作り方も裏面に書いてあります。

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この醤麹に醤油とお水、少量の昆布があれば準備万端です。このとき使用する醤油は天然醸造のものをお勧めします。分量の材料を混ぜて、一日1回ほど素手で櫂入れを行えば、2週間ほどで我が家の醤(ひしお)が完成します。また、継ぎ足して醤(ひしお)を味わい続けることもできますので、年々と味がまろやかになり旨味も増してきます。とってもおいしい醤(ひしお)に育ってくれますよ。
 
醤油や味噌を使うような感覚でどんなお料理にも使えて、まろやかな味わいの醤(ひしお)。一回作ったら、その魅力にハマり手放せなくなる調味料、まさに必需品です。お浸しなどの和えだれとして使うのはもちろん、野菜のディップ、お肉や湯豆腐などのだれ、様々な料理の隠し味、トーストに塗ったりと、毎日手軽に取り入れられて、美容と健康に役立てることができちゃう優れものなんですよ。
 
醤(ひしお)は栄養が素晴らしく、美白効果のある酵素・ビタミン類も豊富、醤油よりもグルタミン酸、アミノ酸が多く含まれており抗酸化効果が高いとされています。このグルタミン酸、アミノ酸は旨味成分でもありますから、醤(ひしお)を使うとそれぞれが持つ食材の長所を上手に引き出してくれます。

さらに発酵食品の中でも酵素のパワーが優れていて、特にお肉やお魚を一晩つければ柔らかくなって、消化を助けてくれます。消化に負担がかからず、しかもアミノ酸として吸収されやすくなり、整腸作用も抜群。腸の働きがスムーズになれば免疫力のアップや、ハッピーホルモンと言われているセロトニンの分泌をアップ、デトックスなども期待できます。スーパー調味料と言っても間違いありません!


醤(ひしお)は発酵食品ですから、生きています。ですから、醤(ひしお)を長く美味しく育てていくためにはいくつかの注意点があります。まず、最初にお伝えしたように、できるだけ毎日1回は素手で櫂入れをすること。空気を含ませて、循環させてあげることで菌たちが元気でいられる、毎日ほどよい発酵状態が保たれますが、怠ってしまうと腐敗してしまいます。冷蔵庫には入れずに常温で保存して、毎日愛情を込めながら触れることがポイントなんです。
また醤(ひしお)は大豆麹を半分使っているため納豆菌と仲良くなりやすく、言葉を変えると納豆菌に侵されやすいとも言えます。 もし納豆菌が醤(ひしお)の中に入り込み、仲良くなってしまうと、醤(ひしお)がアルコール臭を放ち始めて、本来の醤の風味を損なってしまうのです。そうならないための注意点は、納豆を食べるのは、醤(ひしお)を醸した後にします。納豆菌が部屋に舞う前に、醤(ひしお)のお世話をしてあげることで、リスクを回避できますよ。
醤(ひしお)を作るときの容器も注意点があります。発酵によってホーローやステンレスは錆びてしまいますから使用しないこと。適しているのはポリやガラス、陶器です。ちなみに我が家は陶器を使用しています。ちょっと重量があり、持ち運びは大変ですが、室内の温度差に影響を受けづらいのではと思い、気に入っています。

旅行に行くときは、かぶせラップをして、冷蔵庫に保管します。帰ってきたら、思いっきり愛情を込めて醸してあげます。すると醤も目が覚めて、またいつもの通り元気になっていきますよ。

醤(ひしお)の使い方は無限大で、健康に美容に良いことばかりです。
ちょっと今日はジャンクな食事なだと思っても、ちょい足しで醤(ひしお)を使えば、罪悪感が多少なくなります。
 
しかも、風水的な発想で捉えられたりもします。醤(ひしお)のよい菌が家の中に舞い、心地よい菌が優勢になることで、家にいるときに呼気から自分に合った気(酸素)のエネルギーをいただけると考えられます。東洋医学では身体が健康である状態は気血水のバランスであると伝えているのですが、この点についても醤(ひしお)を活用するメリットが大きいといえます。気血水のついては、またの機会に詳しく私の体験を含めて語りたいと思います。今度はレシピも投稿します!

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       ▲写真は菜の花のお浸しに辛子入りのひしおだれをかけています

醤(ひしお)愛が止まらない私ですが、その原点は麹菌の存在だったりします。オーバーかもしれませんが、麹菌が私たちの生活習慣病を救ってくれるかもれない!?と心の奥で思っています。
 
ところが、世間ではまだまだ麹の魅力が伝わっていないのが現状なのかなと思うのです。味が好きじゃないとか、風味が嫌いとか、扱い方がよくわからない、面倒といったイメージなど、さまざまです。私も以前はそのひとりでしたので、よくわかります。

でも、一つのきっかけで180度も見え方が変わったり、美味しさを発見できたり、こんなに身体に良いなら食事にとり入れたいと思うようになるものです。

今回の記事で、読んでくださった方が少しでも醤(ひしお)に興味を持っていただけたら、嬉しいです♪

最後までお読みくださり、ありがとうございました。

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