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いろんな雑誌の夢《Dream Diary 34》


xxxx年/05/31(x)


 ・いろんな雑誌・

 私は小学校時代の同級生Mと一緒に、森の奥深くにある山小屋に向かっていた。その山小屋には、正確な数は分からないが、恐らく数百冊の雑誌が保管されている。『科学大観』や月刊『少年』などを始めとする何種類もの雑誌は、どれも私にとって大切なものだったが、長い間その山小屋に置いたままにしていた。小学生の頃、何十冊も溜まった『少年マガジン』や『少年サンデー』を、母が「ンもう!マンガばっかり読んでいたらバカになる!!」(w)と言って、私の目を盗んでまとめて焼き捨てたことがあった。だからその後は、マンガだけでなくいろんな雑誌をこの山小屋に隠していたのだ。しかし最近、母の魔の手が再び忍び寄って来る気配を感じたので、私は雑誌を山小屋から移して、もっと身近な場所に隠そうと思っている。私に協力的なMは一緒に森へ行ってくれた。
  
 ・T先生・
 
 場面が変わり、私は小学校時代の担任だったT先生の家にいた。私はT先生に或る儀式を執り行なってもらうためにここに来たのだ。先生は雑誌『Wonder Land』のページを開いて片手に持ち、それをチラリチラリと盗み見ながら儀式を進めていた。私もM先生も儀式用の服を着用していたが、プロセスの半ばを過ぎる頃には、T先生は元のカジュアルな服装に戻り、手にした雑誌は『宝島』に変わっていた。私はちゃんと儀式用の服を着てくれないかなと思ったが、忍耐力を試されているのかも知れないので何も言わないでいた。T先生の家は寺院に似た造りで、庭の池では沢山の金魚が泳ぎ回っていた。書庫には『ガロ』や『COM』、『漫金超』や『まんがNo.1』などのマンガ雑誌がうず高く積まれており、小学校の同級生達がそれらを読み耽っていた。私は彼らに、南極の氷床の下に沈没しているお寺の書庫にも、『地球ロマン』や『WX‐raY(ダヴレクシィー)』などの雑誌が保管されていると教えてやった。

 ・同級生M・

 夜の闇の中、私は何者かの集団に追われていた。彼らは『幻想と怪奇』や『迷宮』などの雑誌を私から奪い取りに来たのだ。裏で暗躍している母の指示に違いない。『迷宮』の後継誌の『Decode』が無事かどうかを心配しながら、私は生家の裏手にある竹藪の中に逃げ込んだ。すると同級生のMがトラックで助けに来てくれた。トラックの荷台には、私が保管していた『パイデイア』や『ビックリハウス』などの雑誌がどっさり積まれていた。Mはアクセルを踏みながら、「オブジェマガジン『遊』は割と面白かったけど、『エピステーメー』は何を書いとるんかさっぱり分からんかったのう」と感想を述べていた。Mは僕らのクラスの大将格だった。やっぱり頼りになるなあ。私がMに、「『STUDIO VOICE』が年二回刊行で2015年に復刊になったらしい。Wikipediaに書いてあったよ」と話すと、Mは「どこかで自販機本の『HEAVEN』を買って行こうや」と言った。トラックは闇の奥へと向かっている。




『科学大観』(世界文化社)
『Wonder Land』二号出した後、『宝島』に誌名変更。(晶文社)
『漫金超』(チャンネルゼロ)
『まんがNo.1』(日本社)(まんが・ナンバーワン)
『地球ロマン』(絃映社)
『WX‐raY』(WXY.inc)
『幻想と怪奇』(三崎書房)(歳月社)
『迷宮』(白馬書房)
『ビックリハウス』(パルコ出版)
『遊』(工作舎)
『エピステーメー』(朝日出版社)
『STUDIO VOICE』(INFASパブリケーションズ)
『HEAVEN』(アリス出版)(群雄社出版)


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