うねり

おかしきことこそ、めでたけれ

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おかしきことこそ、めでたけれ

最近の記事

愛と絶望を訴えるのです。

2024/09/22 賢木(セイクリッド・ツリー)を読んでいる。六条御息所と光源氏がついにお別れをしようかというところ。 光源氏が六条御息所に贈った和歌の訳。こういうところが好きだなあ、ウェイリー版。舞台の上で「おお!」と天に手を伸ばす光源氏が目に浮かぶ。オペラや舞台、ミュージカル、そういうのに映えるよなあウェイリー版は。そういえば歌舞伎で市川染五郎が源氏物語やるんだっけと今調べたら、ちょうど「六条御息所の巻」で、ますます気になる。歌舞伎、一度は足を運んでみたいもののひとつ

    • なべて雲居のあはれなるかな

      2024/09/14 葵(アオイ)を読む。 これは完全に私の主観なのだけど、どうして光源氏は葵の苦しみを想像しようとせずに、正妻ではない六条御息所のことを先に慮るのですか。そりゃあ六条だってプライド傷ついたでしょうが、それが想像できるのならば、普段は足を運ばないようなイベントに体調がまあまあ上向きだからと光源氏を見に行った葵の健気さといいますか、つれない態度の中の戸惑いや愛情が少しも想像できませんか。葵だって胸を痛めているだろうと思ったらまず葵、その次に御息所じゃないのかい

      • ああ、殿方、殿方!

        2024/09/09 紅葉賀(紅葉フェスティヴァル)を読む。頭中将だって確かに美男子なはずなのに、光源氏が隣にいると霞んでしまうとは、なんと不憫なの。あいつさえ居なければ…と闇堕ちしても良いものを、頭中将、えらい。 そういえば私が仲良くなる子は、学校でも目をひくような美人ばかりだった。もちろんフィーリングが合うから一緒にいるのが大前提として、友人がほめられると私まで誇らしかった。そりゃあ羨ましくはあったけれど、よくもまあ私も僻まずにやってきたなあと笑えてきた。頭中将と肩を組ん

        • 紅だ

          2024/09/03 末摘花(サフラン姫)を読む。さぞ気高く美しい姫君なのだろうと期待して、いざ顔を見たらがっくり…という落ちをわかっているからこそ、そこまでのやりとりが面白い。特に大輔の命婦が生き生きとしている。この章段の主人公は命婦なんじゃないかと思うほど。右往左往しつつ、どうにか光源氏と末摘花を良い感じにまとめようとする命婦の様が滑稽でもあり、しかしそれぞれに対して真摯であり、この人のこと好きだなと思う。 2024/09/04 末摘花(サフラン姫)を読み終える。最後に

        愛と絶望を訴えるのです。

          そんなに嘆くのではない

          2024/08/31 引き続き若紫(ムラサキ)を読む。どうしても、何度読んでも、幼き紫の上に対する光源氏の行動は受け入れ難い。気持ち悪いと思ってしまう。ウェイリー版の訳文が読みやすいからこそ、古典として気持ちの距離を置きにくいのも際立っているのかも。 読んでるこちらも鳥肌ですよ。ともあれ、1000年を超えて読み手に肉迫する文章と思うとそれはそれですごいこと。 同じようなことを言われて私はブチ切れそうになったことがある。落ち込んでいるときに、人はいつか死ぬものだって言われて

          そんなに嘆くのではない

          アミダのパラダイス

          2024/08/28 人生初の運転。教わったことや自分の体感から調節して、技術が少しずつ身についていくことが楽しい。新しいことを学ぶ楽しさ。教官に話しかけられると途端にグネグネの運転になった。のびしろ有り。 夕顔(イヴニング・フェイス)を読み終わる。序盤の光源氏に対してくそったれと笑いながら読んでいた節があったが、ここにきて哀れみの視線が出てきたというか、彼の若さゆえの精神の未熟さを受け止める、私の土台ができたのかもしれない。夕顔の息が絶えた後、最初は自分がしっかりしないと

          アミダのパラダイス

          それは幻の

          2024/08/21 引き続き箒木を読みすすめる。空蝉登場。なんて劇的なんだろう。舞台がパッと暗転して、ゆっくりと、月夜の白っぽい照明が空蝉と光源氏を照らすさまが頭に浮かぶ。しかしよくもまあ噂に聞いていた程度の女に対して、ずっと思い続けていましたなんて言えるものよ、ゲンジくん。 2024/08/22 箒木から空蝉へ。各章段ごとにA.ウェイリーの原注と訳者の訳注があって、そこも読み応えがある。原注で初めて文章技巧を理解した。朝顔って誰だっけ、読み飛ばしたっけと思いながら進んで

          それは幻の

          あのころは、といえば歌いたくなる

          中学生のころ、毎日のようにYahoo!ブログに写真とその日の出来事や思いを載せていた。きっと読み返せば赤面爆発、全て消し去りたくなるでしょうが、幸いサービスは終了しており、誰の目につくこともない。ほっとするのと裏腹に、文章の上手さとか、誰がこんなの読むのとか、考えもせずにただ楽しくて書いていたあのころって何か尊い時期だったように思う。思い出したら書きたくなったので、ひとまず気ままにやってみる。 2024/08/20 A.ウェイリー版の源氏物語が楽しい。いかにも古典、というよ

          あのころは、といえば歌いたくなる

          インサイド・ヘッド2👾

          夏休み期間ということもあり家族で賑わう映画館の中、大人ひとりでインサイド・ヘッド2を観てきました。 「成長するってことは喜びが減っていくってこと…?」台詞そのままではないけれど、ヨロコビ本人が涙するシーンは胸が苦しくて仕方がなかった。思えば友人と話す内容も、ただ楽しかったことやハマっていることよりも、将来の不安や悩みを語らうことが増えた気がします。 喜怒哀楽、といった感情の初期メンバーを表現するのが苦手になったことに気づく。それが大人になるってことなのかもしれないけど、ピ

          インサイド・ヘッド2👾

          ツイスターズ🌪

          予告編を観た限りではスルーしていました『ツイスターズ』。SNSの評判を見てせっかく近くに4DXあるから行くか〜くらいの気持ちでした。結論から申しますれば、面白かった!素晴らしかった!今劇場でかかっている面白い映画は?と聞かれればこちらを答えます。 さもすれば不謹慎になりかねない自然災害を相手に、エンタメ性と竜巻の恐ろしさのバランスが絶妙で…。4DXがお勧めされている理由は色々あると思うんですが、私が1番言いたいのは、竜巻がちゃんと怖い!飛んでくる物も怖い!やばいやばい逃げて

          ツイスターズ🌪

          2023.07.24〜07.30

          0724 午前中に運動して、本屋で欲しかった本を買い、帰って読んで、寝て、本棚を整理した。今ある本を、今いる環境をよりよくするために。最近の忙しなさは、映画にドラマに2時間あったら観ないともったいないと切り詰めていたからで、少し前まではゆったりと読書に当てていたのに。倍速で観るわけではないにしろ、摂取するものに対する時間の効率とか量を求めて苦しくなっていた。 0725 早く家に帰れるとうれしい。 0726 愛猫、ワクチンと採血で動物病院へ。今日はとっても頑張ったし、えらか

          2023.07.24〜07.30

          2023.0515〜0519

          0515 2回目のガーディアンズ。結末を知っている分、細かいシーンで涙があふれた。みんな大好き。 夜、酔いがひどい中、それでもメイクを落とし、シャワーを浴び、ドライヤーも歯磨きも全部やってから寝た。えらかった。 0516 二日酔い。気持ちの面ではおいしいお酒をジャバジャバ飲めて幸せだけれど、身体はひどい。だんだん年齢とともに翌日に響くようになっていくんだな…としみじみ思う。映画だって、きっと加齢に伴って膀胱に溜め置けなくなるんでしょうな。生理機能だから仕方ない。 整骨院で一

          2023.0515〜0519

          2023.0508〜0514

          0508(月) ガーディアンズvol.3でIMAXデビュー。事前にチケットをとっていたので前寄り真ん中の良席、さらに全シアターがパーテーションで仕切られており、ガーディアンズとの別れにふさわしい最高の環境。marvelロゴが出るオープニングの時点で泣けた。カマゲチョラブでべちゃべちゃに泣いた。辛いときは何度でもガーディアンズを観よう。 0509(火) 残業。源氏物語、何度目かの桐壺。だいぶスラスラ読める。やはり三体も今なら…と思うけど圧倒的時間の不足。人との時間を大事にした

          2023.0508〜0514

          2023.0501〜0507

          0501(月) THE LAST OF US ドラマ完走。ゲームをプレイしていない身だけれど、言ってもいいかい、大好きだと。9話でエリーとジョエルが引き離されるシーンでは「もうやめてくれよ…」と声が出た。毎話、本当に辛くて、そんな中2人が信頼を深めていく様子がすごく良くて、今年1番のドラマなのでは。 こんなにいい気分だったのに、夜、グズグズした気持ちでいる。うまくいかない。一緒にいたいのに。なぜ私が1人で先のことに思い悩まねばならないのか。 0502(火) MAD MAX

          2023.0501〜0507

          2023.0424〜0430

          0424(月) 腕の痒みがなかなか治らないので皮膚科へ。やっぱり猫カビでした。しかも、いま気休めに塗っていた薬だと、カビを増やしちゃってるよと笑われた。健康優良児なので病院に行くって頭がそもそもあまりないんだけど、こういうときは早めに受診するべきね。保険診療のありがたみ。 夜、彼と焼き鳥。生ビール110円キャンペーンをやっているらしく大盛況。カウンターの隣のおばさま方はビール4杯よ、とニコニコ。温泉に入って、焼き鳥食べて、これから電車で帰るというので、最高の1日ですね、お気を

          2023.0424〜0430

          2023.0417〜0423

          0417 中学生のころ好きだった男の子が夢に出てきた。少し伸びた坊主頭だったから、きっと部活を引退したころの姿。連勤の疲れでなかなか起きれないまま、仕事に行く彼をベッドの中で見送る。イソップの香水の匂いが残る。まだ寝ていたいけど、でも今日は缶ゴミの日だから起きないといけない。 THE LAST OF USに夢中になる。第3話をみて、ビルとフランクの関係が「美しい」とも「尊い」とも言い難い、言葉にできないけれど、ボロボロ泣いた。マンダロリアンもみて、1日ペドロ・パスカルの日だっ

          2023.0417〜0423