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紅だ

2024/09/03
末摘花(サフラン姫)を読む。さぞ気高く美しい姫君なのだろうと期待して、いざ顔を見たらがっくり…という落ちをわかっているからこそ、そこまでのやりとりが面白い。特に大輔の命婦が生き生きとしている。この章段の主人公は命婦なんじゃないかと思うほど。右往左往しつつ、どうにか光源氏と末摘花を良い感じにまとめようとする命婦の様が滑稽でもあり、しかしそれぞれに対して真摯であり、この人のこと好きだなと思う。

2024/09/04
末摘花(サフラン姫)を読み終える。最後に紫の上と光源氏のイチャイチャを見せられる私の遠い目。末摘花の容姿の描写のインパクトが強いから、そういえばそうだった、本当の落ちはそうだったと忘れていた。

鼻です。鼻から目が離せません。まさにサマンタバドラさまの白象の鼻!

A.ウェイリー版 源氏物語 サフラン姫

楽しい訳だなあと笑みが溢れる。角田訳が俯瞰の描写であるのに対して、ウェイリー版はもっと感情的だ。鼻。目が離せないほどの異様な鼻。「!」にも現れるゲンジのギョッとした様。
そんな末摘花のことをどうにも他人とは思えない私。座高が高いのが悩みだった。足が短いということを数値で示された小学校時代。背筋を伸ばすのが怖くなった。私の猫背はここから始まったと思っている。今では学校で座高測定が無くなったと知って、ひとつ悪き文化が消えてよかったと心から思う。

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