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#私の作品紹介

インフルエンスの詩

インフルエンスの詩

交通事故のようだった
誰かの熱が伝染した
僕の心が火花で満ちる
捨てた気持ちが溢れ出た
驚いた
まだ私の中に残ってる
懐かしくも苦くもあって
酷く喉が渇いてくるけど
見ないフリは出来なくなった
もうチャンスはないと思うから
今を逃せば終わってしまう
分岐の先の望まない終着
この先何度も後悔する人生
そんな夜道に幸せがあるか
誰かの熱を自分の熱へ
心に小さな火を灯そう
次の誰かに渡るまで

常識の詩

常識の詩

今日は二人で絵を描いた
一緒にゾウさんの絵を描いた
僕のゾウさんは灰色だった
君のゾウさんは青色だった
どっちが正解?
どっちが正しい?
現実のゾウさんは灰色だけど
絵で描くゾウさんは青色だよね
どっちも正解
どっちも正しい
もし僕が灰色以外認めなかったら君は悲しくなっちゃうよね
もし君が青色以外認めなかったら僕は腹が立ってしまうよね
そうなっちゃったら嫌だから
二人で悲しくなっちゃうから
「君の

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言葉の雨の詩

言葉の雨の詩

言葉から身を守るのはいつだって言葉だった
あの時も
あの時も
いつだって言葉だった
君は僕を救ってくれた
救おうとしてくれた
閉じ切った僕の心が
凍りきった僕の気持ちが
少しだけ鼓動を始めたんだ
君なんだよ
君が僕の救世主だったんだ
君は気づいていないけど
僕は紛れもなく君に救われた
君の言葉に救われた
僕のこれからは君に捧げたい
君の見る景色の一部として、
ここにいさせておくれよ

Vtuberの詩

Vtuberの詩

Vtuberって最強だ。だって常にアップデートされていく、最新人間なのだから。人類の進化系と言ってもいいな。
バーチャルだけど、確かに存在する。その不自然さにさ、熱狂が集まるんだ。なりたい姿になれてしまう、そんな夢のような、憧れのような、魔法の成分を多く含んでいるからなんだろうな。

冬と嫉妬の詩

冬と嫉妬の詩

白い吐息に混じったつまらない感情を、宵闇の空に向けて放った。ヒリリと凍てつく北風からマフラーで口元を守って、君の温もりにもう一度息を吐く。温度は一瞬で逃げ去ってしまったが、僕の心に少しだけ残った。何度目だろうか。こんなくだらない感情に支配されそうになってしまうのは。別に君を信頼していないわけじゃないんだ。それは本当なんだ。でも、僕は僕自身を信頼できていないから、振り回されてしまうんだろうな。こんな

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色の詩

色の詩

どんなモノにも色がある。人にも、物にも、場所にも、音や匂いにも、色がある。同じような色のモノは深く浸透し合い、より一層と色に深みを与えてくれる。でも、違すぎる色同士だと、お互いの鮮やかさは消え、汚くくすんだ色合いにしてしまう。だから僕たちは、自分と似た色のモノをただ集めるだけでいい。同じような色に向かって進み続ければいい。

カップラーメンの詩

カップラーメンの詩

その赤と白のコントラストに目を奪われた。手にした瞬間に、あの絶頂感を求めてしまう。お湯を注いだ3分間の気分はさながら、初デートの待ち合わせのようだ。香ばしい匂いが僕を侵略してくる。口が、胃が、脳が、一つの共通の意思を持つ。この瞬間が最も楽しみな時間かもしれない。期待感が膨れ上がり、破裂しそうになる。満たしたい。その気持ちに支配されることに悦ぶ自分が確かにいた。さぁ、いよいよ対面の時だ。蓋を開ければ

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疑問の詩

疑問の詩

まくらの布は何色ですか?今夜はよく眠れそうですか?どんな夢が見たいですか?アシカとラッコは兄弟ですか?八の字に飛ぶ鳥は見たことがありますか?
まだ足りない。世界をもっと知りたいから、疑問をたくさん作らないといけないんだ。それは脅迫概念的なものかもしれないけど、心地よさを感じている。僕はこれでいい。これがいい。なくてはいけない。じゃないと僕じゃないから。僕じゃない僕にならないから。蜂蜜で作った指輪を

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日常の詩

日常の詩

紛れもない朝の空気は透明な口触りをしている。僕たちをその感触を確かめながら、適度に揺れる日常を踏み歩いている。何の為に?わからない。青い絵の具が自らの夢を見ているように、僕たちには知る方法がないからだ。いくら切なさを感じても、繰り返すことのない痛みを感じても、いつの間にか忘れてしまうのと同じだ。代わり映えのない風景と、二度と手に入らない感情。どちらも綺麗だ。チョコレートが甘いように、誰しも知りたる

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夜ふかしの詩

夜ふかしの詩

目をつむれば、いつでも夜がやってくる。だからいつも夜更かしだ。寝ても覚めても夜が来る。朝から晩まで夜が来る。いつでも逃げ込める世界は、とても便利なんだよ。大切なものを失った時にも、お世話になった。
卒業写真には興味はないけれど、明日からの君の人生は、透けた水の入った水槽を見るように眺め続けたい。桜の花が好きなのは、君が写った写真がいつまでも脳裏に保存されているからかも。だから僕は目をつむる。したら

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泣きそうな詩

泣きそうな詩

きっと世界を見る僕は泣きそうな顔をしている。別に悲しいわけじゃない。だからと言って嬉しいわけでもない。ただただ泣きそうなんだ。世界が泣いているから、きっとこれはもらい泣き。
君には見せたくないなぁ。カッコ悪いから。でも君はきっと励ましてくれるから、その優しさと温かさを感じたいとも思ってる。あぁ、僕は自分勝手な我儘ヤロウだ。こんなに貰っておいて、まだ足りないんだから。僕の人生じゃきっと返しきれないだ

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旅の詩

旅の詩

青い電車で旅がしたい。できれば海を通る列車がいい。カモメが飛んでいて、空は雲が少しあるくらいの青空。周りには誰もいないのが嬉しい。これは僕の為の旅だから。エキストラは必要ないのだ。どこに行くのかも知らずに行きたい。何があるのか、どんな景色なのか、お土産は何が売っているのか、何も知らないのが旅ってもんだからね。それを想像しながら、進む旅路というのも乙なものさ。目印はあって良い。ゴールがないのは旅では

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