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oto-no-mae〜音の前〜

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#心がほんのり涙するとき

たからもの

たからもの

お気に入りの音楽をかけて街を歩く。

あたりはもうすっかり暗くて冷たい空気が手にしみる。

もう師走だからかな
ひとりでいると一年を思い出す。

一年だけではない。
一緒になって過去のことが次から次へと走馬灯のように蘇る。

後悔という感情は無いものの
悲しみや虚無感などのネガティブな感情と
ぬくもりや生きる歓びというポジティブな感情が
ぽつり、またぽつりと浮かび上がってくる。

まるで冬の夜空を

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奥底にあるもの

あなたのおかげで好きなものの大事さがわかりました。

あなたのおかげで譲れない想いがあることがわかりました。

あなたのおかげで幸せが何であるかわかりました。

あなたのおかげで愛するということがどんなことなのかわかりました。

あなたのおかげでこの世でいちばん大切なものがうまれました。

あなたのおかげで生きる意味を知ることができました。

あなたのおかげで わたし が誰なのか知ることができまし

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子どもの背中を見て たくましい と
今まで何度思っただろう

今日も凛とした佇まいに
時の重なりを感じた

ここまで生きてこられたこと
今こうしていられること

ありがとうで溢れる

季節はまた巡り
新しい冬の入口

今日から一歩
わたしも 前へ
#心がほんのり涙するとき

凍る心

事実や境遇に対して
心を切り離し
淡々と言葉を紡いでいく。

そこにあるのは 無 になろうとする意思。
もしくは第三者の目線。

言葉に引っ張られないように鎧を纏って
向けられた牙に傷つかないように
守っている。

持ち合わせている冷静で冷酷な自分を呼び起こして
放たれた矢をその場で凍りつかせるくらいに
流していく。
頑張らなくとも感じないようにできる。

*

心に届く言葉はあまりにも心地が良か

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優しい気持ちで目覚めた朝は

優しい気持ちで目覚めた朝は

いつもの道。
変わりのない道。

車の通り沿いは小鳥のさえずりを響かせていて

無数の光粒が川面で音楽を奏でていた

チリン♪
天から舞い降りてきた紅色の落ち葉が自転車のベルを鳴らした

「気分が良くてよかったね」
どこまでも続く空に架ける想いのお返事だったみたいで

いつもの道。
変わりのない道。

生まれ変わったような透き通った道。
#心がほんのり涙するとき

高望みしていただけ
未来なんて訪れるわけない

独りよがりな思いは
一体誰を幸せにするだろうね?

こういう時にこそ自分がわかる
嫌な部分も大事にしているものも

今度は間違えたくない
声に音に
苦手でも
交わして生きたい
#心がほんのり涙するとき

道

いつまで?

目指したい場所があるのに

ちっとも前に進んでいないみたいで

先が見通せなくて

自分の位置がわからなくなって

気持ち悪くて

でも

それでも

生きていかなくちゃ

ひとつずつ

一歩ずつ

*
物事が終わり始まったとして

こんなふうに
悔しくて
悲しくなって
画面すらよく見えなくて
打ち間違いばかりして
鼻ばかりすすって
オレンジ色の街と
秋桜色の絨毯と
薄くて今にも消え

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出逢いに全て意味があるのなら、

何故
わたしは
あなたに巡りあったのですか。
#心がほんのり涙するとき #仕合わせ

心地良さってなんだろう

“心地良い方へ進みたい”

ずっとそう思ってた。
でもイマイチそれがどんな方向なのかがよくわからなかった。

自分が笑っているイメージはあるけれど
具体的にどうしたらそうなるのか
わかっているようでわかりたくないようで
曖昧になっていた。

ピアノを弾けるとか
子どもが笑っているとか
居場所があるとか

考えればそれに当てはまる気はしたけれど
どれも腑におちる感じではなかった。

そしてやっとそれ

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“誇り”という名の気流に乗って

“誇り”という名の気流に乗って

2020.9.9

幸せ と呼べるものを探して
世の中を感じられることに感謝して
たくさんの人に愛をもらっていた日々

でも
ずっと
ずっと檻の中にいるみたいだった

いつわたしは
この鳥籠から飛び立っていけるんだろうって
バタバタと外の世界に憧れた
でもその扉を開く勇気が無い
そんなイメージばかり

事あるごとにその鳥と自分を重ねては
飛ぶ瞬間を想像した

両の脚を抱えたあの夜
欠けた月の光を見

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2020年8月

2020年8月

8月が過ぎた。
あっという間に、そう感じる人も少なくないかもしれないけれど
私はと言えば、まだ終わらないまだ終わらない…!と息つぎもままならないくらいに多くの物事が過ぎていった月だった。

仕事は繁忙期で自宅に持ち帰ることもしばしば。休日返上で作業しつつ、平日は後輩の仕事をつきっきりで手伝う…みたいな日が続いた。
大きなプロジェクトがひとつ、動き出した。

お盆(新盆)や大切な人たちのお誕生日など

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wish ではなく

wish ではなく

『みずたまのワルツ』をBGMで流していたら、息子が言った。

「かなしくて、なみだがでちゃう」

ちょうど、哀愁漂うフレーズが流れていた。

曲中に一度だけ出てくるメロディーがある。
それが哀愁漂うものだった。
私のいちばんのお気に入りの部分で、
叶うことのない未来、こぼれ落ちてしまいそうな未来に胸を焦がす、そんな気持ちを表している。

「お母さんがね、作った曲だよ」と言うと
「そうなの?」と目を

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面影

あ!

思わず駆け出しそうになった

名前を呼びそうになった

人ちがい

そうだよね

もう会えないんだった

“ 迷惑なんて気にしないで
ちゃんと頼るんだよ ”

言葉が響いた

わたし ちゃんと踏み出したよ
辛いなって思うこともあるけど
自分のこと大切にしていくよ

会いにきてくれたのかな

ちょっぴりうれしかった
#心がほんのり涙するとき