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カブトムシ通信

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5歳児のために飼っているカブトムシの記録。写真は、夜が開けるとカゴから脱走していたコーカサスオオカブトの「ふわ」ちゃん@1月
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し、し、し、・・・何の音?

し、し、し、・・・何の音?

小学生になったヨーヨーには、夏休みの宿題というやつがある。

そのなかの「絵日記を書きましょう」という宿題を、ちょっと前にパパと一緒にミヤマクワガタをとりに山奥に行って目をキラキラさせながら帰ってきた日に、その体験を書いたらどう?と促してみた。

どんなかんじだったの、と聞いてみたら、

「木をドンってしたら上から落ちてきたんだ」というから、

「それって、どんな音たてて落ちてきたの?」ときいたら

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ハンターたち

ハンターたち

先日、あーちゃん(4歳)と私のペアが八ヶ岳にワーケーションに行った裏には、ヨーヨー(7歳)とパパのペアで森や川に小さな生き物ハントに行くという夏行事が組まれていた。

その第一弾で、山奥にクワガタムシ採りに行くという日の前夜、前カブトムシ飼ったらすごい増えて大変だったよね!(re: カブトムシ通信)と思っている私としては当然のリクエストとして

「いっぱいとれても、キャッチ&リリースで、家には持っ

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僕のペット - Part2

僕のペット - Part2

季節が追いついてきたので(...書いたハナから「追いついたっけ?」と自問したくなるような、涼しい日が続くけれど)、うちの二代目カブトムシたちを、その親世代が生まれた公園にリリースした。

その方針は、去年11月まで生き永らえた親たちが土の中に何十匹もの幼虫を遺していったのを見つけた時から、決めていたことだった。

毎日栄養バランスの良いゼリーをもらえて天敵もいない飼育下のほうが、自然の中よりもぬく

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お嫁ちゃんたちが栗に見える

お嫁ちゃんたちが栗に見える

ピンポーンと呼び鈴が鳴って、はいはい何が届いたかなと玄関に出ると、宅配の荷物は大きな字で「いきもの」と印刷した紙が貼ってある、サッカーボールが入るくらいの四角い小箱だった。

「いきもの?!」思わず声が出たら、

リモートワークしてたパパが慌てて書斎から出てきて、「待ってたんだ、カブトムシのメス」と。

「えー!まって、今年はもう増やさない約束だよ」と私。

6月頭に無事に羽化したうちの二代目カブ

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カブトムシのリビドー

カブトムシのリビドー

6月に入って、去年の秋に捕まえてきた二組のカブトムシの子供世代が続々羽化してます。

カブトムシって凄い勢いで卵産むし、夜中にゴソゴソ、キューキューうるさい(鳴くんですよ、奴ら)し、清潔に保つのも大変なので「羽化したら森に返すよ!」と私は言っていたのですが、

昆虫博士のパパによると「今はまだ早すぎる。6月下旬以降にカミキリムシが先に出てきて、木の皮を傷つけて樹液がでるようになってからでないと食べ

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カブトムシの自損事故

カブトムシの自損事故

カブトムシの幼虫の観察をそれぞれに楽しむ、ママ友達の情報共有LINEグループ「カブトムシ通信」で、四月早々に羽化した4匹に続き、五月末に2匹が羽化という報告があった。が、ここまで6匹全てオス…。

リビング等の暖かい環境で飼育しているほうが、羽化が早いみたい。

そういえば、アオウミガメは孵化する時の土の温度で性別が決まるらしい。29度を境に、それより冷たければオス、暖かければメスになるんだって。

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おばけえび全滅

おばけえび全滅

5歳のヨーヨーのために、パッパが「おばけえび」の観察キットをとりよせた。

小さな水槽に塩水を作り卵をふりかけた翌日には、ピコピコ泳ぎ回る小さな幼生が大量発生。

卵からかえったやつらは実に1ミリ以下なので、老眼入門者のパッパは、光を当てて壁に投影した陰でしかその姿を確認できなかった。でも、私は見たぞ!トライポフォビアなら卒倒しそうな、ぞわぞわするほどいっぱいのプランクトンの姿を!!

これ…酸欠

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カブトムシ通信(3月)

カブトムシ通信(3月)

実は、昨年の夏に家で生まれた大量のカブトムシの幼虫たちの一部を、主にヨーヨーの同級生の5歳の男の子たちの家に里子に出した。

とはいえ実質そのお世話を焼くのはそのパパママというわけで、親同士でゆるく相互に近況報告をしたり質問しあったりする「カブトムシ通信」というLINEグループを作っている。

「ギャー、コバエが湧いた」「これは何でしょうか…きのこ!?」「土替えをしたらモコモコ土の上にあがってきち

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ふわの死に思う

ふわの死に思う

我が家のコーカサスオオカブトの「ふわ」がひっそりとその生涯を閉じた。

前の夜には、籠の中でガサゴソ、ブィーンといつものように騒々しくしていたのに、翌朝なんとなく予感がして覗いてみたら、葉っぱの陰で動かなくなっていた。

日記をさかのぼると、去年の11月の頭には羽化していたので、実に5カ月近く生きていたのだ。(夫が)ネットで買った5匹の幼虫のうち、たった1匹だけ成虫になることができた強い奴なんだけ

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なる、にこが、るろぞ、るな

なる、にこが、るろぞ、るな

ヨーヨー(5歳)とパッパが、毎年夏恒例の公園夜探検でカブトムシを捕まえてきた。4匹も。

昨日、大きいオスが小さいオスをポイーっとツノで背負い投げするのを目撃してしまった(!)ので、おおあわてで籠をもう一つ買ってきてつがいごとに分けた。

名前をつけたら?と促すと、ヨーヨーはちょっと考えて、おもむろに折り紙の裏に書き出した。

「なる」と「にこが」、「るろぞ」と「るな」

なんでその名前?と聞くと

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虫を愛でる日本人

虫を愛でる日本人

先日、ナショナル・アイデンティティ(国家としての自己同一性)について考える機会があった。

このところの日本という国の他所からの見え方を考えるに、その属性は、ちっとも自分のパーソナル・アイデンティティと一致しないなあ、やはりこれは外資系勤めが長かったからなのか、はたまた、そもそもの変人気質の問題か、それとも、実際はむしろ個人としてナショナル・アイデンティティに共鳴できる日本人の割合自体がそんなに多

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コーカサスオオカブト爆誕

コーカサスオオカブト爆誕

霜月だというのにカブトムシの幼虫が羽化した。

といっても、日本カブトではない。一年半前に、パッパがネットで買ったコーカサスオオカブトの幼虫5匹のうち4匹は死んでしまって、生き残っていた最後の1匹。

この夏に日本のカブトムシ(ナルとルナ)がバンバン卵を生み、そこから孵った数ミリの幼虫がモコモコ育って手のひらサイズになるから個別のペットボトルケースを量産する中で、彼女はちっとも動きがなかったので半

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カブトムシ、植物に近い説

カブトムシ、植物に近い説

うちでは去年の夏パッパとヨーヨーが捕まえてきたカブトムシの第二世代(幼虫)を育てている。彼らが春に羽化したら親がいた森に帰すという、世代越しのキャッチ&リリースを目指して。

冬の間のカブトムシの飼育はものすごく地味だ。秋が深まるまでは、活発に土の中で場所を変えているのがケース越しに見えるし、どんどん太るから育ててる手応えもあるのたが、寒くなって活動量が落ちると春先までしばらくは土を変える必要もな

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