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台南の住宅街、懐かし系ドラマ撮影中

その看板を初めて見かけたのは1月中旬のことだった。

よく通りかかる住宅街の一角に、迷彩柄の服を着た警備員が立っている。最初は本当に軍隊のひとで、地雷除去か何かの作業をしているのかと思ったが、看板をよくみると「拍摄通知」と書いてある。

撮影のお知らせ。警備員さんに何か言われるのが怖かったので、なにが書いてあるのかそれ以上は確認しなかったけれど、どうやら「電視台電視劇」を撮っていることだけはわかる。テレビドラマの撮影をしている? 

食事の約束があって急いでいたこともあり、この日は看板を見つけただけで終わってしまった。

再び気づいたのは1月末のこと。今度はお知らせボードじゃなくて、撮影セットそのものを発見することになる。

「永勝豆漿」という店名がはっきり見てとれる。レトロでヴィンテージな雰囲気であふれていて素敵だ(もっとも台南ではこういう雰囲気を残した老舗は普通に存在する)。

カウンターに掲げられたメニュー表をみてみると豆漿(豆乳)が10元=約44円、蛋餅(卵焼きクレープ)が15元=約65円とあるので、いまの台南の感覚からというと物価は5分の1くらい。ということは、数十年前を舞台にしたドラマなんだろうか。

それにしても一般人が普通に通りかかるところに、こんな大掛かりなセットを設置するんですね。そして一般人(わたし)がカメラを構えても注意とかしないんですね。ネタバレとか気にしないの? さすが鷹揚な台湾人。

そして今日(2月8日)、またこの場所を通りかかると、こんどは看板に前回まで書かれていなかった文言が追加されているのであった。

「歡迎臉書搜尋劇名 暗夜微光 按讚」
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探してみると、あった、あった。

在還沒有美而美或麥當勞這一類西式早餐連鎖店、速食店的年代,有兩個當兵時結為好友的客家同袍,從一個小攤子,開始賣起了燒餅、油條、豆漿、水粄,也開啟了「永勝豆漿」故事。

「マクドナルド」や「美而美」のような欧米式の朝食店チェーンがまだ無かった古き良き時代。兵役を通じて知り合った客家の友人2人が、小さな露店で焼き餅や揚げパン、豆乳を売り出すところから、「永勝豆漿」の物語は始まるのだった――。
訳は適当

え、なんかほのぼのしてて良さそう。

「客家電視台」という、客家(はっか)文化の伝承を主目的に運営されているテレビ局の制作みたい。ということはいわゆる普通話の中国語ではないのかな。

4月12日に放送開始らしいので私はとっくに帰国済みだけれど、みれるものならみてみたいな。


【2023/01/09の日記】

机に向かっての勉強時間は2時間47分。

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