山田 貴宏

一級建築士事務所 株式会社ビオフォルム環境デザイン室 代表取締役 パーマカルチャーの手…

山田 貴宏

一級建築士事務所 株式会社ビオフォルム環境デザイン室 代表取締役 パーマカルチャーの手法/考え方を背景に、環境と建築、エコロジカルな農的な暮らし、集まって住む、などがテーマ。 伝統的な木の家をベースに設計を行なっています。 https://www.bioform.jp

最近の記事

BIO+FORM 考 自然と建築の幸せな関係 金沢で考えた。ー伝統を未来へ繋げるには

北陸へ出張となりました。金沢、氷見と石川県、富山県にわたる2泊3日です。 寒波がやってくる、ということで結構ヘビーな防寒仕様で出かけましたが、雪はなく、晴れていたので、ちょっと歩くと暑くて汗が出るくらい。ちょっと拍子抜けでした。 さて、お約束の「ひがし茶屋街」へ。金沢は何度か来ているので、初めてではないのですが、伝統的建造物群保存地区、ということもあって、ここは好きな所です。 伝統的な茶屋では残っていけなくて、色々な業態に変化しながらまちが生命力を保っています。 あるものは

    • BIO+FORM 考 自然と建築の幸せな関係 閑話休題 トークセッション 「暮らしの場を自然に近づける」@益子/参考館 11/19/2023

      ■環境デザイナーの廣瀬俊介さんからお声がけいただき、2022年の11月19日に栃木県/益子の濱田庄司参考館にて、廣瀬さんとトークセッションをさせていただきました。 トークセッションのイベントは↓ 現在参考館にある長屋門の茅葺の葺き替えをおこなっていて、その一連の活動の一環として、このイベントに呼んでいただきました。 茅葺や藁葺きは、地域の農や自然との連環の中で成立する建築資材です。生態系的建築を語る上で、建築をどう風景と接続していくか、ということを考えていますが、その接続方

      • BIO+FORM考 自然と建築の幸せな関係 #03 『自然の仕組みの理解:ゆく河の流れは絶えずして』

        自然に寄り添った建築を想起するには、その理解が不可欠です。私は生態学者、生物学者ではないので、専門的な見地から自然の仕組みを解説することはできませんが、生態系的建築をこれから考えるにあたって、その仕組みの大きな掴みぐらいは、なんとかスケッチできるかなと思います。 ■生態系の仕組み:植物の役割 中学、高校などで誰でも、「生態系の仕組み」を理科の授業で受けたことがあると思います。自然の仕組みを理解するためには、あらためて考えてみるとやはりそこに根本的な原理があると思われます。

        • BIO+FORM考 自然と建築の幸せな関係 #02 『自然をどうみるか :生命環境主義』

          ■技術的環境主義 ここまで、環境問題への対応は技術による対処療法的な方法論で私たちは乗り越えようとしています。これまで引き起こされてきた環境の問題は人間の資源やエネルギーに対する飽くなき拡大指向に基づくものであり、そこは依然としてあまり顧みられていないように思います。エネルギーや資源が足りないならば、それを解決するためには、いわゆるその「効率」をもっと高めれば良いのでは、とする「技術的な環境主義」と言えるでしょう。 現代の技術は産業革命以降、飛躍的に進歩しました。とりわけ化石

        BIO+FORM 考 自然と建築の幸せな関係 金沢で考えた。ー伝統を未来へ繋げるには

        • BIO+FORM 考 自然と建築の幸せな関係 閑話休題 トークセッション 「暮らしの場を自然に近づける」@益子/参考館 11/19/2023

        • BIO+FORM考 自然と建築の幸せな関係 #03 『自然の仕組みの理解:ゆく河の流れは絶えずして』

        • BIO+FORM考 自然と建築の幸せな関係 #02 『自然をどうみるか :生命環境主義』

          BIO+FORM 考 自然と建築の幸せな関係 #01 『自然をどうみるか:技術観の転換』

          ここまで「パーマカルチャーとバイオシェルター」に言及していましすが、そのご紹介はもうちょっと先にします。 大晦日ですので、少し大きな話を書いて、来年に繋げることにします。 ■いわゆる「環境問題」 現代は「環境問題」が喫緊の課題、となっています。これは今に始まったわけではなく、1972年にローマクラブ「成長の限界」を著したことに象徴するように、ずっと以前から警鐘が鳴らされていたことです。ですが、人々はあまりこれを深刻に受け取らず、現代の技術文明を謳歌してきました。 いよいよ抜

          BIO+FORM 考 自然と建築の幸せな関係 #01 『自然をどうみるか:技術観の転換』

          BIO+FORM 考 自然と建築の幸せな関係 閑話休題 「山川草木悉皆成仏 (さんせんそうもくしっかいじょうぶつ)」

          環境と建築を考えることの間に、閑話休題として少し箸休め的なことを書きたいと思います。 昨日、天気が良い中、現在世田谷で進めている、「三年鳴かず飛ばず」プロジェクトの地鎮祭が行われました。 今回の地鎮祭は神式ではなくて、「仏式」。私もこれまでのキャリアの中で、仏式では二回目です。プロジェクトオーナーのご縁で地域のお寺さんのご住職に執り行っていただきました。 今回感心したのは、ご住職の最初のご挨拶の中で、「山川草木悉皆成仏」ということを述べられたこと。 日頃、パーマカルチャー

          BIO+FORM 考 自然と建築の幸せな関係 閑話休題 「山川草木悉皆成仏 (さんせんそうもくしっかいじょうぶつ)」

          BIO+FORM 考 自然と建築の幸せな関係 #00 環境と建築を考える その2   「生態建築」?

          前稿からだいぶ間が空いてしまいました。 前稿のおさらいをすると、これからの環境建築を考えるとき、建築を「閉じた箱」として捉えるのではなく、自然との関係性の中で捉え、考えることが必要でしょう、ということでした。 建築の近代化は設備を伴い、また、主に工業材料で作ることが可能になり、ゆえに、環境と関係なしに成立することとなりましたが、それが環境への負荷を増大させることとなったわけです。 改めて、建築が建つその場所の風土、気候、地域性などを考慮し、できるだけそこの循環の輪の中で

          BIO+FORM 考 自然と建築の幸せな関係 #00 環境と建築を考える その2   「生態建築」?

          BIO+FORM 考 自然と建築の幸せな関係 #00 環境と建築を考える

          建築をつくることの本質の一つが「環境との応答性」だとすると、当然、建築はそれが建つ場所の特質や状況に左右されるはずです。 かつて、産業革命が進み、人が豊富に資源とエネルギーを利用することが可能になったとき、建築をつくる技術もまた、その「場所性」から解放されました。建築を作る素材がそれまでは、建築が建つその場所にある土や石や植物、動物から得られるもので作るしかなかったのが、ガラスや鉄、セメントなどの大量生産型の工業製品にとって変わられたのです。工業材料を使えば、世界中に同じ品

          BIO+FORM 考 自然と建築の幸せな関係 #00 環境と建築を考える

          BIO×FORM 考 自然と建築の幸せな関係

          一級建築士事務所 株式会社ビオフォルム環境デザイン室の山田貴宏です。 学生以来、これまで30年以上にわたって、住まいと自然、環境との関係性を考えながら、建築の設計、場づくりに携わってきました。 私たちの事務所は BIOFORM という名前です。 BIO=生命、生物、自然を。FORM=カタチ、建築 をイメージしたものです。 現在、残念ながら環境問題がいよいよ喫緊の課題となり、社会的な問題も山積です。自然の豊かな状態があってこそ、内包される人間の暮らしも安心して営める。だから、

          BIO×FORM 考 自然と建築の幸せな関係