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制作日記:自分の影を意識する



マイナスな気持ちのその奥を覗いて見る事

マウスピースが破損して数日
噛み締めからくる頭痛に数日悩まされています。
奥歯を噛む力が強く、歯が削れているそうです。
痛いのは嫌なんですが、ストレスを貯めやすいので自分で注意しないとですね。
いかんですね。

さて、最近の制作は自分なりの幻想的な絵を描く事。

蝶をよく描きます。
生まれ変わりとか、魂の象徴の様な感じで・・



6月の展示に向けて、これからの制作にヒントになるんじゃないか・・そんな思いもあります。
幻想的とは、現実の世界から離れた、幻の世界の夢を見ている様子の事。
しかし、形をとるなら参考として現実世界の造形物が必要不可欠。
自分の好きなもの
よく見るモノ
描いていて集中できるもの
興味のあるモノかなとも考えるが、それが難しい
不思議な話は好きだけれど、ファンタジックとも違う。
色合いが違う。

さてどうしようと考えた時に、好きだったアーティストの影響を受けた学生時代に思いを馳せることにしました。
孤独感、劣等感・・それらを埋めるようにゴシックの小説や現実世界から離れた物語を読み漁り、見て読んできたモノを頼りに制作したものです。
でもそこには、心の痛みも存在するわけですね。
しかたないのですけども、見なきゃいけない。
暗い過去が幻想的な作品に目を向けさせたのならば、痛みの多いその過去のその奥を覗いてみれば何か見つかるのではないのかと考えてみることにしました。
なぜ、孤独感や劣等感を抱いたのか?
初めからその感情しかなかったら感じないはず。
なぜ、そんなに苦しいのか?
そうではない、暖かい気持ちがあったのではないのか。
春を知るから、冬が辛い。
愛情を知るから、孤独が辛い。

そんな簡単な事に気が付くのにだいぶかかってしまいましたが、昨年末に改めて自分の孤独感と向き合い今年から【新たに思う事を表したい】そんなことを思いながら制作するここ最近。
無からではなく、抱えてきたモノから新たい生み出す。
それには自身との対話が必要不可欠。

羽ばたくイメージ
下絵。
苦手な色を軸として使うので、配色も慎重に。

後悔が思い浮かんだら、その奥にどういう気持ちが隠れているのか?
孤独感や孤立感の元は何だったのか?
言葉ではなく、形と色で当てはめてみる。
昨年に受講した色彩心理で自分の色についての思いを知り
色についての心理的意味を知る。
この気持ちはどんな色なのか?
考えながら制作すると不思議とその当時の事が冷静に振り返る事が出来ます。
水彩絵の具は色同士が溶け合て滲んでいく姿がとても良いなと感じます。
過去の辛かったことが、現在の思いと溶け合って違う色になっていく
そんな想像をしながら描いています。

生まれ変わりをイメージして


悪夢について考える事

夢について
良い夢より悪夢のほうが比較的、覚えています。
場所や色合い、夢の中の気持ち。
目が覚めて、荒い息の中
「あの場所に見覚えがあるな」と朧げに思ったりします。
良い夢も覚えておきたいのですが、上手くいかないものですね。

過去に見た夢の印象を描いた作品があります。

「tenacity(執念)」ペン画
執拗にまとわりつく思いを樹皮や手に例える

この夢は今でも思い出したくないです。

青く闇深い奈落。
そこから白い手が出てきて足を掴もうとのびてくる。
何度も離れようとするけれど、ひつように迫ってくる。
皴の多い大きい手。
まるで話の「蜘蛛の糸」のような夢でした。
掴まれる前に「落ちるっ・・!」と意識して目が覚めた時はものすごい汗をかいていました。
その頃はちょうどコロナ過での自宅介護で疲弊していたのでストレスが色濃く出たのではなかと振り返ります。
これが嫌な夢として今でも記憶に残っているのは〈自分で認めたくない思い〉があったからでした。

「悪夢(仮)」下絵

悪夢というのは、〈昼間に体験した出来事が、夜に思い悩んだ事で出来上がるもの〉ではないのかと思うんです。
昼間に起きた嫌な出来事やストレスに感じる事。
寝る前に不意に思い出して悩んで寝れなくなることが良くありました。
夢の場所を思い出してみると、家の近所だったり職場だったり不気味に感じる色でも身近なものが多いのではないのかと振り返ります。
ここで〈自分が認めたくないもの〉が追いかけてきたり掴んできたり振り向かせようとして映像として危害を向けてくるのではないのかな・・とか最近思うわけですね。
認めたくない自分の暗い感情、汚い思い、冷徹な気持ち。
最近は昨年の自分自身を振り返る作業で〈自分を認める〉事を学んだので客観的に見れるのですが、当時は自己否定の塊だったのでそうはいかなかったみたいです。
【悪夢】は見ると怖いですが「現在の自分を知る手がかり」と思えばうなされて起きた後も冷静になれるかもしれません。

昼の象徴「蝶」を取り込み
夜の象徴「蛾」を配す



昔の作品は、今ある現状と自分の認めたくない考えを否定するような絵になっているように思えます。
現在描いている作品はその〈否定する自分を認めて描いている〉のでだいぶ表情が違うのだなと感じますね。
夢は自分の鏡なので、まずはそんな夢を見てしまった自分を否定するのではなく認めてみると考え方も変わってくるかもしれません。
明るいばかりの人生ではないし、清廉潔白な人間でもない。
それを「見るか・見ないか」それだけで見る風景は違うものになる
そんなことを考えながら制作しています。

目を閉じるより、見開くようにしようと
悩んだ末に描きました


今週、歯医者に行ってマウスピースを作り直すことになりました。
破損したものは、予備として部分的につけられるように加工してもらい頭痛も収まりつつあります。
昨日も、悪夢を見ておきました。
森の中を見知らぬ誰かの手を引いて逃げている夢。
追いかけてくる姿の見えない何かの存在を「知っている」ような感覚を残し目が覚めました。
夢占いを見てみると【ストレスを抱えているようなので休んでください】というような文面でした。
普段の生活でも普通にしていてもストレスを抱えてしまうので、気を付けて休もうと思います。
6月の展示は水彩画が多くなるかもしれません。
まだ迷い中です。

2024年5月11日

自身を振り返った記録

詩画集

制作日記


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