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スタートアップ経営者と読書。効率的なインプット術やおすすめ書籍について

皆さん、いつも情報は何からインプットしますか?

最近はインターネットやSNSのほうが便利で、書籍になった時点でそこに書かれている情報はもう古い、なんてことを言われたりします。

でも、時代を超えて読み継がれる良書があるように、インターネットではなく本とじっくり向き合うことで得られるものもあるはず

今回は投資メンバーが普段どんな本を読んでいるのか、効率的にインプットする方法、日々多くの経営者とご一緒する機会が多いメンバーだからこそ感じていることなど、参考になりそうなポイントをお伝えしたいと思います。

図書館やKindleを駆使しながら、複数冊を同時に読み進める

早速ですが、皆さんお忙しいと思いますが、本を読みますか?

鳥井:そんなに数は多くないけれど、月に数冊は読みますよ。

小澤:本はけっこう好きなほうですね。読みたい本のリストを作って管理しているのですが、気づいたら膨れ上がって困っています(笑)。

吉村:紙の本と、Kindle Unlimited(定額読み放題サービス)も使いながら定期的に読んでいますね。ビジネスに関係ない小説も多いので、あんまりこの場に相応しいおすすめ本はないんですけどね…。

小澤:私は主に図書館を利用しています。図書館のラインナップって意外と充実しているし、読みたい本があったら要望を出すと仕入れてくれることも多いので、けっこうおすすめですよ。

鳥井:へー、なるほど。図書館って新しい本を読もうとすると予約の行列ができているイメージなんだけど、あれはいつ自分の順番が来るんだろう?(笑)そういう意味では、新しい本はメルカリとかを利用するのも便利だよね。

小澤:そうですね、ビジネス書は人気があるから読み終わったものを中古で出品するのはアリですね。

吉村:私は最近Kindleの端末をE Inkに変えたのですが、紙の印刷物に近い質感で読めて、目も疲れないのでいいですよ。Kindle Unlimitedなら気になった本をさっと試し読みできるので、立ち読み感覚で割と効率よく読めます。

月に複数冊読む時に、本は複数並行して読みます?それとも1冊ずつ丁寧に読みますか?

鳥井:複数冊を同時進行で読むパターンが多いかな。読んでいる間に2、3週間止まっちゃうと違う本を読み始めちゃうときもあるよね。

小澤:一緒ですね。ビジネス書に関しては一冊まるまる読むのではなく、目次を読んで気になったところだけを読むこともありますね。小説はちゃんと最後まで読みますけど。

吉村:私も同じですね。ビジネス書はいろいろとつまみ食いしながら読みますが、小説は途中で若干つまらないなぁと思い始めても、斜め読みしながら読み切ることが多いです。

なるほど、では本を読んで終わりにしないために工夫しているインプット法があれば教えてください

鳥井:小澤さん、けっこういろんな本が頭に入っているよね、何かありますか?

小澤:ポストイットを貼っているくらいですね。

鳥井:変わった使い方で一つおすすめなのは、気になったページに付箋を貼るだけじゃなく、裏表紙に大きな付箋を貼ってメモ帳代わりにすること。本に書き込みをしたい時は、無印良品で売っている半透明の付箋が便利なんですよ。最近このインプット法が気に入っているかもしれません。

本質的な本は、時代を超えて経営者に読み継がれる

小澤:そういえば、ふと思い出しましたけど、経営者の人に読まれている本として、『失敗の本質 日本軍の組織論的研究』がありますね。

日本軍の組織的敗因を分析した本で、割と古いのですが1991年に再刊されました。良い経営者の人ほど読んでいる印象があります。

時代は変わっても人や組織の本質は変わらないからこそ、当時日本がなぜ失敗したのか、組織が失敗する時はどうなるのか、一度は読んでおいて良い本なんだろうとは思います。正直、私は途中で読むのを挫折したのですが(笑)。

経営者は本質を突き詰める人が多いので、戦略や雑学も含めて本質的なものを絶えずインプットしていますよね。

鳥井:確かに。前職の経営者から『孫子』を読めと言われたのを思い出しました。

小澤:そういう必読本が何冊かあるんでしょうね。『君主論』もすごく古い本ですが、よくおすすめされる一冊だと思います。

読まれ続ける良書はたくさんありそうですね。
他におすすめの本はありますか?ビジネス書以外でも構いません。

吉村:いま読もうと思っているのは、『採用100年史から読む 人材業界の未来シナリオ』。採用を俯瞰的に捉えてこれまでの歴史と最先端の業界地図を体系化しているので、HR領域に関わる人間として気になっています。

小澤:最近読んで面白かったのは、『M&A 失敗の本質』。日本企業のM&Aの失敗事例を取り上げながら、その裏側を「ここまで書いて大丈夫なの?」って思うぐらい赤裸々に書いてあって、非常に参考になりました。

鳥井:一冊挙げるなら、『ざっくり分かるファイナンス 経営センスを磨くための財務』ですね。新書だからサクサク読めますし、タイトルの通り経営者が最低限身につけておくべきファイナンス知識をざっくり吸収できます。この本に書かれているファイナンスの仕組みは経営者のみならず、すべてのビジネスパーソンに役立つ基礎教養だと思いました。

あとは、『イシューからはじめよ――知的生産の「シンプルな本質」』や、『FACTFULNESS 10の思い込みを乗り越え、データを基に世界を正しく見る習慣』など、経営者の間で話題になってた本はいくつかありますよね。後者の本は、数字的に捉えると、実はマーケットデータを間違えて見ていたり、思い込みだったりすることが多いという話が面白かったです。

吉村:ビジネスとは関係ないのですけど、『アマテラスの暗号』はめちゃくちゃ面白いです。元ゴールドマン・サックスのデリバティブトレーダーだった主人公が、日本の起源に大きく関わる古代史のタブー解明に挑む、というミステリー小説です。

どうやって見つけたのですか?

吉村:『ダ・ヴィンチ・コード』の著者ダン・ブラウンが書いている本を探しているときに他の人のレコメンドでたどり着きました。本を探すときは関連書籍やレビューを見たり、googleで書評とか調べたりします(ネタバレしちゃう時もありますけど)。

鳥井:まさかの小説(笑)。でも、こうやって人が読んでいる本の話を聞くと読んでみたくなりますね。

半歩先の未来を考えるのが経営者の仕事

確かに、スタートアップCEO含めて経営者の人は忙しいと思いますが、本からインプットしている時間はあるのでしょうか?

鳥井:経営者は当然忙しいのだけど、良い経営者は日々出てくる課題にすべての時間を割くのではなく、先のことをするために何をすればいいんだろう?ということに頭を使っていると思います。

そのために本を読んだり、いろんな人に会って教わるとか、とにかく、たくさんのインプットをしていると思うし、そこに時間を使っているかどうかは経営者として非常に重要だと思います。

けっこう陥りやすいのは、スタートアップは何から何までやらないといけないので、ついCEOが直近の課題ばかりに時間が取られてしまうのですけど、逆にそれは経営を考えていない、ということだったりもします。そういう意味でも、スタートアップのCEOは非常に難しい仕事なんだろうなと思いますね。

なるほど、経営者は将来のため時間を割いて多くのインプットをしているということですね。

限られた時間で効率的にインプットしていただけるように、noteでも役立ちそうなおすすめ書籍を掲載していきたいと思います。

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東芝テックCVCのnoteでは、今回話題に挙がった本をいくつか紹介予定です。今後の更新に乞うご期待ください!

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