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和紙の可能性

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和紙のこと、染めや工芸など和紙加工のこと、つづっていきたいと思います。
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#岡山市北区

屏風に箔を貼る

屏風に箔を貼る

15年くらい前に作った古い屏風。
デザインがうるさいので、箔を貼ってリメイクします。

箔を貼らない部分にマスキングするために、和紙を水切りします。

今朝ドウサ液を使って箔を貼りました。

金色は真鍮箔、銀色は本銀箔。
これからマスキングしたところを外します。

どうにかうまい具合に貼れました。

ひらひらしてるのがいいんじゃない?
って今日アトリエに打ち合わせに来てくださったギャラリー栂(とが

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猫箱

猫箱

名刺入れの箱の蓋に猫乗りました。
近日中にデビューします。

ずいぶん前に作った屏風です。
柿渋染めですが、デザインがごちゃごちゃしすぎているので、箔を使ってリメイクしようと思ってます。
その部分にどのくらいのボリュームで箔を貼るか。
そしてそれからどのように色を入れていくか。
まず、デザイン考えます。
今年中に一度個展を開催したいと思っていますので、それに向けて作品作りためていきます。今回は箔の

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屏風の上貼り

屏風の上貼り

デザインに沿って下書きをした屏風に貼る紙を切ります。
番号を振って、上下をわかるようにしておきます。

裏から糊をつけ下の部分から貼っていきます。
糊の濃さは壁紙を貼る時くらいのどろりとした糊

ラインがまっすぐに出るように、アクリル定規を使います。

片面貼れました。
思いの外時間がかかり今日はこれまで。
次回反対側を貼り完成です。
アトリエの床の模様とリンクしてるのが可笑しい。
完成が楽しみで

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屏風のデザイン

屏風のデザイン

屏風に貼る和紙のデザインが決まったので屏風に下書きしました。

型紙を取って、箔を貼った染め和紙のどの部分を使うか検討します。

型紙を当てて、どの模様を活かすか、どの場所に貼るか決めます。
一辺が42.8cm の菱形。
デザイン部分の大きな菱形は箔を貼った柄物。
小さい三角と菱形は無地を使うつもりです。
同じようなデザインで無地ばかりで貼った屏風は次の写真

無地でも光の当たり具合で模様が浮かび

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屏風のデザイン

屏風のデザイン

タイトル画像は屏風のデザインを考えるための十分の1スケールにしたモノです。
先日箔を貼り混ぜて色をつけた和紙を切って使います。
仕上がりのイメージは一枚目の写真の屏風。
これは無地で貼ってます。

切り分けをどのくらいの大きさにするか、どこにどの部分を持ってくるか。
シュミレーションしながら考えてみます。
大きな紙に染めだけのデザインで納得のいくものが出来かねるので、バラバラにして組み替える。その

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屏風できた

屏風できた

10月29日にレポートした屏風が完成しました♪
屏風は紙の蝶番で出来ているので、両面使いになります。
これから反対側の面のデザインを考えていきます。

〒700-0822 岡山市北区 表町1-2-36 わがみやうめだ
梅田剛嗣 電話 086ー231ー3371

屏風の受け貼り

屏風の受け貼り

屏風の下貼りの最後の工程 受け貼りをしています。
二方を喰い裂き 二方を断ち切りにしています。
喰い裂きにした方には薄い糊をつけます。

ひっくり返して、断ち切りの方には濃い糊をつけます。

それを喰い裂きの部分が上に来るように少しずつ重ねて貼っていきます。
真ん中には糊がついていなくて浮いている状態なので、受け張りと言います。
受け張りをすることで下地の汚れや、しわ などなど表張りの本紙に影響し

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繕いをしました。

繕いをしました。

20年以上使ってくださって端の方がボロボロになってしまったタペストリーの繕いをしました。
裏から似たような色の和紙を当てて繕いました。

色も褪せてしまってたので、柿渋と藍で色を入れ直しました。

いずれ10年もすると褪色していくと思います。
タペストリーの両端に電気のスイッチがあるので、裏から破れにくいように布を当ててくださいとのご依頼だったので

裏側にナナコという掛け軸に使う布を貼って補強し

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最近のお仕事

最近のお仕事

最近は金属の箔を使った実験もやってます。
本銀箔は自然に色が変色するので変化を楽しみます。
上の写真は時代がついた銀箔。

アルミ箔を貼って 色墨で着色することもしています。

写真ではかなり色がはっきりしてますが、実物はグッと色が薄いです。
これを箱とかトレイに貼ってみようと思ってます。

まだまだ始めたばかりで、失敗の方が多いのですが、面白いです。
古代ガラスに見られる銀化のような雰囲気になる

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実験いろいろ

実験いろいろ

黒ベンガラを使った柿渋染は墨を混ぜたモノとはちょっと違う仕上がりになります❤️
粒子の大きさの違いかなぁ。
霧吹きを使ってドウサ液を吹き付けてみる実験もしてます。

しっかりドウサ液がかかった場所をもみ込むといい味わい。

紫墨で模様を描き、動作をローラーでかけてその上に柿渋に青墨を混ぜた染料で重ね染め。奥行きが出ます。

ベンガラ、すみ、ドウサ液 数少ない素材を組み合わせて無限の可能性を和紙から

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最新作の柿渋染め

最新作の柿渋染め

紫墨で模様を入れた和紙にドウサ液で装飾し

柿渋に色墨を混ぜて変化をつけて上塗りしてみました。

ドウサ液の効果が案外インパクトがありいいです。

青墨も雰囲気が出ます。
柿渋の流れた跡も派手すぎず。
黒ベンガラを混ぜた柿渋を使うともっと強烈な仕上がりになります。

ちょっと茶色く変色しているところはミョウバンや重曹の効果。
このパターンは今度の個展の時に量産して、書道に使う紙にしたり、インテリア

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書道用染め和紙

書道用染め和紙

書道用の染め和紙のご注文いただきました。

お月さまのイメージのもの含め四季で使えるものというオーダーです。

今回は色の墨を使った染め和紙。
薄い色を重ねることによって奥行きを出していきます。
楽しいです♪

今後は墨染めの上に柿渋をかけてみるとか、いろいろいろ試してみたいこといっぱいあります。
Kurogane 額の吉田さん始め、他ジャンルのものつくりをする人がアトリエを訪ねてきてくれて、アド

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本日の実験🧫

本日の実験🧫

色墨を使って実験してみました。
これはまずドウサ液を和紙に塗って乾かし、水で湿らせて墨を入れる。

これは水だけで湿らせた紙に色の墨を流した。

こちらはこんにゃく糊で湿らせた紙に色の墨

空気の入ったところがおもしろいですね。

正麩糊を使って湿らせた紙はこんな感じになる。

こちらは乾いた和紙に二倍に薄めたドウサ液を使い湿らせたもの。
今のところドウサ液を使ったものの方がおもしろいですね。

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最近のお仕事

最近のお仕事

古民家カフェのかいじゅうとたねさんでしっかり使っていただいた洗える和紙のお皿。
縁が傷んできたので手直ししてみました。

傷んだところにドウサ液を塗り、真鍮粉で装飾。
器の金継ぎのイメージで作業してみました。

が…
あまり美しい仕上がりになりません。
強くこすると補修した部分が剥がれ気味。

裏側もどうも良い感じではないです。
防水性の面でも心配ありなので、今回の実験は失敗。

結論から言うと、

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