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少年革命家ゆたぼんに伝えたい2つのこと。(6min)

いま新聞にも取り上げられ、話題になっている10歳のYouTuber「少年革命家ゆたぼん(中村逞珂さん)」について、ネット上では

中村さんが学校に通わない選択をしたことや、不登校に悩む子や親に「不登校は不幸じゃない」とメッセージを送っている活動に賛否が別れて(日刊スポーツより

いるようだ。

これに対して脳科学者の茂木健一郎先生は、Twitterで

学校に行かなくても、学ぶことは無限にできる。社会性も、学校で身につく社会性がすべてじゃない。そもそも同じ年齢の子どもたちだけの「社会」は「社会」じゃない。中村逞珂さん、応援します。(Twitterより

とツイートされ、実際にゆたぼんさんともお会いされた。


僕が伝えたいこと

動画の中で茂木先生がおっしゃっているように、断片的な情報しかしらない第三者である僕らが何かを語るべきではないが、少なくとも僕はゆたぼんさんやそのご家族の判断や行動は尊重したいと思っている。学校に行かない(行かせない)と決めたことや、大阪から沖縄への移住など、きっとこれまでにも様々な苦労があっただろうし、この先も楽な道ばかりではないかもしれない。

そこで、毎日小学1年〜中学3年までのいろいろな子どもたちと向き合っている教育現場の僕から、今のゆたぼんさんとそのご家族に2つだけ伝えたいと思う

1、よくいるYouTuberにならないで

ゆたぼんの知名度はいまどんどん高まってきている。それはつまり「たくさんの人に情報を発信できる環境がある」ということだ。
だからその恵まれた環境を使って、たとえ学校に行かなくてもしっかりと学べること、まっすぐに成長できることを、いま登校することに悩んでいる子どもたちやその保護者たちに伝えてほしい

僕の教室にも不登校に悩んでいる子がいるんだけど、その子は「これから自分はどうすればいいんだろう」とか「勉強についていけなくなる、どうしよう」ってたくさんの不安を抱えている。
そんな子たちはきっと「無理して学校に行くな!」「学校に行くのは義務じゃない!」というゆたぼんの言葉から、大きな勇気をもらえると思う。(少なくとも僕みたいなおじさんから言われるよりも遥かに。)

もしもいま、ゆたぼんが何か行動を起こせば、きっとたくさんの大人たちが全力で応援してくれる

たとえば自分の興味があるものをいろんな方法で調べてみたり、それを作っている会社に直接連絡をとって内部を見学させてもらったり、あるいは全国の不登校で悩んでいる視聴者さんのところまで行って一緒に遊んだり、自分の熱中できることにとことん挑戦したり…どんなことでもいいと思う。

茂木先生との動画の中で話をしていた「『ゆたぼんGames』でゲーム実況動画を作りたい!」っていう気持ちはすごくわかる。ゲームって楽しいよね。ただ、ゲームは大人になってからでもたくさん、好きなだけできる。

でもね、たくさんの人から応援してもらえる「少年革命家」として活動できるのは、本当に今だけなんだよ

だからどうか、ゆたぼんには「よくいるYouTuberの一人」にはならないでほしいです。
(ちなみにHikakinさんも子どもの頃はスキージャンプに熱中していたらしい。子どもの頃に好きなことをとことん追求できた人って、大人になってからも魅力的だよね。)

2、ゆっくり落ち着いた生活で、思考力を育てて

受け取り方によっては、上で伝えたことに反するかもしれないけど。

今回メディアに取り上げられたことで、きっとゆたぼんは他の子たちは決して会えないような人に会えたり、決してできないような体験をすることができる。ただその反面忙しくなってしまい、心が安定している、ゆっくり落ち着いた時間をとることは難しいかもしれない

けれど子どもたちにとって、家族からの愛情やゆっくりと落ち着いた環境は、どんな教育よりもまず必要なものなんだ。

また、有名になったゆたぼんには腹の底にいろんな黒い思いを持った大人たちが、これからたくさん近寄ってくるだろう。そんな時は、ただその大人たちの言いなりになるんじゃなくて「本当かな?」って考える力を持っていてほしい。この考える力(思考力)は、ゆっくりと落ち着いた生活の中でしか育てることはできないんだ。

ただまだ10歳のゆたぼんには、考えてもわからないことがたくさんあるよね。だからそんな困った時にはぜひ、お父さんやお母さんに相談してみて
ゆたぼんをのびのび育てるために沖縄に移住までしてくれた素敵なお父さん、お母さんなら、きっとゆたぼんのことを一番に考えて、判断してくれるはず

無理してたくさん動画を更新する必要もないし、情報発信も無理せずできる範囲で構わないよ。
だからゆっくりと落ち着いた生活の中で、しっかりと自分の頭で物事を考えられる大人に育っていってほしいと思います。

最後に 〜ゆたぼんの保護者様へ〜

ゆたぼんさんがこれからどう育っていくかは、全てお父様、お母様にかかっています。
自分の子どもたちを堂々とまっすぐに社会を歩ける立派な大人に育てることはいまの世の中とても大変ですが、それが保護者の義務であり、また最大の喜びでもあると僕は思います。

学校に行かせないと決めたことや沖縄への移住は、ゆたぼんさんのことを第一に考えた、とても大変で素敵なご決断だったと思います。
だからどうかゆたぼんさんにはこの機会を活かし、いまの学校では学べない体験をたくさんしてもらい、自分らしく最高に楽しい人生を歩んでいってもらいたいですね。

曲がりなりにも10年近く、僕も子どもたちと一緒に勉強をしてきました。その中で、大人になってから必要なのは「学校で学んだ知識そのもの」ではなく「思考力」だと実感しています
ゆたぼんさんにはぜひこの思考力だけはつけてあげることをお願い致します。
もし何かお勉強面で悩まれることがありましたらお気軽にご相談ください。これからの一層のご活躍を楽しみに、見守らせていただければと思います。


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考えることが好きになれば、算数も国語もぜんぶ好きになる。すべての子どもたちに学ぶ楽しさを感じてもらうべく奮闘中。TRES代表。