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トシバウロンエッセイ

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#エッセイ

コンテストに応募してみよう

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 私の目下の興味は音楽と食だ。どちらも感性を刺激する、という点では共通している。ミュージシャンはおしなべて食べるのが好きだし、料理人たちは音楽を聴くのが好きだ。と、言ってしまうと大きすぎる物語だが、傾向として、感覚を使わざるを得ない、というのは共通している。

 私はこの興味のある分野二つに関して、現在執筆を進めている。せっかくだし、何か書いたものをどこかに送ってみようかな、と思い「登竜門」という

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ダジャレが楽しい

ダジャレが楽しい

 現在42歳。

 加齢のためだろう。最近ダジャレをつい口にしてしまう。よく人に指摘される。こんなにダジャレを口にしてたっけと。

 自覚はある。前頭葉のブレーキがかからなくなっているのだ。側頭連合野は活性化し、連想記憶の能力は高まっているから、厄介だ。

 思いついた後、言った後に達成感を感じる。ダジャレを口走った後、脳のどこかが光ってるのは快楽を感じている証拠、と言う趣旨の実験をテレビで見て、

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太る才能

太る才能

実は今だから白状するが、去年の年始に体重が100kgになってしまった。
0.1トン。ショックだった。
その昔、バランスボールを割ってしまった以来のショックだ。

意を決してダイエットを始めた。
自分を追い込むために友人とも賭けをした。
その甲斐あって、ダイエットは成功し、半年で10kg痩せた。

これだけ痩せれたのは生まれて初めてだった。
40年生きてきて初めて少しだけ自信をもてた。
自分にも何か

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末っ子理論

末っ子理論

もう何年も一緒に音楽活動している友人、岡林立哉。
彼にはハッとさせられることが多い。
付き合いが長くても、何か心に刺さる言葉を言われる時があるのだ。

最近のマイブームになっているのが、その岡林さんが提唱した「末っ子理論」だ。

あれは去年の12月の頃だった。
ツアー中のドライブの間、ふとこんな話題になった。

Q:ちょっと癖があるお店の人やオーガナイザーとどうやって仲良くなれるのか?

僕と岡林

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創作の秘訣はホースライディング

創作の秘訣はホースライディング

僕の名前はトシバウロン。
バウロン、というアイルランドの太鼓を演奏している。

音楽をやっているが、実はずっと小説を書きたいと思っていた。
でも創作するのが苦手。
長い話を書き続けるのが苦手なのだ。

今日はそんな創作の秘訣についての話。

昔、近所でシンガー・ソングライターの中村まりさんとお花見をしていた時。
ふと創作の話になった。
まりさんはどのように歌を作っているのだろうか。
気になって聞

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透明なシャッター

透明なシャッター

福岡を拠点に活動しているウクレレ弾きがいる。
zerokichiさん。
美学がある人だ。

楽器はもとより、持ち物にも強いこだわりがある。
博多のお洒落番長というアダ名もあるらしい。

一見するとクールだが、義理人情に厚く、繋がりを大事にする。
一旦話し出すと長く、思い入れがあると熱も篭る。

しかし人に余計なことは決して言わない。
距離の取り方も心得ている。

そのためか何を考えているかわからな

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上の空

上の空

最近改名した友人のミュージシャン、上の助空五郎。

改名前はバロン、と名乗っていた。ボードビルの芸人、ボードビリアンというが、実はどんな芸風なのかイマイチよくわかっていない。

本人はよくチャップリンの話をよく引き合いに出してくれる。ウクレレを弾き語り、踊ったり、パントマイムをしたり、朗読したり。芸風は広い。洒脱で、風刺も効いている。

年齢が同じ、ということもあり、波長が合う。ベタッとした仲では

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