いい日だった、と眠れるように
タイトルは今井真実さんの素敵な料理エッセイから。
子どもの頃だって大人になってからだって
楽しい日だって悲しいことがあった日だって
誰かと話したり、空がきれいだったり
かわいい猫と出会えたり、ご飯がおいしかったり、布団が温かかったりして
いい日だった、と眠れたら十分な気もするのです🛌
人は一回の希望でしばらく生きられる。
大学時代の僕がそうです。原体験ってやつかもです。
大学1年生だった7月。イギリス留学する前に英語サークルに入っていた僕。
引退まで長く取り組むテーマを決める時期でした。
5つの中から一つを選ぶ。2つまでは絞れても最後の決定をどうするか。
教員という目指していた未来から考えたらAじゃないか。
でも今の瞬間に惹かれているのはBじゃないか。
どちらも素敵な人の集まり。
きっとすごく良いもの2つを、でも同時に選べないならどうするか。
そんな相談を、サークルの先輩にしたのです。
その話がすごく良かった。
僕が思うぜんぶを話す。その方も思うぜんぶを話してくれる。
1時間後か2時間後か「こうすれば良いのかも👀こうしてみよう」がやってくる。
それが僕にはすごく良かった。
互いの100%が出会うと150%とか200%になることがある。
それが楽しくて楽しくて。
人と話す、人と関わるってことをしてきた僕は、あの感じを目指してやってきたのです。
明日はあんな話ができるかもしれない。
今日は惜しかったけど、次こそまた味わえるかもしれない。
気付けばそれで4年だったり10年だったり頑張れて
人は一回の希望で生きられるものだなあと思います。
楽しかったあの記憶が「明日はもしかしたら」を諦めさせてくれないから。
そのおかげで生きられる。
人生の正体があるとしたら「何をしたか」「いくら稼いだか」じゃなく、この毎日の積み重ね。
この毎日こそが人生だから「いい人生だった」は「いい日だった」の積み重ね🗓️
納得できる、すっきりできる、ふわっと緩む、じんわり自分そのものでいられる。
そんな瞬間を、今日ももてるか。
納得感は幸福感で、
嫌なことも「話せばすっきりできる」のは人間の強さ。
嫌なこと、気がかりなことがあっても最後は「いい日だった」で包む。
すると残るは良い気持ちばかり。
そういえば今日は元気なかったのに、いつの間にか忘れていたな、って。
それで眠りにつくのです🛌
それを積み重ねるのです🗓️
満たされている僕が人を助けてばかりいるみたいですが、僕こそ「この普通の豊かな暮らし」に支えられています。
誰と暮らすか、どこに暮らすか、何をするのか。
そのぜんぶが今の形で良かったです。
これまで4人が我が家に来ました。
それで近ごろ思うのですが、普通の暮らしを一緒にすれば人は回復できるのです。
お味噌汁とか縁側おやつ。イメージ通りの「田舎」な感じ🏡
時間がゆっくりなのにあっという間に過ぎるらしいです。
「もうこんなに経っていたの⁉️」も「2時間くらいの15分だった」も、心と実際の時間がズレていると良い時間になりやすいです⌛️
仕事も良いしイベントも良いけど、暮らしこそ楽しめたらそれに勝るものはない。
いい日だった、と眠れたら。それは幸せそのものですね🛌
先日お家に来た方との「一緒に普通の暮らし」エピソードを最後に。
おやつも含めて一日5食。お昼寝も朝寝坊も好きなだけ。
眠ければ眠る。身体の声に正直に。
風が通って気持ちよく、虫の声で心地よく。
沢山おしゃべり。川に行って足を浸けてまたおしゃべり。ブルーベリーも一緒に摘む。
庭の野菜で一緒にご飯。作って食べて、玄関で花火。
星を見たくて夜のドライブ。曇っていたけど勢いでGO🚙
見えないかなって思ったけれど、ちょうど夜空が開けてきて、ペルセウス座流星群が極大とかで流れ星も見えて、来て良かったねって話す🌌
十分すぎるほど十分な2日間。
ゆっくりなのに早く過ぎる時間。1〜2泊でも人はけっこう回復できる。
誰かが来てくれるから、僕らも「このお家良いなあ」「この場所良いなあ」がもっと深まる。
普通や日常ってすごいです。
すごいものが普通や日常になっていることがすごい、というか。
そういう普通の良さとか、何かあっても大丈夫とか
そういうものがあると、最後のところで生きることを諦めずに済む気がします。
誰しもやりたいのはそういうことな気もします。
いい日だった、と今日も明日も眠れますように🛌
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毎日の日記も続けて3年になりました。
暮らしのできごと、考えたこと思ったこと、こう考えれば良いかも…
それを暮らしのエッセイとして連載したい。
そう思うようになりました。
日々の中に、自分の中に、こんなにもたくさん感じられるものがある。
僕らの日々こそ、それだけですごいのです。
なるべく感じきりたくて、日記を書いています。
大したことなくて、わざわざ話すほどでもなくて、SNSにも載らなくて、
仕事や新しい取り組みの眩しさに負けがちだけど、本当は話したいこと。
自分しか自分のすべてを知らない孤独。
それを交わせたら、とずっと思っています。
返信しなくて良い交換日記のような、いっしょにいるから言える独り言のような。
人には言えるけど自分にはかけてあげられない優しい言葉のような。
今週の日記から一つとりあげて書く週刊エッセイ。まずnoteに書いてみます。
よければお付き合いくださいませ。
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