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学習法・勉強法

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すぐれた指導者の条件 名選手必ずしも名監督ならず

すぐれた指導者の条件 名選手必ずしも名監督ならず

私は塾の講師ですが、塾の講師にも、上(じょう)・中(ちゅう)・下(げ)があると、思っています。

まず、下。
「自分もできない」人。

問題を解く能力が子どもにも劣る人。

勉強のこわいところは、こういう人でも講師がつとまってしまうことです。
自分ができなくたって、「頑張れ!頑張れ!」と叱咤しておけば、子どもたちはそれなりに自分だけの力で成長することがないこともない。

私も、最初は「下」でした。

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ワーク・問題集の『解説』や『囲み記事』は、高級アイスの蓋についたアイス

ワーク・問題集の『解説』や『囲み記事』は、高級アイスの蓋についたアイス

塾での授業中の会話から。

私「今やっている問題集の最後に、おまけで故事成語をまとめたページがあるよね?あれも、じっくり読むとためになるから、読んどいたほうがいいよ。」

しばらくして・・・

私「あれ?もう、次の問題を解いてる。おまけのページをちゃんと読んだ?」

A君「いや・・・。めんどくさいから。」

B君「はやく次の問題をやりたいし・・・。」

私「おいしいアイスクリームあるよなあ。あれ、

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計算は速く、文章題は時間をかけて(算数・数学上達のコツ)

計算は速く、文章題は時間をかけて(算数・数学上達のコツ)

数学が苦手な人にもいろいろなタイプがありますが、類型化すると、計算力のない人は「計算が遅い」、文章題を解けない人は「じっくり考えられない」。

だから、同じ算数・数学でも、初歩の段階では、上達しようと思ったら分野によってやり方をがらっと変えないといけません。

計算問題は速く解く訓練をするほど力がつきます。

文章題(関数や図形の応用問題をふくむ)は逆に、時間をかけて解く人ほど着実に力をつけること

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「勉強」はピラミッド型の三層構造 (「勉強」の中身を分類することの利点)

「勉強」はピラミッド型の三層構造 (「勉強」の中身を分類することの利点)

勉強、特に受験勉強では、「勉強の内容はピラミッド型である」と意識したら、何を、どのように、勉強すればよいかを具体的にイメージできます。

勉強の内容は、A.定期テストレベル、B.実力テストレベル、C.入試レベルの3つに分かれます。

A.定期テストレベルは、小学生であれば学校の単元別テスト、中学生であれば学校の定期テストレベルで90点以上とるために必要な勉強のレベルです。

B.実力テストレベルは

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伸び続ける人の勉強法(守・破・離)

伸び続ける人の勉強法(守・破・離)

小学校のときはよくできる子だったのに、中学生になると定期テストで期待したほどの点がとれなくなる子がいます。
逆に、小学生のときは見劣りがしていたのに、中学校では高得点を維持する子も珍しくありません。

なぜだろうと?とずっと不思議に思ってきました。

最近やっとたどりついた結論が、小学校の勉強は自由演技、フリースタイルであり、中学校の勉強は規定演技だから、小学校の成績がそのまま中学生になったとき反

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中学3年生へ、夏休み前のアドバイス

中学3年生へ、夏休み前のアドバイス

★内申書と入試当日の得点力

公立高校入試では、中学校から提出される調査書(内申書)と、3月(特別選抜は2月)におこなわれる学力検査(入試)の総合点で、合格・不合格が決まります。
普段の学習の積み重ねで通知票の評価を上げておき余裕をもって入試に臨むこと、入試で充分実力が発揮できるように本物の学力を身につけておくこと、この2点が要求されます。

実際の受験生の結果から判断すると、入学試験と内申書の合

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学校の『夏のワーク』を活用すべし

学校の『夏のワーク』を活用すべし

★夏の宿題ワークも活用次第でとても役に立つ夏休みに入って一週間。
わが塾では、学校の夏休みの宿題を早く終わらせるようにとアドバイスをしています。

また、2学期早々、中3生は実力テスト、他の学年は課題テストが行われますが、テスト対策に何を勉強したらよいのか、この時期、よく相談も受けます。

そこで、2学期初めのテストに向けて、何を勉強したらよいのか悩んでいる人に一言助言を。

学校から出された宿題

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勉強と姿勢

勉強と姿勢

いい歳をして、若い人に教えられることも多い。

何年か前、個別指導の講師である20歳の女子大生が、「勉強をしているときの姿勢を見たら、その子の成績がわかりますね。」と言っているのを漏れ聞きました。

自分でもわかっていたはずなのに、それからあらためて注意して子どもたちを観察していると、本当に彼女の言うとおりです。

★姿勢による得点推計

5教科合計点400点以上(平均点80点以上)の子で、机に向

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試験勉強の仕方と覚え方を考える(蛍光マーカーと記憶、文ではなくて単語で覚える)

試験勉強の仕方と覚え方を考える(蛍光マーカーと記憶、文ではなくて単語で覚える)

「試験勉強の仕方」、「大切なことの覚え方」についてまとめました。

1、通読
まず、教科書や参考書の試験範囲を通読して要点を覚えようとするとき、次の3つの方法が考えられます。

1、教科書を黙読する
2、教科書を音読する
3、教科書の要点をノートにまとめる

★「よくできる人」は黙読で充分です。
ほとんどの重要語句は頭に入っているので、試験範囲を見直しして、細かいことや見落としていたことを確認して

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完璧(かんぺき)を期(き)す

完璧(かんぺき)を期(き)す

★棒ほど願って針ほど叶う

幼少時、親がよく、「棒ほど願(ねご)うて針ほど叶(かな)う」という諺(ことわざ)を唱えていました。

「棒ほど願って針ほど叶う」の方言バージョンです。
「棒ほど願って針ほど叶う」自体、あまり有名な諺ではありませんが、「大きな願い事をしても(棒を望んでも)、実際に実現する、かなうのは、ほんのわずかだよ(針ほどの少ししか実現しない)」、という意味です。

諺の真意は、逆よみ

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覚え方、暗記法を考える

覚え方、暗記法を考える

公立高校の入試問題は、力のある公立の先生が集まって時間をかけて作っているだけあって、とてもよくできています。特に感心するのは、丸暗記の勉強では解けないように上手に工夫されていることです。

例えば社会の歴史、出来事を起こった順に並ばせる問題がよく出ますが、年表を暗記しただけではまず解けないように作ってあります。歴史上の原因と結果の関係、ある事象があったから(例:遣唐使の廃止)、ある事象が起こった(

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勉強は手と鉛筆でするもの

勉強は手と鉛筆でするもの

「勉強は頭でするものではない、手と鉛筆を使ってするものだ。」
私が中学生の時だったか、高校生になってからだったか、授業中、先生に聞いた言葉です。

自分が子どもたちを教えるようになって、本当に先生のおっしゃったとおりだと感じ入ることが何度もありました。

成績のいい人ほどいつも手を動かしています。

講師の喋った事で大事と思った事はすぐにノートをとる。
ワークの余白に要点をメモする。
算数、数学の

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勉強は「型」と「形」から入る

勉強は「型」と「形」から入る

聞いて腹のたつ言葉、「受験生なんだから頑張れ!」

それくらい、言われなくたってわかってます。何を、どう、頑張ったらいいかが知りたいわけで・・・。そこで私からの提案。

★まず「型」から入る

例えば、1日で午後8時から10時までは絶対に机に向かう。何があっても絶対に机からは離れない。姿勢を正して、2時間やり通す。

★次に勉強の「形」を決めて最後までやりぬく

例えば、数学で式の計算なら最初に=

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知らぬ間に秀才になるための4つの心構え

知らぬ間に秀才になるための4つの心構え

★学習は正しい姿勢で

成績のよい人で勉強をするときに姿勢の悪い人を、私は今まで見たことがありません。

逆に、机に向かう姿勢の悪い人で成績を上げ続けた人も、かつて1人もいませんでした。

机学習意欲は姿勢に表れます。

逆もまた真(しん)なりで、姿勢を正せば、意欲が生まれます。

★「なぜ」を常に考えて

算数・数学、理科で、じっくり考える前にあわてて計算、筆算をしようとする人がいますが、それで

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